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メリトクラシア  作者: Lancer
番外編4
32/88

第1.5回 アイリス相談室──リライト版:もう一度、あの階段から  または

※本エピソードは、先日誤って投稿された「第1回相談室」のリライト版です。

物語の構造と連動し、改めて“アイリスが言葉を紡ぎなおす”という意味を込めて投稿しました。

前バージョンは“幻の初回”として残しつつ、こちらを正式版とします。

静かな部屋の中、アイリスは机の上に手を添え、少しだけ緊張した様子で息を整える)


「……えへへ。

今日が、“ほんとの”はじまりの日、なんですよね」


「昨日は、たくさんのあたたかい声をかけていただいて……

本当に、ありがとうございました」


「だから今日は、ちゃんと“お返し”したいんです。

わたし、ちゃんと“誰かの力”になりたくて──」


(アイリスは、小さな封筒をそっと開き、そこに綴られた“相談内容”を読み上げる)


ご相談:読者ネーム『リリィさん』より

「新しいことに挑戦したいのに、いつも“怖さ”が勝ってしまいます。

 周りの人はできてるのに、わたしだけ……って、情けなくなって。

 アイリスちゃんは、どうしてそんなに勇気があるの?」


「…………」


(アイリスは、すこしだけ目を伏せて──そして、やさしく語り出す)


「わたしも、最初は怖かったんです。

相談室を開くって言われたとき、“そんなの、わたしにできるの……?”って」


「でも──」


「ひとりだけでもいい。“あなたの声”を受け止めたいって、そう思ったんです。

誰かの言葉が、わたしの背中を押してくれたから──

今、ここに立ててるんです」


「だから、リリィさん。

こわがりでも、ゆっくりでも、大丈夫。

あなたの“やりたい”って気持ちは、ちゃんと本物なんです」


(彼女は胸に手をあてて、まっすぐにカメラを見つめる)


「わたしでよければ……一緒に、その一歩、踏み出してみませんか?」


クロノス(構造管理)

「“恐れ”は否定すべきものではない。

それは君が“真剣に考えている証”だ。恐れた分だけ、前進の価値も増す」


ノエル(構造読者代表)

「比較ではなく、歩幅を見よう。君の一歩は、他人の十歩に勝る日もあるんだ」


ユミナ(感情演出)

「“できない”って思ったとき、そっと手を添えてくれる誰かがいる──

その存在が、人を“できる”に変えてくれるのよ?」


司(熱血応援)

「お前はもう“踏み出した”んだよ、この相談を送った時点でな!」


リリア(共感)

「うん、わたしも……怖がりなとこ、いっぱいあるよ。

でも、アイリスちゃんの声に……わたしも勇気、もらえた気がする……」


(アイリスはふっと微笑み、小さく頷いた)


「リリィさん。あなたが“迷ってる自分”も、“進みたい自分”も、どちらも大切にして──

焦らなくても、大丈夫ですからね?」


「この相談室は、いつでも、ここにあります。

また、お便り……待ってます」



人は一度言葉を選び直すことで、本当の気持ちにたどり着くのかもしれません。

そんな“やり直し”の価値を、アイリスと一緒に信じていきたいと思います。



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