助けを呼ばれたらすぐ助けに行くぞ! ──ぼくはホットケーキマン!
けっしてお子様には読み聞かせないでください
「助けて!」
空をとんでパトロールしてたら、どこかでそんな女の子の声が聞こえた。
「むっ? さてはまた……」
表情をキリッとさせて、メープルシロップ色のマントをひるがえし、ぼくは助けにむかう。
「らーりるーれろー!」
かわいい女の子にいじわるしてるのは──やっぱりアイツだ! パンケーキマンだ!
「こらーっ! パンケーキマン! そこまでだ! ぼくが来たからにはもう、悪いことはさせないぞ!」
「あっ! ホットケーキマン! また邪魔しに来やがったな? まーみむーめもー!(怒)」
空ではパンケーキマンのガールフレンドがUFOに乗って飛びながら、楽しげに叫んだ。
「プリンちゃんもいまーす」
プリンちゃんがUFOについてる水鉄砲を撃ってきた。
「えいっ!」
「わあっ!」
ぼくの顔がびしょびしょだ。
ぼくは顔が水に濡れたら、力が出なくなるんだ。
あぁ……、もう……。どうして毎回同じことをされてしまうんだろう。
「ホットケーキマーン!」
遠くから走ってきたバター犬が、手に持った新しいホットケーキを投げてくれた。
「新作のホットケーキだワン! 食らってみる?」
ひゅるるるる……
フリスビーみたいに飛んできたそれは、飛びながらどんどんおおきくなる!
ついには60メートルの超大型巨人級のデカさになって、ぼくとドッキングした。
「げ……!」
ぼくはいつものあのセリフを言うことができなかった。あまりにも顔が、重たすぎて──
「げああああっ!」
ぼくは超巨大なその新しい顔の、首の後ろあたりに埋められて、そうすると、人間が食いたくてたまらなくなった。
「まったく……テメーらは……」
背後でイケボが聞こえた。
「なんでそんなに面白ェ顔してやがんだ!」
振り向くと、カッターナイフみたいなものを手に、立体機動装置で戦士長が飛んでくるのが見えた。
フッ……
このクソみてぇな世界に、どうか、平和なホットケーキを──




