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プロローグ

 書き溜めていた小説です。

 一巻分あります。

 かなり頑張って書いたつもりです。

 どうかブックマークして、読んでいただけると嬉しいです。


6/6(編集) 推敲し直しました。

これから変えていきます。

【プロローグ】

 血と汗が染み込んだ街。

 工場のあちこちから、男たちの荒い掛け声が響き、時折誰かの叫び声が入り混じる。

 少年は肩に三本の足場用支柱を担ぎ、雪で泥濘む道を慎重に進んでいく。厚い手袋でも悴む寒さの中、支柱を他所の建物にぶつけてしまった恐怖を奮い起こし、仕事に意識を研ぎ澄ます。

 二分の一成人を境に始めた足場作業。唐突に親父から大人扱いされ、長く重い支柱を担げるようになるまで付きっきりで鍛えられ上げられた。

 足場屋の社長である父を一言で表すなら「鬼人」。片腕に五本もの支柱を乗せる姿はまさに怪物のようで、鍛え抜かれた筋肉が体格を構成し、失敗すれば言葉より先に太い腕で容赦無く殴られる。

 どれだけ懸命に働いても、ここに居る限り貧しさからは抜け出せない。

 成年となった彼は見納めと言わんばかりに、一人で組み上げた骨組みに腰を下ろし、中央に聳え立つ円柱状の塔を仰ぐ。

 街の大部分を占める広大な塔は、どこから眺めても巨大な絶壁にしか見えない。夜になると、その頂上は灯台のようにぼんやりと光を放ち、街全体を微かに照らしている。

 あそこには全く別の街があると誰かが言っていた。

 百メートルを超える高層建築物が幾つも並び、その屋上にはプールが設置され、宝石のように輝く景色を見下ろすことができる。

 この街の人々はそこで暮らす方法を知らない。

 唯一の頼りは、金さえあればその世界へ入れるという噂だった。

 成年は憧れを持っている。

 父と離れ離れになっても、

 友人に見捨てられても、

 恋人に恨まれても、

 この先自分が死ぬことになったとしても、

 ……彼が止まれる理由より、その思いは強かった。


 月曜日と金曜日を除いた毎日7時投稿です。

 読んでいただきありがとうございます。

 面白かったらお気に入り登録していただけると嬉しいです。

 主人公の旅立ちまでを描いたお話です。


 ギャグよりの物語です。主人公バカで笑いを取っていきます。

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