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026

境鳥村立中学および小学校

野咲ミク 中学担任

相原リョウコ 小学担任

霧山ユリ 中2

藤アラシ 中2

藤タイスケ 中2

星ホクト 中1

霧山アン 小6

藤サクラ 小5

星ミナミ 小4

天城マヤ 小2

射手ヒロ 小1


「行動力あるなぁ。」

中学担任野咲ミクは感心するが

「せめて私に相談が欲しかったんだけど。」

小学担任相原リョウコが嘆くように言うと

「思いついたの金曜の夜だったし。」

「授業中にするつもりも無かったから。」

藤サクラの言い訳を聞いた相原リョウコが

「責めているわけじゃない」と言う前に

星ミナミが

「授業でどうこうじゃなくて」

「何か悩みがあるなら頼ってくれって言いたかったんじゃないかなぁ。」

口にしたつもりは無かったので

殆ど独り言のようだった。

全員がミナミに目を向ける中、

「お前に言ってるんじゃないか?」

霧山ユリがホクトに言うと全員がホクトを見る。

ホクト自身は霧山ユリが何を言おうとしているのか全く判らず

「またいつものアレか」程度にしか思っていない。

慌てたのは妹ミナミで

無意識に口にしていた事とも合わせて慌てて否定する。

「違うっ。ホクトは関係無いっ。」

霧山アンが姉の発言の責任を取るように

「でも相談したから授業になったんじゃないの?」

「それな。」

中学担任野咲ミクが答える。

「日曜にテングランドで食事しようとしたらサクラがいたから。」

話を聞いいたら面白そうだったので

今朝相原リョウコに5時間目使わせろと。

「それってミクちゃんが日曜の内にリョウコちゃんに言わないから怒ってるんじゃね?」

そうなの?と野咲ミクが相原リョウコを見ると

相原リョウコはプイとかを背けた。

呆れる霧山ユリは2人を無視して

「それでサクラ、テング改造計画の具体案はあるの?」

「は?え?テングの改造?」


藤サクラは教卓に立ち、そこから射手ヒロを呼ぶ。

戸惑うヒロを見るに何も聞かされていないのだろう。

藤サクラはタブレットを使ってプレゼンを始める。

「その前に、ユリさん。」

「はいよ。」

「霧山荘のチェックインとチェックアウトの時間は?」

「インは15時。アウトは翌10時。」

「マヤのとこは?」

「同じです。」

「土曜日に従業員さんが来ましたが」

宿泊客もホテルや旅館で朝食夕食を済ませるように

殆どの従業員もそれぞれの職場で済ませる。

「一方、昼はアホほど混みました。」

「平日お昼もお客さんは来ますが土日ほどでもない。」

「メインターゲットは観光客の昼食。」

「で合ってる?」

サクラは隣に立つヒロに尋ねる。

ヒロは黙って頷く。

「でも僕は」と続けたい。

朝からずっと働いている姿をずっと見ている。

朝のお客さんが少ないのも知っている。

なのに開店前から2人(両親)は忙しそうなのを知っている。

だから正直、これ以上お客さんは増えてほしくない。

「ヒロ。」

霧山ユリが強めにヒロを呼ぶ。

「言いたいことがあるなら言っておけ。」

ヒロは少し考えて

「母が言っていました。」

「いい案がでたら教えて。」


「具体案、はありません。それを皆にも考えてもらえたらと。」

「ホクトさん。」

「うえあはい。」

「都会の飲食店はどうなのでしょう。」

どう、とは?

「人の数が違うから比較はできないのかなとは思います。」

「もうちょっと詳しく。」

身を乗り出したのは担任野咲ミク。

「えーと」

この村の住人の殆どがこの村で働いている。

この村で働く殆どの人がこの村の住人である。

「そしてその殆どの人は職場で食事を済ませる。」

地元の人がテングランドを利用する機会は少ない。

「毎日のように人が溢れる都会とは環境が違うから。」

藤サクラががっくりと肩を落とす。

「でも観光客いるじゃん。」

藤ダイスケは霧山荘で平日夕方に手伝い(アルバイト)をしている。

土日と比較して洗う皿の枚数は確かに少ない。

長兄藤アラシはホテル大太楼で手伝い(アルバイト)で同様の印象。

担任の「土日はバイト禁止だが?」の疑問を無視してツ続ける。

「このへんコンビニないし」

「昼食べるならテングランドしかないよな。」

「でも平日はそんなに来ない。」

霧山荘で女将見習いとして仲居業務に携わる霧山ユリも

土日に比べ平日の客の少なさは実感している。

空き室がある日も少なくない。

それでも従業員を雇っているのだから儲かっているのだろう。

だからあまり気にしていなかった。

「あれ?」

霧山ユリが口にする。

「ねえサクラ。テングランドって本当に困ってるの?」


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