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私の日常  作者:
2/4

高日との日常


「おはよ」


朝、学校へ来ると私の後ろの席から高日が挨拶をしてきた。珍しい事に私の席に神崎の姿は無く、今日の朝は平和そうだ。


おはよ。今日も前髪が跳ねてる。ドライヤーとか使わないのか?


「言うな。使ってはいるんだけど眼鏡かけてるから眼鏡の縁の辺りで跳ねちゃうんだよ。仕方ないから放っておいてる」


うん、知ってる。だけどドライヤーとか使えば、朝のうちは跳ねないと思うんだが…?


「どうせ跳ねるなら無駄かなって」


高日は良い笑顔で言った。

確かに無駄っちゃ無駄だけども。潔いな。


「どうせ跳ねてるのはこの部分だけだからね」


そう言って眼鏡の耳にかける縁の部分にかかってる髪を指す。そこは両方外に跳ねてるから面白いことになってる。


それで良いのか。


「だって毎日のことだし。真っ直ぐにならない」


……そうですか。どんまい。


高日とも去年からの付き合いだ。私が毎朝神崎に絡まれてるのを横目に見ている。助けてくれても良いと思うのだが、本人曰く「自分に被害がないなら良いかなって」だそうだ。こいつもいい性格をしている。


「ねぇ、きのこ」


何だ?今ノート書くのに忙しいんだが。


「これ似てる?」


そう言って高日が見せてきたノートには絵があった。どうやら先生の似顔絵らしい。


無駄に上手いな。…授業中に何書いてんだよ。


「えー?暇だし」


暇じゃねぇよ。確かにつまんないっちゃつまんないが。つか今ノート書いてんのに話しかけてくるn…


「あ、ノート書かなくて大丈夫?今先生黒板消しちゃったけど」


……………………。アトデノートミセテクダサイ。




高日とは去年から席が私の周りから離れたことがない。その為授業中とかは問いの答えの相談をしたりたまに雑談をしたりする。まぁ席が離れたとしても話はするだろうが、今回の席替えで離れなかったのは驚いた。クジなんざ運だろうに。取り敢えず今の席で高日との話を楽しもう。斜め後ろとはいえ近いし。私たちに残された時間はもう1年に満たないのだから。


まぁ卒業後も連絡する気がするんだけどな。

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