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黒龍の契約者―Contractor Of BlackDragon―  作者: 爪牙
第15章 黎明の王国編
362/477

第347話 1勝目

――王立闘技場――


 観客席では大歓声が巻き起こっていた。



「「「ヨッシー!ヨッシー!ヨッシー!ヨッシー!」」」



 アベルとの戦いを制した良則へのヨッシーコールが爆発していた。



「……やめて、恥ずかしいよ」



 だが、その当人は物凄く恥ずかしがっていた。



「ヨッシー最高~☆」


「やったな、ヨッシー!まずは1勝だ!」


「いや~、いいもん見せて貰ったぜ♪」


「ヨッシ~~~~!」


「やめて……」



 気力を使い果たした直後の仕打ちに、良則の心は一気に憔悴していった。


 隣では同じく消耗したアルビオンが無言で横になっている良則の頭を撫でていた。



「元気を出せ。この声援はお前の勝利への皆の祝福だ。(確かに多少は恥ずかしいが)素直に喜んでおけ」


「アルビオン……」


「WOW!ヨッシー、アベるんを倒したからレベルがめっちゃアップしとるぜ♪」


「う~わ~☆」



 良則がアルビオンに慰められている中、丈と銀洸(バカ)は良則のステータスを見て盛り上がっていた。



【名前】護龍 良則

【年齢】15  【種族】人間

【職業】超越者(Lv56) 暁天之閃拳王(Lv24) 天衣無縫(Lv29)  【クラス】虚空を穿つ者

【属性】無(全属性)

【魔力】24,600/8,000,000

【状態】疲労(中)

【能力】暁天之大魔法(Lv5) 属性術(Lv5) 暁天気功武術(Lv5) 神眼 聖光焔(セイクリッドフレイム) 森羅之閃拳 この拳は全てを殴る(フェノメノン・ブレイカー) 神話を纏いし者(レジェンド・アーマー) 時空の王鍵(ワールドマスターキー) 森羅万象の翼(ウィング・オブ・ユニバース) 世界検索 龍皇の聖籠手 万理破壊(デストラクト・ロウ) 夢幻支配

【加護・補正】物理耐性(Lv5) 魔法耐性(Lv4) 精神耐性(Lv5) 光属性無効化 その他全属性耐性(Lv5) 全状態異常無効化 超克者 神殺し 悪魔ハンター ハーレムの器 拳聖の器 神代の契約王 完全詠唱破棄 加速思考 空間認識 神器の適合者 龍脈感知 超直感 知識の蔵 限界突破 職業補正 職業レベル補正 凱龍王の加護(+1) 焔神アータルの契約 天空神の契約 海龍の契約 鳳凰の契約 龍皇アルビオンの契約 破壊神シヴァの契約



 良則の最大魔力の値はついに800万の大台にまで届いていた。


 この若さでこの領域に達した者は余程の例外でない限り存在しない……筈だが、彼はその余程の例外に当て嵌まるので達していた。



「これで、あと3勝だな?」


「ああ。で、次は誰が行くんだ?」



 一方、勇吾は次に戦う者を選んでいた。


 そこに手を挙げる者が出た。



「ハ~イ!生けるチート伝説、ジョー=ゴリューがいっきま~……」


「じゃあ、俺が行ってくる♪」


「頼んだぜ、トレンツ!」


「おう!」


「えええ~?」



 勇吾はトレンツと拳をぶつけながらエールを送った。






--------------------------


「負けてしまいました」


「恥じる事は無い。勝者も敗者も関係なく称賛すべき試合だった」


「見に余る言葉です」



 一方、アベルは自身の敗北を謝罪していたが、彼の主君は敗北を責めることなく彼を褒め称えた。


 そして自陣の2番手となる男を送り出した。



「――――ディオン、次はお前だ」


「……(コクリ)」



 素顔を道化の仮面で覆った男は、己の獲物である大鎌を携えて戦地へと向かった。



「フフフ。彼、本心は向こうの大将と戦いたかったでしょうね?」



 ディオンの何処か落胆しているような背中を、ルビーは微笑みながら見つめていた。



「正確には、彼の契約している龍王の方でしょう。先輩とは縁のある方ですから」



 ルビーの呟きにアベルも同意する。



「だが、奴らの相手は俺達(・・)だ。ディオンには悪いが、この場は我慢して貰おう」



 エリオットは僅かに目を細めつつも、表情を崩さず次の試合を静観していった。







--------------------------


――天空ステージ――


「あれ、何てラ〇ュタ?」



 トレンツはその光景を見た感想を素直に呟いた。


 彼は空中に浮かぶ小島の1つに立っていた。


 周囲には雲海が広がり、その中には大小無数の島や岩石が浮遊していた。


 そしてその中で一際大きな島があり、その島の中央には朽ち果てた荘厳な古城が建っていた。



「バ〇スって言って墜ちたりしないよな?あ、言っちまった!」


「フフフ、そんな単語1つではあの島は墜ちませんよ♪」


「お?来たな!」



 どうでもいい質問に応えながら、道化死神姿のディオンはトレンツが立っている島とは別の小島に着地した。



「相手が(ヘイ)じゃなくて残念か?」


「フフフフ、確かに、正直に答えれば残念ですね。彼の龍王の首を、このアダマスの大鎌で斬りおとしたかったですよ」


「……マジで?」


「フフフフ、冗談です♪」


「うへえ~」



 冗談を交えた挨拶を済ませたトレンツとディオン。


 だが、どちらも互いに意識を緩めず警戒していた。


 特にディオンには隙が全く無く、一見すれば戯けたように見えるが、その目はトレンツの一挙手一投足を観察していた。



「フフフフフ、では、始めましょうか♪」


「おう!俺は何時も良いぜ♪」



 そして空気が変わる。


 互いに顔は笑っているが意識は完全の戦闘モード、何時でも攻撃できる体勢だった。



「――――ショーの開幕です☆」



 第2試合――黒河トレンツVSディオン=オミクレーの戦いが始まった。







 第2試合 トレンツVSディオン


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