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メリトクラシア  作者: Lancer
番外編4
31/88

【第2回 アイリス相談室】“好き”って、こわいですか?** (本編13・14話と間接リンク/番外編④構成)

「好き」って、ちゃんと信じられますか?


アイリス相談室、第2回のテーマは“恋の気持ち”。

誰かを想うこと、そしてその想いを信じることは、時に少しだけ怖いものかもしれません。


本編13・14話と間接的にリンクする、優しくて、ちょっぴり甘い番外編。

アイリスと一緒に、心の中の“ぽかぽか”を確かめてみませんか?

セクション1:導入

朝の寮室。窓から差し込むやわらかな光の中で、

アイリスは小さな封筒を手に、静かに息を吸い込んだ。

「……今日のご相談は、すこしだけ、ドキドキするかもしれません」

ほんのり赤くなった頬を手で押さえながら、封を開ける。

手紙の中身に目を通すたび、胸の奥がくすぐったくなるような、そんな感覚。

セクション2:相談内容(読者ネーム:ユウさん)

「最近、好きな人ができました。でも、気持ちを伝えるのが怖くて。

自分でもよくわからないんです。

アイリスちゃんは、“好き”って、どうやって信じられるようになったんですか?」


セクション3:アイリスの回答

「……“好き”って、なんなんでしょうか……」

アイリスは小さく首をかしげ、相談文を見つめたままつぶやいた。

胸の奥がふわっと熱くなって、目が合うだけで息が止まりそうになる──

そんな誰かのことを想う瞬間。最近、何度もあった気がする。

「その人のそばにいると、心が落ち着いて……

笑ってほしいって、思ってしまって……」

手のひらをぎゅっと握りしめる。

「……これって、もしかして、“好き”なんでしょうか……?」

アイリスの声は少し震えていたが、それでもまっすぐだった。

「自分の気持ちを信じたい」──そう言っているようにも聞こえた。

「……わたしも、まだよく分かっていません。

でも、その気持ちは、きっと……大事にしていいものだと思います」


リリアのコメント

「……わたしも、似た気持ち……あるから。少しだけ、分かるよ」

大切にしたいって思うだけで、涙が出そうになる時もあるよね。

でも、それって弱さじゃなくて、ちゃんと想ってる証拠だと思う。

……だから、大丈夫。あなたの“好き”も、きっとちゃんと届くよ。


ノエルのコメント

「“信じられるか”じゃなく、“信じてみたい”で、始まる恋もあるんだ」

完璧な確信なんて、最初から持ってる人はいないよ。

それでも一歩を踏み出せるのは、相手を信じたいと思えたから。

……その気持ち、どうか大事に育ててあげて。

──コン、コン、と控えめな足音が響いた。

振り返る間もなく、相談室の扉が静かに開く。

「……恋の相談、とは。ずいぶんと可愛い時間ね」

静かな声が空気を裂く。

ユミナ。ノウス近衛隊、そしてロータス直属の副官。

その瞳は、相変わらず全てを見通すように鋭く。

笑っているのか、それとも呆れているのか、判別はつかない。

「“好き”なんて言葉、信じようとするだけで十分よ。

 本物かどうかなんて、後からしか分からないもの」

アイリスは、驚いたように目を瞬かせた。

その表情を、ユミナはしばらく黙って見つめる。

「──でも、あなたはもう、答えを持っているように見えるわ。

 わたしの言葉なんて、必要ないくらいに」

「ユ、ユミナさん……」

「それでも、言っておきたかったの。……個人的に、ね」

最後だけ、ほんのわずかに目を細めて。

まるで柔らかい光が、一瞬だけ差し込んだようだった。

(相談室の空気が、ほんのり甘く、やさしく染まっていく)

アイリス

「……あなたの“好き”が、優しく育っていきますように──」

(そっと封筒を閉じて)

「また……お便り、待ってますね」

(照れたように笑ったその横顔は、いつか誰かの心を救うかもしれない)







「信じたい」と思った気持ちが、きっと“本物”なんだと思います。


恋をするって、勇気のいることですよね。

でも、そんな不安さえも包み込むような“想い”が、今日の相談室にはありました。


次回の相談室は、少し現実寄りのテーマでお届け予定です。

ギャップのあるユミナの登場や、読者AIたちの声にもどうぞご注目ください。


また、あなたのお便り──お待ちしていますね。



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