異世界における性奴隷捕獲作戦 美少女勇者パーティーを捕獲せよ
天文学的数字という言葉でさえ意味をなさないほど無数に広がる並行次元。ここは、その並行次元の一つの地球ではない宇宙のどこかに浮かぶ惑星。所謂剣と魔法の世界と通称されるファンタジーでメルヘンな世界である。
そんな世界には似つかわしくない集団が人がまず近づくことのない森の中で活発に活動していた。この世界には存在しない異質な耳に障る音が鳴り響く。その音の主が地面に近づくたびにごうと木の葉が舞い上がる。人が生みだした翼が発生させるダウンウォッシュ。
それを伴いながら、アメリカ製の輸送ヘリコプターCH-47チヌークは森の中の開けた部分に着陸していった。テイルローターや機体本体が高い木々と接触しないよう注意せねばならないから、慎重な操作が求められる作業だ。
今着陸している機以外にも何台のチヌークが着陸しており、その周辺で人がせわしなく走り回っている。迷彩服を纏った隊員が81mm迫撃砲とその砲弾を担ぎ出し、迫撃砲陣地を構築していた。迫撃砲本体にもカモフラージュネットを被せる念の入りようだ。
当然ながら迫撃砲を目標に命中させるのは容易ではなく、複雑な弾道計算をして初めて正確な必中を実現でき、射撃諸元の算定に必要な観測と着弾の様子を見る観測班が必要となってくる。
一応運び込んでいるのは、レーザー照射による誘導が可能な迫撃砲弾だが、正確な弾道計算や観測を行なえる能力を持つ人間がこの場には揃っていた。
彼らは最低最悪なことに人身売買組織の私兵集団である。それ以外の技術は21世紀の地球の水準であるものの、例外的に次元間移動が可能な技術を保有している組織。
この場に来たのも女性の拉致が目的だー最悪なことに魔王から人々を救うことを使命とする美少女勇者パーティーが性奴隷候補だった。
美少女のみしかいない勇者パーティー、これが成人向け作品ならばあえなく凌辱の餌食となっていただろうが、残念ながら現場の私兵にとっては命がけの戦いだ。
組織の技術はあくまで21世紀の地球と同等、例外的な次元移動技術も核融合や反物質に匹敵するような莫大なエネルギー源を使って実現していない。量子トンネル効果のような物理法則を上手く利用することで、次元間移動を可能としていた。
つまり成人向け作品、特に日本のもののようになんでもかんでもできはしない。惑星をたやすく破壊できる文明、因果律を自在に操れる神、宇宙を何個も破壊できる化け物なども並行次元にはあり、絶対に叶わない存在には手出ししないというのが絶対方針だ。
外見がいかに美女だろうと強大極まりない邪神ならば、この組織は性奴隷とすべく拉致を試みることはないだろう。
ろくでなしなら小躍り間違いなしの美少女勇者パーティーを性奴隷とすべく捕獲するシチュエーションでもそれにあたる私兵隊員の態度は真剣なものだ。
なにしろファンタジー世界の戦闘力は侮れず、太陽面にも匹敵する熱量で半径数百キロを蒸発させるなど生身で核兵器を凌駕する実力者さえ存在する。現代兵器があれば無双できる世界ばかりではない。
美少女勇者パーティーの戦闘力は、戦闘の余波で地図が意味をなさなくなるほどではないが、それでも戦闘力は人外の域だ。目視するのが困難な恐らく亜音速にも達する敏捷性。内臓破裂しながら戦闘を継続できる強靭な精神力と驚異的な生命力。
全長数十メートルサイズの強靭な皮膚と発達した筋肉を持つ魔物を剣撃や拳で殺し、百メートルサイズのドラゴンすら生身でねじ伏せる。はっきりいって銃火器があろうとも鍛えた陸軍軍人や海兵隊員を素手で鏖殺できるほどの実力を美少女勇者パーティーは有している。
一見か弱い少女の細腕が人間の首を抜き取り、腕を胴から引きちぎるスプラッターな光景も真面目に実現できるだろう。
そのため捕らえるのは命がけだから手抜きはしない。迫撃砲による支援。銃火器によるアウトレンジ攻撃。敷設したキルゾーンもしくはトラップゾーンへの誘導。
航空支援や自走砲、戦車が贅沢を言えば欲しいが、流石にそこまでの戦力はなく、私兵組織にしては大規模だが正規軍とは比較にならない歩兵部隊と輸送ヘリと攻撃ヘリしか手札はない。
その攻撃ヘリすら生身の人間に撃墜されたから易々と投入されず、いつだって楽な戦いはなく、全滅してもおかしくない。生死の境目でタップダンスしているに等しい。
命を落とさないために捕獲作戦はどこまでもシビアに行い、圧倒的な耐久力から常人なら死にかねない火力を投入した戦力のなかでぶつける予定だ。迫撃砲の砲弾の破片を全身に受けて戦闘不能に陥るのがベストだが、それとてどこまで期待できるものか。
そんな想いをして捕獲するのだから、さぞやレイプというなのつまみぐいを楽しめると思うかもしれないが、そんなおいしい展開は暫く先の話だ。
基本的に高い戦闘力を持つ相手は、厳重に拘束した上で薬物投与し、長い間セックス漬けにすることで性奴隷として組織は出荷している。お手軽に相手を洗脳できる技術を組織は保有していない。
爆発物つきの首輪、体力低下のための麻薬の投与、鋼鉄の手錠など簡易的な拘束処置を施すものの、脱走を防ぐため厳重な拘束が可能な組織本体への連行が優先される。つまいぐみする暇は、ない。
だから前線の私兵部隊を動かす原動力は、性欲ではなく根源的な生存への執念ー軍をやめ犯罪者になりさがった動機の一つである高額な報酬を無事に生きて受け取るということにある。それが彼らを突き動かしていた。
「目標を確認。こちらに接近中。」
なにも知らずに接近する美少女勇者パーティー。その付近には、ギリースーツに森林迷彩を顔面にドーランで施した部隊が潜む。観測班と小銃班だ。
「了解、レーザー誘導を開始せよ。」
「了解レーザー誘導を開始する。レーザー照射を始めるぞ、いいかあくまで至近弾だ。直撃くらっても死ぬ相手かわからないが、拘束が目的だからな。」
森の中から次から次に正確に美少女勇者パーティーの近くに着弾する迫撃砲弾。黙々と上がる土煙。至近弾といえど、迫撃砲弾が生身の人間の近くに命中すればただではすまないはずだ。
だが、そんな常識を覆す存在も世の中にはいる。
「目標の損害を確認する。大抵こういうのは、死んでないのが相場だ。ほら、やっぱりな!」
そう、土煙が晴れた先にいたのは健在の勇者パーティー。ダメージは皆無ではないが、戦えないほどではない。
二重の意味で殺かヤられるかの戦いが開幕した。外道とはいえ、それは絶望との戦いだった。
現実的に常人離れした能力者を性奴隷として拉致するならどんな備えが必要となるかなんてことをネタにした頭のおかしい作品に付き合っていただきありがとうございました。
R18verをかくきはありません。やるとしても台本形式で精神的においこむために捕獲した勇者パーティーを全裸で身体検査させ、卑猥な言葉を縁起と本音であびせながら体を弄るくらいでしょうね。
発想が地味に外道かつリアルだ。不謹慎な発言で不快に思った方がいたら謝罪します。