表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
推しの声が聞こえる  作者: 鏡野ミツル
7/58

第7巻:『揺れる未来、揺るがぬ想い』

読者の皆様、こんにちは。そしていつもありがとうございます。


『放課後、君の声が聴きたくて』もついに第7巻を迎えることができました。 この巻では、少しずつ夢に向かって歩み出した登場人物たちの、「離れていても、想いは届くのか?」というテーマにまいります。


、心の揺れ、信じる彼らの「未来覚悟」が皆さんの心ば嬉しいです夢と現実、心の揺れ、信じる気持ち──

彼らの「未来への覚悟」が、少しでも皆さんの心に届けば嬉しいです。


それでは、健太と美咲、そして玲奈の新たな一歩を、どうぞ見届けてください。

●第1章:二人の覚悟


春の訪れとともに、美咲はついに主演アニメの放送を迎えた。街にはポスターが貼られ、SNSでは彼女の声に感動したという声が次々と上がる。


一方、健太も新たなバイト先で、アニメ関連の制作補助を任されるようになっていた。小さな一歩だったが、確かな手応えを感じていた。


「俺も、美咲さんみたいに、自分の声を届けられる場所に行きたい」


健太の背中を押してくれたのは、美咲の存在だった。


二人は忙しい日々の中でも連絡を取り合い、短い時間を大切に過ごすようになっていた。以前よりも、言葉ではなく“想い”で繋がっていると実感できる関係になっていた。


そんなある日、美咲が言う。


「健太、私……海外のイベントに呼ばれるかもしれないの」


「それって……すごいことだよ」


「うん。でも、すごく迷ってる。遠くに行くって、簡単じゃないから……」


健太は少し黙った後、しっかりと彼女の目を見つめた。


「俺は、どこにいたって応援してる。行きたいなら、行ってきていい。俺、待ってるから」


その言葉に、美咲は目を潤ませ、深くうなずいた。


●第2章:玲奈の再出発


玲奈は、自ら健太への想いに区切りをつけて以降、少しずつ自分の進むべき道を見つけようとしていた。


あるオーディションで、主役ではなく“脇役”として声をかけられる。


かつての自分なら、きっと落ち込んでいた。でも今の玲奈は違った。


「脇役でもいい。誰かの心に残る声を届けたい」


玲奈は新しい現場で、かつてないほど真剣に役に向き合った。そしてその姿勢が、次第に周囲の評価を変えていく。


そんな玲奈を見ていたディレクターが、ある日声をかける。


「次の企画、主演をやってもらえないか?」


驚きと喜びが交錯する中で、玲奈はそっと心の中で誓った。


(私は私の道を、まっすぐ進む)


●第3章:試される絆


美咲が海外へ旅立つ日が近づくにつれ、二人の会話にも少しずつ“寂しさ”がにじみ始めていた。


「健太、もし……私が向こうで何か変わっちゃったら、どうする?」


「それでも、俺は君を信じるよ」


「……ありがとう」


別れの空港。人ごみの中で、二人はぎゅっと抱きしめ合った。


「行ってらっしゃい、美咲さん」


「行ってきます、健太」


そして美咲は、世界へと羽ばたいていった。


●第4章:それぞれの空の下で


遠距離の不安を乗り越えるために、健太は自身の声優養成スクールに本格的に通い始めた。


授業、発声練習、録音実習──

初めて知る世界に、戸惑いながらも懸命に食らいつく。


一方、美咲は海外のイベントでファンから「Your voice saved me」と伝えられる。その言葉に、涙がこぼれそうになる。


(私の声が、誰かの心に届いた)


その瞬間、美咲はまたひとつ、自分の道を信じられるようになった。


●第5章:交わる未来


数ヶ月後──

健太の元に、美咲から一通の手紙が届く。


>「離れていても、あなたがくれた言葉がずっと私を支えてくれていました。

>私はやっぱり、あなたの隣で笑っていたい。

>帰国したら、もう一度……あなたにちゃんと会いたいです」


健太は、その手紙を何度も読み返し、静かに笑った。


「俺もずっと待ってたよ。帰ってきたら、言いたいことがたくさんあるんだ」


そして、美咲が日本に戻る日──

空港の出口で待っていた健太は、彼女を見つけるとまっすぐに駆け寄った。


「おかえり、美咲さん」


「ただいま、健太」


二人の未来は、まだ不確かで揺れている。

けれど、想いは揺るがない。


第7巻:『揺れる未来、揺るがぬ想い』 完

最後まで読んでいただけました、本当にありがとうございます。


第7巻は、シリーズの中でも少し大人びた「静かな情熱」を描いた巻になりました。


キャラクター達はまだまだ成長の途中。そして

、物語もまだ続いていきます。


次巻では、それぞれの想いが「また集まる瞬間」が描けたらと思っています。引き続き応援できると、とても励みになります!


これからも、あなたの物語に少しでも寄り添っていただけますように。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ