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作詞、策に溺れる  作者: 大場冥加
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20/100

初めて信じられた

喋らなかったというか

喋れなかった

自信がなかったのではなく

自信もなかった

怖さがあって

もう怖さしかなかった


喋った言葉が是か否か

分からないから

決まったフレーズがないと

口を開くことが出来なかった


それも全部自分を含めた全ての人を

信じることが出来なかったからだ


中学生になってまっすぐな目で

話し掛けてきたクラスメートの女子

積極的なその言葉は

信頼のドアをノックした

誰にでも自然な笑顔で接してるだから

初めて信じられたんだ好きよ


何でなの?とか

そうじゃないよとか言って

普通に話し掛けてくれた

女子は今までに

誰一人として

存在しなかったよ


あなたが僕のことを

好きな訳がないし

こんな僕があなたのこと

好きになっちゃ駄目だと思うんだ


そうなった理由は喋らない僕を無理矢理

喋らせようとした人がいたから


学校の外で会ってもあなたから

いつも通りに話し掛けてくれたり

向かいのホームから呼ばれたり

僕をひとりの生徒として

見ているような自然体を醸し出すんだ

初の信じられる人になった


高校生になってまっすぐな目で

言葉をくれていたクラスメートとの

関わりは泡のように消えた

でも心を今でも叩く

全ての人に疑いを押し付けないあなた

初めて信じられたんだ好きよ

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