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Double Role~異世界魔王の暇潰し~  作者: 遊座 音無
17/17

第四話 襲来

久しぶりの更新となりました



勇者側と魔王側とのバトルも近い...



私が勇者兵団に入団してからおよそ2ヶ月が経過し、この4人での生活にも大分慣れてました。



サルヴァは少しナルシストっぽくて自信家だけどちゃんと相応の実力を持っていて、模擬戦訓練では私は1度も勝った試しがありません。サルヴァの能力はちょっとズルいと感じるくらい強力なんですもん。



セリアは相変わらず常に面倒臭いオーラを出しまくっているけれど、いざ戦いになったら持ち前の水を操る能力はとても頼りになります。セリアがその気になれば都の1つや2つ沈めることもできるそうです。(本人が自称してるだけかもしれませんが...)



あ、日頃の修練のおかげもあって、私も自分の能力の使い方を知りました。私は主にサルヴァとセリアの2人を遠距離から援護する事が多いですね。だけど訓練の度に思うのですが、私の援護なんて無くても2人は敵をあっという間に倒しちゃうんですよね...



そして、そんな私達を纏めてくれるリーダー的存在のヘルトはやっぱり頼りになります。優しくて温和な性格のヘルトだけれど、自然と私達は彼の指示に従えるんです。これが人徳というものでしょうか?



当たり前ですが、私達3人が束になって挑んでもヘルトには到底敵いません。ある時、私はヘルトに尋ねました。ヘルトは『勇者の剣』を持っているんだよね?と。本人曰く、あれはとても強力な武器だそうです。だから実戦以外では絶対に使わないようにしていると。



なるほど、納得です。



5人の内ただ1人選ばれた者は『勇者の剣』を持つ事ができる。という話は入団してすぐの時にサルヴァから聞いた話です。先代の勇者が使っていた剣で、その威力は凄まじく一振りで山を切れるそうです。(サルヴァのオーバー表現だと思いましたが...)



そんなこんなで修練を続ける日々が過ぎたある日。





│そいつ(・・・)は現れました......





....................


...............


..........


.....




その日、私達はヘルトを抜いた3人で任務に就いていました。



任務の内容は『聖都・ルーナイーセ南端から侵入した魔王軍と思われる者の確認・及び排除。』



ヘルトはこの時、別の任務で不在だったので、私達3人だけで対処する事になったのですが.....



セリア「あ〜めんどくさ〜、早く寮に戻ってゴロゴロしたいな〜」



この通りセリアはやる気がなくて.....



サルヴァ「だったら寮に戻ってていいよ?どうせ侵入者はただの一般兵だろうし、僕一人で十分だよ。」



サルヴァは自分の強さに自信があるからでしょうか、緊張感を持っていません。



ルミナ「私がヘルトの代わりに2人を纏めないと!」



少し不安が残るような会話をしつつ現場に向かう3人。



私達は建物の屋根や屋上を駆け抜けて現場に向っています。



能力者は普通の人間よりも運動能力が優れているため、こうした芸当ができるのですが.....



ルミナ「サルヴァ!ペース速いよ!集団行動を守ってってば!」



サルヴァは我先にって先に行っちゃうし...



逆に.....



ルミナ「セリア!ペース遅いよ!離れ過ぎだってば!」



セリアとの距離もサルヴァとは違う意味でどんどん離れていました。



ルミナ「こんなので本当に大丈夫かな...」



現場に到着する以前から不安要素が絶えないなんて...



ルミナ「セリア!私はサルヴァと先に行くから、後でちゃんと来てね!」



私は先行するサルヴァに追いつくためにセリアにそう言ってペースを上げました。



そしてしばらくして私とサルヴァが現場に到着すると...



???「...ひっぐ.....ぐすっ...」



私達よりも更に幼い女の子が1人で泣いていました。



この時の私が知る由もない事ですが....



叶うのであれば、もう1度やり直したい瞬間です。



私は真っ先にその少女に駆け寄りました。



ルミナ「大丈夫!もう安心だからね、迷子になっちゃったのかな?」



私はその女の子の頭を優しく撫でながら尋ねました。



???「ぐすっ.....お姉ちゃんと....はぐれちゃった..」



その女の子は泣きながら答えてくれました。



ルミナ「そっか。よぉーし!私が一緒にお姉ちゃん探してあげる!だから泣かないで?ね?」



???「...ほんと?..一緒に探してくれるの?」



ルミナ「大丈夫!絶対に見つけてあげるから!」



そう言ってあげると女の子はなんとか泣き止んでくれました。



ルミナ「私はルミナっていうんだ!あなたのお名前は?」



???「メイム?メイムはメイムっていうんだよ!」



サルヴァ「.....ん?....気のせいかな?」



この時、離れて見ていたサルヴァが一瞬首を傾げたように見えましたが、その時の私は特に気にしませんでした。



その一瞬の判断を私はどれだけやり直したいと願ったことでしょう。



過去は変えることはできない。



頭では理解しているはずなのですが....



ルミナ「じゃあメイムちゃん!私と一緒にお姉ちゃん探そっか!」



メイム「おーー!」



すっかり泣き止んでくれたメイムちゃんと手を繋いで、周囲の警戒・侵入者の詮索と同時にこの子のお姉さんを探し始めました。



ルミナ「......ん?どうして現場に女の子が....」



この時に気付くべきだったのです。



魔王軍からの侵入者がいるはずの現場にどうしてこの子がいたのか...



「自分たちよりも更にひと回り幼い女の子」という事が大きなヒントだったということに.....





.....


..........


...............


....................

作者への質問コーナー!


Q. 本編(過去編じゃない方)ではサルヴァの髪色は銀髪となっていたはずですが、なぜ過去編では茶髪なのですか?


A. ストーリーが進んでいくと、その答えに辿り着く予定です。そこまで辿り着くのにどれだけの時間が必要かは分かりませんが(笑)

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