春が生まれた日
春が生まれた日
冬が旅に出た日
二人は何日か一緒にいて
追いかけっこをしたり
かくれんぼをしたり
でも 花が 草が 動物たちが
一斉に春を祝福したのを見届けて
冬は北のほうへ旅に出た
冬なのに 後ろ姿は暖かそうだった
200字に満たないため、雑感をば。
桜散った桜堤にて、これを思う。
花散れども、菜の花、瑠璃唐草、佛の座、繁縷、菫草など、あまたの花居れり。
春の誕生を祝いて咲く花々は、同じく冬の旅立ちをも祝していると感ず。
冬は寒く厳しけれど、春の誕生を見届け、春と遊び三寒四温、春が育ちを見届け旅に出づ。
なれど別れではなく、再び訪れることを約束し、旅立つ姿は、冬の辛さを見出せず。