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帰ってくること

 「Charlotte」のネタバレがある可能性があります。


心に届く物語



この物語は、フィクションであり、実在する人物・団体とは関係ありません。



----- 第八話 「帰ってくること」 -----


 「成仏」をコンセプトにしたアニメの悪評を大量に読んで、

次の作品にいかそうと思っていた俺は、気分が滅入ってきた。

 このアニメでフォローできなかったキャラをゲーム化して販売したり

できる限りのフォローをしてきたつもりだ。

 4年経って、

同じアニメ制作会社の社長から

また一緒にアニメを作らないかと話がきた。

 俺はぜひやりたいと悪い評価だった人を見返したいと

再度アニメを作る事になった。


 次のアニメを作るため、関係者とブレインストーミングを行った。

 視聴対象者を幅広くとりたいため、

主人公を我欲の強い怠惰な色欲の強い

見栄っ張りなキャラから始め、だんだんと成長し、

ありえないほど強くなる事で思春期の全能感を満たす

キャラ付けのシナリオを書く事になった。

 小難しいSF要素は、タイムリープだけに絞り

視聴者層をおいてけぼりにしない事も求められた。

 これらの要件を満たすため、

過去の様々なアニメやドラマ、映画

などを視聴する事を求められた。

 創作のアイデアが尽きていた俺は、

過去の創作物の資産から

新たなアイデアを強奪しなければならない。

 俺は覚悟を決め、

過去の創作物の資産から全てのアイデアを

奪い新しいものを生み出す事を決めた。


 「我思う故に我あり」は、昔の哲学者の言葉だ。

 「我思う、他人あり。なぜ他人は自分じゃないのだろう」は、

主人公の冒頭の言葉だ。

 大学の心理学卒業だからと言う訳じゃないが、

人と人は深層心理、無意識の内に繋がっている

という事を俺は、信じている。

 それは、今まで俺が作ってきたシナリオにも、

そう感じられる部分があるはずだ。

 前作は、キャラが多過ぎて、

キャラの多くを掘り下げる事ができなかったため今作は、

キャラの数を絞る事にした。

 シナリオの整合性については、仲が良く信頼のおける

キャラクターデザイナーに相談し、綿密なチェックを行った。


 アニメは完成し、テレビで放映された。

 ストーリーは、こうだ。

 超能力をもつ少年が自分のために悪さをしつつ能力を使うが

他の能力をもつ仲間達と出会い、友情や恋愛、優しさを深めて

ラストは、好きな子に帰ってくる事を約束し、

ムチャクチャな試練を乗り越え、能力を使い世界平和を

もたらし、ハッピーエンドだ。

 序盤の評価は、まあまあだった。

 中盤は、いつもの俺のシナリオだという評価が多かった。

 後半は、『期待と違う』『感動させてほしかった』

などなど、あまり良い評判は得られなかった。

 以降、アニメの仕事はやっていない。


 俺は、自分がプロデュース、作詞作曲したアルバムを

出そうとしていた。

 体調が悪く、なかなか作業がすすまない。

 完成目前で倒れ入院する事になった。

 病名は、特発性拡張型心筋症。

 心臓移植しなければ助からないと言われた。

 だけど俺は助かった。

 詳しい事はわからないが、大まかにはこうだ。

 弱った心臓を取り出し、

人工心臓を付け、自分の心臓は薬などで

休ませ回復をはかり、再度自分の心臓を移植する。

 医者からは、助かったのは奇跡だと言われた。

何かよくわからない力に生かされていると、

普通はオカルトなど信じないという医者から、

助かったのは奇跡だからと。

 復帰後、

俺は、第一種身体障害者心臓機能障害一級となった。

 内容は、

心臓の機能の障害により日常生活活動が極度に制限されるもの。


 完成目前のアルバムは無事完成し、発売する事ができた。

 アルバムには、おまけで闘病記やアルバム制作の話もつけた。


 アニメ放映から4年ほどたった頃、

冬季オリンピックの銀メダルを取った少年が

このアニメを好きだと言っていた。

 俺の努力は、報われていた。

 数は少ないかもしれないが、

俺のアニメを好きだと言ってくれている人がいる。


 そんな、俺が、まだやりたい事がある。

 それは、多くの人の前で歌う事だ。近々、CDを発売し、

シンガーデビューを果たすっ!!!


 完


 前のあとがきでも書いたのですが麻榎は、

独善的なところがあります。

 今回でも、超能力を人類のために役立てる事を捨てて

しまいます。

 シナリオを作るアイデアも枯渇していて

どこかで見た内容ばかりになってしまっていました。

 アイデアを貯め充電する期間が必要かもしれない。


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