第38巻:『光は、町の片隅から』
賑やか、今静かな時を前の町に、私は一つの光を見つけました。、人々中に息づく「物語」という光です。かつて賑やかで、今は静かな時を前の町に、私は一つの光を見つけました。 それは
スクリーンの光ではなく、人々の中に息づく「物語」という光です。
巻は、議論とは無縁の谷川町を舞台に、一つの映画館を見て来た「記憶と継承」描きた大きなステージの、小さな場所の価値もっともっと映ります。この巻では、争いとは無縁の谷川を舞台に、ひとつの映画館で思い出してきた「記憶と継承」の形を描きました。
大きなステージのあとだからこそ、小さな場所の価値がさらにまぶしく映ります。
過去は消えるものではなく、未来」種であるそんな想いを込めて旅の記録を綴ります。「過去は消えるものではなく、未来へつなぐ種である」そんな
想いを込めて、今回も旅の記録を綴ります。
●第1章:静かな町の呼び声
カンヌ映画祭から帰国後、健太は新しいプロジェクトの構想を練っていた。だが、華やかな舞台を経験したあとだからこそ、彼は思っていた。
「次は、“声なき場所”に光を当てたい」
そんなとき、ふと目にしたのは、新聞の小さな記事。人口減少に悩む地方の小さな町・谷川町で、最後の映画館が閉館の危機にあるというものだった。
健太は、迷うことなくその町へ向かった。
●第2章:スクリーンのない町
谷川町は、かつて鉱山で栄えた町だったが、今ではすっかり人も減り、町は静まり返っていた。映画館「銀映館」は、70年以上の歴史を持ち、今や町の記憶そのものだった。
「もう、閉めるしかないんです。若い人もいないし、来てもらえない」
館主の老婦人・花代は諦め顔だった。
だが、健太は彼女の話を聞きながら決める。
「この町を舞台にした、ドキュメンタリーを撮らせてください。…町と、この映画館が生きてきた証を、残したいんです」
●第3章:カメラが向けたもの
健太はカメラ片手に町を歩き、人々に話を聞いた。かつて炭鉱で働いていた老人、毎朝パンを焼く若夫婦、通学路を一人歩く小学生――
最初は戸惑っていた町の人々も、健太の真摯な姿勢に少しずつ心を開いていった。
「何もない町、って思ってたけど…案外、いろんな物語があるんですね」
健太自身も、撮りながら気づいていった。表面ではなく、時間の中に生きた“記憶”こそが、この町の財産なのだと。
●第4章:消えかけた灯りに
ドキュメンタリーのラストシーンは、閉館前の「銀映館」で、町の人々に昔のフィルムを見てもらうという企画だった。
映画館に集まったのは、かつて映画に胸をときめかせた人々。銀幕に映るモノクロの恋愛映画を見ながら、涙ぐむ花代。
「これが、最後の上映会かもしれないわね」
だが、その様子を見た小学生のユウキが言った。
「ぼく、映画つくりたい!」
その言葉が、健太の胸に刺さる。
●第5章:新たな芽
健太のドキュメンタリー『谷川町 最後の映画館』は、都市のミニシアターで公開され、観客の共感を呼んだ。
「スクリーンがなくても、物語は人の中に生きている」
映画が話題になるにつれ、谷川町には少しずつ観光客が訪れ始めた。そして町では、地元の子どもたちによる映画づくりワークショップも始まった。
「映画って、見せてもらうものだと思ってたけど、自分で作れるんだね!」
未来へ続く小さな光が、確かにそこに芽生えていた。
第38巻、完。
記憶があって、それを誰かが記録しようとしたとそれは「歴史」になるのだと思います。人がいて、記憶があって、それを誰かが記録しようとしたとき――
それは「歴史になる」のだと思います。
谷川町の映画館「銀映館」は、そこそこ豪華な場所ではありません。
でもそこには、何十年も、無数の感情が重なっていました。
カメラが拾ったのは、その静かで迫力ある息吹でした。
そして、町の少年の「映画を作りたい」という言葉。
それが、この作品の「終わり」であり、「始まり」だったのかもしれない。
今巻も、最後まで読んでいただけました、本当にありがとうございます。
あなたの心にも、小さな光が届いていましたら、嬉しいです




