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百幽冥行

重い扉を両手で開け、前を見ると立派な庭が広がっていた。

奥からいかにも日本の幽霊という感じの女性がこちらを見ている。


「また人間が入ってきたのね。あなたは生きているの?それとも死んじゃった?」


女性が訳がわからない事を言っている、私は死んだはずだし死んだと言えばいいのか?


「出血多量で死んだ・・・と思う。」

「妖怪に食べられるよりはマシね~。まあ立ち話もなんだしこっちにおいで。」

「そうするよ。」


手招きしている女性の隣へ座る。


「私は西行寺幽々子と言うのよ。あなたのお名前は?」

「ヘ・・・ヘンリー・カタルトフだ。」

「どうしたの~?私何かした?」

「いや・・・女性とここまで近くで話すことがなかったから・・・」

「あらあら、私に一目惚れしちゃったの?」

「そういうわけじゃない。」

「え~・・・真顔で言わなくてもいいじゃないの。もっと照れながらとかあるでしょ?」

「そんな事期待しないでくれ。」


そんな話をしていると廊下の奥から次はお盆をもった女の子が現れ、足早にこちらに向かってきた。


「幽々子様、お菓子を持ってきました。それとはじめまして、幽々子様の剣術指南役兼この白玉楼の庭師を務めさせていただいてます、魂魄妖夢です。」


「あ、どうも。ヘンリー・カタルトフだ。」

「そんなことより妖夢、早くお菓子頂戴♪」

「はいただいま・・・ってそっちはヘンリーさんの!?」


西行寺幽々子は人が変わったように、甘い匂いを放つお菓子を食べ始めた。それも凄まじいスピードで。


「すごいな・・・」

「はあ・・・すみません。」

「大丈夫だ。ところで妖夢の分は?」

「私のは・・・隠してあります、あとで少しおすそ分けしましょうか?」

「ありかたい。」


誇らしげに胸を張って言う妖夢。

幽々子との差が見てとれる。


「そういえば空に変なヒトダマが浮いているが・・・」

「最近群れを成してどこかへ飛んでいく霊が増えていまして・・・特に害はないので放置してるんですけど。」


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