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019

境鳥村立中学および小学校

野咲ミク 中学担任

相原リョウコ 小学担任

霧山ユリ 中2

藤アラシ 中2

藤タイスケ 中2

星ホクト 中1

霧山アン 小6

藤サクラ 小5

星ミナミ 小4

天城マヤ 小2

射手ヒロ 小1


星空観測中、星ミナミがずっと不機嫌だったのは全員感じていた。

誰も何も言わなかったのは本人がそれを隠そうと努力はしていたからだし

その原因にも心当たりがあるからだ。

1時間もしない内に

「さあ片付けて寝ましょう。」

「望遠鏡は片付けなくて」

娘の藤サクラが言いかけると

藤アキは娘に向かってニヤリとするだけで

「さあとっとと寝て。すぐに消灯しますよ。」

何か企んでる?」

広い倉庫の端と端で男女分かれて寝袋を準備。

「ヒロはこっちでもいいよ。」

「はっ。いやあの。」

逃げる射手ヒロ。

「サクラは魔性の女だな。」

霧山アンの言葉に

「なんで?ヒロならよくない?」

「よくはないだろ。」

「あんな弟いたら超かわいがるのに。」

「私も妹だけど下が欲しいとは思わないな。」

零山アンの姉霧山ユリがそれに対して

「上が男か女で違うんじゃない?」

「それはあるかも。あんな兄共だから余計に。」

藤サクラはしみじみと答える。

「ミナミは?お前も兄いるけど弟ほしい?」

ユリの質問にミナミはハッと顔を上げ

「弟、はいらないっすね。マヤちゃんみたいな妹なら欲しいかも。」

「兄にもよるよねー。うちのアホ共とホクトさん較べるのはちょっと。」

サクラの言葉にミナミは乾いた笑いで返す。

凍り付く空気。

妹霧山アンは、姉霧山ユリを「空気読まない奴」と認識している。

場を何とかしようとか、

吐き出させてスッキリさせようとか

決してそんな殊勝な心持で読まないのではない。

「ミナミはホクトの何がそんなに気に入らないんだ?」

再び場が凍り付く。

姉のこれはただの好奇心だ。

気になったから知りたい。ただそれだけだ。

だが今日に限ってはグッジョブ姉。

正直自分もミナミのホクトさんに対する態度には辟易していた。

自分は兄を嫌っている。と周囲にアピールしている感じが鬱陶しい。

星ミナミは大きく息を吐く。全て出し切ってから一呼吸して

「私を忘れている事。」

「こんな可愛い妹を忘れてどうでもいい事は覚えている。」

「そして、そしてそれを気にして気を使っている事っ」

ミナミはユリに向かい

「ホクトの玉子焼き甘かったですか?」

「いいや?」

「私の分だけ甘くしたんですよ。」

ああ確かに甘かったなとアン。

「いい兄じゃん。」

「昨日の夜、ばあちゃんに聞いているのを聞かなければね。」

「うん?」

女子達の頭の上に「?」が浮かぶ。

「ミナミちゃんの好みを聞いたんでしょ?」

「それの何が問題?」

「私に聞けよっ。自分で答えたいじゃん。」

「私の玉子焼きは甘くしろって。」

まだ「?」は消えない。

「じゃあ言えばいいじゃん。」

「言えるかっ。」

「なんでだよっ。」

などと言っているが霧山アンと藤サクラは

ミナミの気持ちも少し判ると言い出した。

甘えているようで、その姿を見られたくない。

「どうして?甘えたらいいじゃないですか。」

今まで静観していた天城マヤが呟く。

「私には兄も妹もいないから甘えられる人がいるとか羨ましいけど。」

「だよなー。」

長女霧山ユリがマヤを抱き寄せる。

「私に甘えてもいいぞ。ホクトでもいいか。」

「だがアラダイだけは止めておけ。」

逃げようとするマヤを離さずに

「判った。ミナミ。お前兄大好きだな。」

「は?何でそうなる。」

「いや、もういいや。飽きた。」

「あきた?何なの?」

「とっとと寝よう。サクラ母が何か企んでいるみたいだったし。」

「ちょっ。まだ」

憤慨収まらないミナミをアンとサクラが宥め

ユリはマヤを抱いたまま就寝。


午後10時。

野咲ミクが子供達の見回りに倉庫に入ろうとしたが

望遠鏡に人影を見付ける。

一瞬驚いたが「ホクトに違いない」と直感し、その通りだった。

「どうした。眠れないのか?」

「いえ、もうちょっと見ていたかっただけです。」

「そうか。明日は早いからすぐ寝ろ。今すぐ寝ろ。さあ寝るんだ。」

「判りました。」


翌、午前3時30分

「起床っ。はいっとっと起きてー。」

藤アキが倉庫に入り照明を点灯。

「時間ないよー。すぐ明るくなるから急いでー。」

「今何時だよー。」

子供達は叩き起こされ外へ。

山の上、岩に阻まれ下界の灯りは届かない。

見上げると、広がる宇宙(スペース)


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