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第9話 装備品一式

何だ、これは?


4階道具階にて。


俺は妙な色の液体が入った瓶や、何か小型の印籠に近い入れ物があるがどうもただの道具入れには見えない。


「それは魔力をチャージして持ち運べるアイテムです」


「魔力を?」


「はい、大体使い方としては夜寝る前に残っている魔力をそれにチャージしてから寝れば翌朝には魔力も回復できますので、予備の魔力として持ち歩けるので便利です。いざという時に魔力を回復するアイテムとしてこの世界では重宝されています」


「ちなみにどれくらい魔力を溜められる?」


「今スドウ様が持っているのは高級モデルですから大体私たち第一級魔導士の魔力の3分の1くらいかな。どうしてですか?」


「限界を超える量の魔力を入れたらどうなる?」


「そりゃ爆発しちゃいますよ」


「これを攻撃には使用できないかな?」


「いや、これはそもそも回復用の補助アイテムですし・・・そんなこと考える人はいませんよ」


「・・・・・・・・・・・・・」


何らかのブービートラップに使えるかもしれぬ。


覚えておこう。


俺は他に、何か奇妙な色をした液体が入った小型の瓶を見つけた。

「これは何?」


「それは魔力を瞬間的に高めるドーピング剤です」


「魔力が未熟な者でも瞬間的に大きな威力の魔法を放てるんです」


「また、攻撃型の魔法のみではなく補助系の魔法を強化して放つことができます」


「魔法を補助するアイテムも結構置いてあるんだな」


「なんか使い手の工夫次第で戦い方に幅が持てそうだ」


「いいところに気が付きましたね、須藤様。単にレベルを上げて魔法と魔力を向上させるだけでなく、工夫が大事だと私も考えているんです」


「そうすれば、格上の相手であっても弱点をうまく突けば勝機がある。相手の弱いところをすぐに見抜ければの話ですけど、私は普通の魔導士では考えつかない戦い方を常に考えているんです」


補助呪文とかが特定の相手には逆に攻撃として通用するのはよく聞くけど、これらのドーピングを使えば日常で使う魔法も武器として応用できるやもしれん。


これも覚えておくか。


そんなこんなで俺は何でも買っていいとのことで、3階の武器コーナーにあったアークティスクリンゲを選んだ。


古典的なロングソードだが、刃渡り70センチくらいの両刃の直刀で、薄い青みがかった刀身は日本刀とはまた違った美しさがある。


他にも刀剣類やらマイスとかモーニングスターとか槍の類もあったが、俺の心の琴線に触れるのはやはり剣だった。


他に補助としては輪たち17センチの小型ナイフも購入する。


こいつは片刃で現実のシースナイフそのものだが、鍛冶屋の鍛造ナイフということでアメリカのランドールに近い、割と凝った造りのものだ。


ただ、鞘が革製なのは転倒したりした時に破れたりする恐れがあり、あまり好ましくないが他に代用品がないので我慢しよう。


5階では服装、すなわち防具を選んだが、防具に関しては重い鎧は俺には向かないと判断し、機動性を生かせる素早さを高める服装にした。


いわゆる旅人がよく着る服だが、マントもあって防寒性もそれなりにあり、不安なら鎖かたびらを着込めば防御も任意に応じて高められるので機動性を重視した。


俺は幸運がよいという数値らしいので、それにもそれなりに期待する。


それと、気になった補助のアイテムをある程度大量に買い込んだ。


それと、ベルリオーネさんからすべての冒険者必須のアイテムとして特殊アイテム“次元の袋”をもらった。


これは重量のあるびきや防具、さらにはアイテムも50キロまで入れて持ち歩ける便利なシロモノで、魔物とかもみんなほとんどがこれを携行しているらしい。


種類により、より多くの要領がある袋もあるらしいが、ベルリオーネさんが現在保有する最大のものは50キロまでのものだそうだ。


ベルリオーネさんいわく、戦闘で魔物を倒したら持っている武器や防具の他にこの手の袋がないか必ずチェックし、袋の中のアイテムや金銭を必ず回収するようにとのことである。


ベルリオーネさんも品切れのアイテムを何個か買い込み、俺たちは武器防具店を出て、次の目的地である人材斡旋ギルドの酒場へと向かった。


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