第10話 えっ!?そんな簡単に!?
今回のお話で「配下」も言っていますが...
やっぱり言葉が通じないっていうのは...
物語が先に進まないよね!!!(←今更)
配下「.....はぁ〜」
暗雲の立ち込める広大な空に届きそうな程の高さを誇る魔王城
その最上階で1人の、いや正確には人間ではない人ならざる者が大きな水晶玉を目の前にして大きく溜め息を吐いていた。
配下「.....やはりお伝えするべきなのだろうか」
配下「しかし、魔王様の決めた事に口を挟むのは些か気が引ける.....」
魔王が突如として始めたこの『暇潰し』に始めから付き添っているこの配下は今、頭を抱えて悩みに悩んでいた。
その悩みとは、まさにこの『暇潰し』に関わる事だった。
配下「うーん........よしっ!決めましたよ!」
悩んでいても始まらない
そう考えた配下は魔王に一言、己の意見を聞いてもらうことを決意した!
ちょうどその時...
魔王「一体何を決めたというのだ?」
まだ就寝してから1時間も経っていないにも関わらず魔王が部屋へと入ってきた。
配下「ま、魔王様!お休みになられたのでは?」
魔王「ちょっとトイレに行きたくてな、それより何を決めたのだ?」
配下「左様でございますか。実はですね、私から魔王様に1つだけお願いがございまして.....」
配下は先程決めたばかりの事を早速実行し、魔王に懇願する。
配下「私が閃き提案しておいてあれなのですが、やはり使用する言語の違いに関してはもう少し対応を考えて貰えないでしょうか?」
そう。配下が抱えていた悩み事とはこの事だ。
この暇潰しを始めた際に最も大きかった課題の『言葉の壁』を当初はテレパシーでどうにかできると踏んでいた配下だったが、それは当人達の対策であって自分達の事は考えていなかった。
現在、魔王と配下は水晶玉に映し出される翻訳された字幕で事を観察している。
どうか1度想像してみて欲しい。
洋画を延々と字幕のみで見続けさせられる辛さを。
そして何よりもう1つ理由があった。
それは.....
配下「魔王様!今のペースでは話が一向に進まないのです!!!」
配下は感じていた苦痛をありったけ込めた言葉を魔王にぶつける。
魔王「..........」
配下の言う通りだった。
急に異世界に転移させられ、使用言語が異なる中であの者(杜若勇魔)は頑張っている方だろう。
勇者サイドではテレパシー使いのおかげで少しは話も進んだが、魔王サイドでは酷い有様だった。
言葉の壁の問題を解決するためのテレパシー使いが魔王サイドには存在しないのだから当然といえば当然だが、話が一向に進まなかった。
そんな状況を見ていても何も楽しくはないのだ。
どうかこの気持ちが魔王に伝わって欲しいと願って懇願した配下だった。
そしてそれを聞いた魔王は.....
魔王「貴様.....!!」
配下「ヒッ!?」
やはり自分には出過ぎた真似だったのだろう、怒られる!と思った配下は思わず目を瞑った.........が
魔王「.....奇遇だな。私も同じことを思っていたのだよ...」
そして配下の肩に手を乗せてウンウンと首を縦に降る魔王。
配下「.....さ、左様でございましたか」
冷や汗が止まらない配下だったが、とりあえず怒られなかったことに安堵する。
すると魔王が.....
魔王「そこで、だ。極力干渉しないようにはしたかったのだが、仕方ないから私が魔王の力でどうにかすることにした。」
配下「どうにか、とは?」
魔王「ふむ、右手を出せ。」
配下「...?」
疑問に思いながらも己の右手を前に出す。
魔王「よっ!と」
掛け声と同時に差し出された配下の掌を軽くシバく魔王
配下「うわっ!?」
すると突然、配下の右手が眩い輝きに包まれる!
配下「魔王様!?こ...これは!?」
突然の事に驚きを隠せない配下。
しかし魔王はそんな気も知らずに話を進める。
魔王「よーし、今からお前をあの者と同じ場所に送り込む。貴様はその右手であの者の頭をシバいてくるがよい。」
配下「えっ!?そんな急に.....」
魔王「いってら〜」
配下の言う事に聞く耳を持たない魔王はそのまま転移を開始する。
魔王「安心せい。すぐにまたこちらに呼び戻してやる」
そうして配下の足元にポッカリと大きな穴が開いた。
中は何も見えない深淵の黒色の大穴。
そしてその穴に配下は成す術なく落ちていく...
配下「そんなぁぁ!!!」
後に残ったのは配下の悲鳴が部屋に響き渡った残響のみ...
そしてすぐに部屋は静寂に包まれる。
魔王「よーし、これでこの私も清々しく眠ることができるというもの。」
魔王「...........寝るとするか」
そう言って自分の寝室へと向かう魔王
そして寝室に辿り着くとその大きな身体をベッドへと横たえて瞼を閉じる。
魔王「.........ふむ、そろそろ頃合か」
魔王は眠りに落ちる直前に1度、指を鳴らした...
そしてそのまま魔王は眠りに着くのだった。
配下「......イタイ!?」
大きな水晶玉が置かれた先程の部屋に戻された配下の着地の失敗による悲鳴を、魔王が聞くことはなかった.....
....................
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..........
.....
それは一瞬の出来事だった.....
その時、杜若勇魔は途方に暮れていた。
突然として全く見覚えのない場所で目を覚まし、何を言ってるのかサッパリ分からない少女が全力で抱き着いてくる状況に困り果てていた。
まずい。非常にまずい
これから自分はどうなってしまうのだろうか...
そんな事を考えていた矢先に........
..........それは現れた
いや、正確に言うと......
...........それは落ちてきた
勇魔「うぉっ!?な、なんだ!?」
元気一杯の可愛らしい少女(何を言ってるのかサッパリ分からない)に抱き着かれている勇魔のちょうど真横に、何やら得体の知れない動物のようなものが急に落ちてきたのだ
しかし驚くのはそれだけではなかった....
???「fj:igfxvn....vev/ul」
勇魔(やっぱりこっちも何言ってるのかサッパリ分からな............え?)
突如として落ちてきたその未確認生命体はツカツカと勇魔の元へ歩み寄り、あろうことか全力で頭をシバいてきた!
勇魔「えっ!?ちょっ!?...........アダバシッ!?」
勇魔は状況を理解できなかった.....
勇魔(え...なんでシバかれてるの俺......)
そして勇魔はさらに驚く事になった...
???「まおーさま!!!メイムだよ!!!」
勇魔「...........え?」
そう。
さっきからずっと自分の体に抱き着いているこの少女の話す言葉が分かるのだ
ついさっきまで何を言ってるのかサッパリだったというのに.....
勇魔「..........何がどうなってるんだ」
そう呟きながら、こうなった原因はさっきシバかれた事以外ありえないと考えた勇魔は急いで周囲を見回した.......
ところが、先程の未確認生命体の姿はどこにも見当たらず...
勇魔「...マジで訳が分からない」
忽然と現れ、そして忽然と姿を消した謎の人物?といい
未だに抱き着いて離れない少女の言葉が急に分かるようになった事といい
もはや勇魔の頭はパンク寸前だった.....
勇魔「誰でもいいから......だれか助けてくれ」
年不相応に泣きたくなってきた勇魔だった.......
メイム「まおーさま!!あーそぼ!!」
.....
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A. 作者が考えてます。レビューや感想・twitterで質問を送ってくださればこのコーナーで採用するかもです。




