運命
博麗神社から紅魔館まで絶叫しながら文に連れて行ってもらい、ようやく紅魔館までたどり着いた。
「ここが・・・」
「悪魔の館、紅魔館です。」
見た目は立派な豪邸だが、どことなく不気味な雰囲気のがする。
「文ちゃん特別送迎サービスはこれにて終了です。こいしさん見つかるといいですね。」
「ああ、連れてきてくれてありがとう。」
「いいってことです。それでは私はこれで・・・」
そういうと射命丸はとてつもないスピードで行ってしまった。
ここからはひとりか・・・
霊夢の話では、門番の中国という人にさっきもらった手紙を渡して、この館の主に事情を聞けばいいんだな。
「寝てる時に悪いが・・・」
起きない・・・な。
「お~い。」
「んん?」
起きたか
しかし本当に門番なのか?寝ていたが・・・
「この手紙をこの館の主に渡してくれ。」
「ああ・・・わかりました。少しお待ちを。」
門番は館に入っていった。
恐らく彼女が霊夢が言っていた中国という人物なんだろう。
「お待たせしました、中に入っていいですよ。」
「わかった。」
立派な門をくぐり抜け、紅魔館の内部へと進む。
次に私を待っていたのは、なんとメイドだった。
「ヘンリー・カタルトフ様でございますね?私十六夜咲夜と申します。当館のメイド長として働いております。以後お見知りおきを。」
「ああ、よろしく。」
「それではお嬢様のお部屋にご案内いたします。」
その瞬間、空間が入れ替わり、もといた場所から、ここの主の部屋と思わしき部屋の前にきていた。
「今のは・・・?」
「私の時を操る能力でございます。いかがでしょうか。」
「すごいな・・・私には到底真似できないよ。」
「はい。それではお部屋にお入りくださいまし。」
扉を開け、中にいるのはどんな方なのか期待してみてみると・・・
子供?
「我が紅魔館へようこそ、人間。私が主のレミリア・スカーレットよ。あなたがヘンリー・カタルトフね。用件をいいなさい。」
「え?ああ、すまない。・・・ここに古明地こいしはいるか?」
「・・・いるわ。」
やはりここなのか。
「彼女はどこに?」
「・・・」
「なぜ黙るんだ。もしかして・・・食べたのか!」
「誰がそんな事するか!」
レミリアは咳ばらいをしてこう言った。
「あなたは運命を信じるかしら?」
「運命?・・・わからない。でも・・・信じていいと許されるなら・・・信じたい。」