59/100
生きられない
僕の生き様にキミの欲望を
食い付かせてみたかったけど
ぼやけた僕の個性になんか
目を向けもしなかった
キミの心臓に僕の色恋を
這わせてみたかったんだけど
かすみゆくキミの輪郭にも
添えない瞳だった
キミは僕がいなくても生きられるけど
僕はキミがいないと生きられない
キミは僕だけではなく多くの人に
求められながら生きているけど
僕を誰ひとりとして求めてくれる
人なんていないと思ってるよ
僕の言ノ葉にキミの感情を
噛み付かせてみたかったけど
乏しい僕の起伏のせいで
さらけ出せなかったよ
キミの胸元に僕の目の先を
滑らせてみたかったけれど
厳重なキミの警戒でね
何も出来なかったよ
キミは僕がいなくても笑顔だけどね
僕はキミがいないと笑えないよ
キミは僕のことなんて頭になくて
脳の片隅にもいないけれど
僕は脳を覆うほど多くのキミが
張り付いていてとても幸せさ
キミは僕がいなくても生きられるけど
僕はキミがいないと生きられない
キミは僕だけではなく多くの人に
求められながら生きているけど
僕を誰ひとりとして求めてくれる
人なんていないと思ってるよ




