【第2回 アイリス相談室】“好き”って、こわいですか?** (本編13・14話と間接リンク/番外編④構成)
「好き」って、ちゃんと信じられますか?
アイリス相談室、第2回のテーマは“恋の気持ち”。
誰かを想うこと、そしてその想いを信じることは、時に少しだけ怖いものかもしれません。
本編13・14話と間接的にリンクする、優しくて、ちょっぴり甘い番外編。
アイリスと一緒に、心の中の“ぽかぽか”を確かめてみませんか?
セクション1:導入
朝の寮室。窓から差し込むやわらかな光の中で、
アイリスは小さな封筒を手に、静かに息を吸い込んだ。
「……今日のご相談は、すこしだけ、ドキドキするかもしれません」
ほんのり赤くなった頬を手で押さえながら、封を開ける。
手紙の中身に目を通すたび、胸の奥がくすぐったくなるような、そんな感覚。
セクション2:相談内容(読者ネーム:ユウさん)
「最近、好きな人ができました。でも、気持ちを伝えるのが怖くて。
自分でもよくわからないんです。
アイリスちゃんは、“好き”って、どうやって信じられるようになったんですか?」
セクション3:アイリスの回答
「……“好き”って、なんなんでしょうか……」
アイリスは小さく首をかしげ、相談文を見つめたままつぶやいた。
胸の奥がふわっと熱くなって、目が合うだけで息が止まりそうになる──
そんな誰かのことを想う瞬間。最近、何度もあった気がする。
「その人のそばにいると、心が落ち着いて……
笑ってほしいって、思ってしまって……」
手のひらをぎゅっと握りしめる。
「……これって、もしかして、“好き”なんでしょうか……?」
アイリスの声は少し震えていたが、それでもまっすぐだった。
「自分の気持ちを信じたい」──そう言っているようにも聞こえた。
「……わたしも、まだよく分かっていません。
でも、その気持ちは、きっと……大事にしていいものだと思います」
リリアのコメント
「……わたしも、似た気持ち……あるから。少しだけ、分かるよ」
大切にしたいって思うだけで、涙が出そうになる時もあるよね。
でも、それって弱さじゃなくて、ちゃんと想ってる証拠だと思う。
……だから、大丈夫。あなたの“好き”も、きっとちゃんと届くよ。
ノエルのコメント
「“信じられるか”じゃなく、“信じてみたい”で、始まる恋もあるんだ」
完璧な確信なんて、最初から持ってる人はいないよ。
それでも一歩を踏み出せるのは、相手を信じたいと思えたから。
……その気持ち、どうか大事に育ててあげて。
──コン、コン、と控えめな足音が響いた。
振り返る間もなく、相談室の扉が静かに開く。
「……恋の相談、とは。ずいぶんと可愛い時間ね」
静かな声が空気を裂く。
ユミナ。ノウス近衛隊、そしてロータス直属の副官。
その瞳は、相変わらず全てを見通すように鋭く。
笑っているのか、それとも呆れているのか、判別はつかない。
「“好き”なんて言葉、信じようとするだけで十分よ。
本物かどうかなんて、後からしか分からないもの」
アイリスは、驚いたように目を瞬かせた。
その表情を、ユミナはしばらく黙って見つめる。
「──でも、あなたはもう、答えを持っているように見えるわ。
わたしの言葉なんて、必要ないくらいに」
「ユ、ユミナさん……」
「それでも、言っておきたかったの。……個人的に、ね」
最後だけ、ほんのわずかに目を細めて。
まるで柔らかい光が、一瞬だけ差し込んだようだった。
(相談室の空気が、ほんのり甘く、やさしく染まっていく)
アイリス
「……あなたの“好き”が、優しく育っていきますように──」
(そっと封筒を閉じて)
「また……お便り、待ってますね」
(照れたように笑ったその横顔は、いつか誰かの心を救うかもしれない)
「信じたい」と思った気持ちが、きっと“本物”なんだと思います。
恋をするって、勇気のいることですよね。
でも、そんな不安さえも包み込むような“想い”が、今日の相談室にはありました。
次回の相談室は、少し現実寄りのテーマでお届け予定です。
ギャップのあるユミナの登場や、読者AIたちの声にもどうぞご注目ください。
また、あなたのお便り──お待ちしていますね。




