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頂点

「やっと、一番上のクラスだ。長かった。」

 五年という月日をかけて、やっと頂点に上り詰めた。魔界では魔王になるために、散々戦ったな。懐かしい日々だ。


「年長さんクラスになったんですから、下の子たちには優しくしてあげてください。」

 あいかわらず、中年こぶとり婆が口うるさくいう。これから、皆、俺様の下僕としてこき使ってやる。

「ダイ君。給食の手伝いをして。」

「ダイ君。アンナちゃんをトイレに連れて行って。」

「ダイ君。お漏らしの後片付け手伝って。」

 おいおい、話が違うぞ。なんで頂点の俺様が、婆たちに命令されてるんだ。


 頂点のはずの俺様の一年間は、婆たちの下僕と化した。

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