番外編⑥-3 娘みたいに、可愛い人
「母と娘のように──」
今回の番外編は、ジェイドの母とアイリスが“本音で向き合う”物語です。
これまで遠慮がちだったアイリスが、
勇気を出して“娘のように甘える”姿に心を打たれるはず。
ジェイドを支える覚悟、
そして“家族になる”決意の瞬間を、ぜひ感じてください。
王都の屋敷の午後。
温かい陽だまりの中で、母とアイリスは並んで座っていた。
テーブルの上には、手作りのお菓子と湯気を立てるハーブティー。
「ジェイドなら庭で父さんと話してるわ。……少し、こっちへ来てくれる?」
母は優しく微笑み、アイリスを台所へと誘った。
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「アイリスちゃん」
母の声が柔らかく響く。
「あなたはね、もう私たちの家族よ」
「……お母様」
アイリスは涙を堪えきれず、ポロポロとこぼす。
「私…本当に、ジェイド様にお仕えする資格があるのでしょうか」
「何もできない私が、ジェイド様の隣にいても…」
「できるかどうかなんて関係ないのよ」
母はアイリスの手を包み込み、そっと頬に触れた。
「あなたはもう、私の娘のようなものだもの」
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「……お母様……」
アイリスは小さく声を震わせ、母の胸元に顔を埋めた。
「ありがとう……私、必ずジェイド様を支えます」
「どんなことがあっても、そばを離れません」
「そう…それでいいの」
母は穏やかな笑みを浮かべ、白銀の髪を優しく撫でた。
「ジェイドは不器用な子だから…あなたがいてくれると、きっと心強いわ」
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そこへ、ゆっくりと扉が開く音。
ジェイドが立っていた。
「母さん…アイリス」
二人の姿を見て、ジェイドはゆっくり歩み寄り、アイリスの手を取る。
「母さん、この子は俺が守る」
「絶対に、何があっても幸せにする」
母は穏やかに頷く。
「ジェイド、この子は娘同然よ。大切にしなさい」
「……わかってる」
アイリスは顔を赤らめながら、小さく頷いた。
「ジェイド様……ありがとうございます」
「娘みたいに、可愛い人──」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
母の優しさとアイリスの可憐さが重なり、
温かくて涙がこぼれるようなひとときになったでしょうか。
次はまた本編へ──
ジェイドとアイリスの未来を、ぜひ見守ってください。




