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黒龍の契約者―Contractor Of BlackDragon―  作者: 爪牙
第12-2章 大罪獣編Ⅱ――人を捨てた少年達――
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第224話 邪神パズズ、悪神ナラカ

――勇吾サイド――


「あれは!」


「暁!!」



 上空での夜鋼の戦闘を見届けていた俺達は、悲鳴の後に《大罪獣》が2つに分かれ、片方が汚れたまま地上に向かって急降下し、もう片方が邪気を爆発させたのを目にした。


 琥太郎はすぐさま落下してくる友人の元へと飛んでいった。



「黒、俺達も!」


『ああ。』



 俺と黒も飛び、落下する巨体を黒が受け止めると、俺はすぐに琥太郎と一緒に浄化を始めた。



「琥太郎はそっちを!」


「うん!それ!」



 俺の布都御魂剣と琥太郎の光属性の力で浄化はすぐに終わった。


 黒い汚れが消えた琥太郎の友人、上野暁の姿は先ほどまで《大罪獣》だったとは思えないほど美しい姿をしていた。



「うわあ、綺麗!」


「ああ、そうだな・・・。」


『驚いたな。『蒼鷹』か。』



 それは美しい蒼色の羽根を持った鷹の聖獣だった。



『この者の先祖は名のある山の神の・・・いや、先祖自身が神であった可能性があるな。』


「え、そうなの?」


「ああ、蒼鷹族は白狼族と同じ位数が少ないが、狩猟の神や山岳の神として神格化されている事が多いからな。」



 蒼鷹に限らず、鷹は昔から神使や神の化身として語られる事がある。


 この件が片づいたら調べてみる価値はありそうだ。



『・・・邪神、パズズ。』



 その時、真上にいる夜鋼の声が聞こえた。


 見上げると、そこには先ほどまでとは比べものにならないほど危険な魔力を放つ存在がいた。


 待て、夜鋼は今なんて言った!?



『予感はしていたが、まさかパズズが復活したか。』


「パズズ・・・!!」



 なんてことだ!


 今回の一連の事件、《大罪獣》を使って悪神や邪神を復活させている以上、いずれは名のある神も復活させようとするとは思っていたが、予想よりも早く現実になってしまった!


 しかも、別名『風の魔王』と呼ばれている邪神パズズだと!?



【名前】パズズ

【年齢】7623  【種族】神

【職業】邪神  【クラス】風の魔王 悪霊の王

【属性】闇 風 雷 火

【魔力】6,500,000/6,500,000

【状態】大罪獣

【能力】――認識不可――

【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv5) 精神耐性(Lv5) 風属性無効化 闇属性耐性(Lv5) 雷属性耐性(Lv5) 火属性耐性(Lv4) 全状態異常無効化 全病気無効化 神殺し 飛蝗の支配者 熱病を齎す者 悪霊の王 復活した邪神 冥王の支配下



「・・・勇吾、あれった・・・!?」


「琥太郎、お前は今すぐこの友達と晴翔達を連れて逃げろ。奴は危険すぎる!!」


「え、でも・・・」


「あれはバビロニアで魔王と恐れられた邪神だ!奴の風に当たった人間は耐性が無い限り、例外なく病に侵されてしまう!しかも、奴自身には風も病も効かない!」


「―――――ッ!!」


「分かったら、今すぐここから逃げるんだ!」


「う、うん!!」



 琥太郎は友人の巨体を風を操作して受け止めると、すぐに地上に向かって下りていった。


 本当なら、今すぐにでも《スローワールド》を使いたいところだが、この結界の中では制限がかかって

使用できなくなっている。


 つまり現在、相手が誰であろうとこの現実空間で戦わなければならない。


 邪神を相手に戦うにはあまりにもデメリットが高い状況だ。


 だが、事態は更に悪化する。



「これは!?」


『どうやら、さらに1柱、復活したようだな。』



 別方向から、パズズ以外の神格が復活する気配が伝わってきた。





--------------------------


――慎哉サイド――


 激戦の末、俺達は敵の《大罪獣》を追い詰めた・・・筈だった。



『な・・・何だよ、あれ!?』


「脱皮・・・羽化?」



 追い詰めたと思った直後、《大罪獣》は悲鳴を上げながら苦しみだし、背中が割れた。


 まるで蝶が羽化するかのように、中から何かが出てきた。


 正直言ってキモイ!


 そして出てきた奴は、6本の腕を動かしながら高らかな笑い声を上げ始めた。



『ハハハハハハハ!!ついに、ついに我は再び復活を遂げた!!』



 そいつからは、超危険な感じしかしなかった。


 全身からドス黒いオーラが噴き出し、なんだかRPGのボスキャラみたいだった。



『良い体だ!この体なら、忌々しいデーヴァどもを血祭りにあげられるわ!!そして、今度は大地だけでなく天空をも我が手中に収めてくれる!!』



 俺達は眼中にないのか?


 一体、奴は何者なんだ?



【名前】ナラカ

【年齢】3406  【種族】神(アスラ神族)

【職業】悪神  【クラス】大地の子

【属性】闇 土 風

【魔力】6,190,000/6,190,000

【状態】大罪獣

【能力】――認識不可――

【加護・補正】――認識不可――



 神様かよ!!


 脱皮(?)したら神様って、こんなのアリかよ!?



『・・・マズイな。』


「翠龍?」


『やっぱマズイのか?』



 横を見ると、あの強気なケンカ好きの翠龍が冷や汗ダラダラになっていた。



『奴はインドの神の神だ。お前らも「阿修羅(アシュラ)」って名は聞いた事はあるだろ?奴はその阿修羅のルーツであるアスラ神族っていう神の一族の中の1柱だ。その名は“地獄”を意味し、“奈落”の語源にもなった性質の悪い神だ。悪行が過ぎたために、英雄神であるクリシュナに倒されたって聞いていたが、まさか目の前で復活するとはな・・・俺達の適う相手じゃないぞ。』



 どこか悔しそうな表情をしながら翆龍はナラカを一瞥すると、抜け殻と言うか、戦闘不能になってゆっくりと落下する《大罪獣》に向かっていった。



『冬弥、浄化を頼む!』


『あ、ああ・・・!』



 俺達も向かい、冬弥はすぐに《大罪獣》の浄化を始めた。


 すると、《大罪獣》は翆龍に似た色の龍に変わった。



『あれ?くりそつ?』


『どこがだ!まあ、同族なのは違いないが・・・。』



 翆龍は怪訝な目で気を失っている龍を見つめていた。


 そこに、上から耳を貫くような声が響いてきた。



『――――まずはこの街から始めてやろう!荒れ狂え、地よ!空よ!』



 直後、大型台風並の暴風が俺達に襲いかかってきた。



「『うわああああああ!?』」


『クソッ!』



 姿勢を保つのさえ困難だった。


 俺は反射的に冬弥の尻尾を掴んで耐えようとした。



『ッタアアア!?何処掴んでんだよ、バカ兄!!』


「あ、悪ぃ!」



 これは地上に下りた方が・・・って、何だ!?


 暴風に関係なく揺れてないか!?


 公道に亀裂が!大地震!?


「な、何だよこれ!?」



 まるで天災、いや、神の力か!?


 と、そこにナラカに向かって黒い何かが襲いかかった。



『グッ!?』



 それはナラカに直撃すると派手に火花を散らせながら爆発した。



「黒!!」



 それは黒王だった。


 黒い両翼を広げ、黒はナラカと対峙した。






・パズズはゲームの敵役とかでも有名ですが、ナラカの方は知っている人は少ないのではないでしょうか。大体の内容は本文の通りです。


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