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流れ者

作者: アンドレ

吹き荒ぶ砂嵐。

荒野の果てを彷徨う一人の男。

ボロボロの汚い格好で、腐りかけのホルスターには

錆びたピースメーカーをさす。


遠くに見える街は夜に輝き、昼に眠る。

近くにあるのは砂と岩とバイソンの死骸だけ。


夜は月がよく見える。

夜はけっこう寒くなる。

どこか遠くから遠吠えが聞こえる。

どこか遠くの獲物を狙ってるのだろうか。


木に腰掛け、夢を見る。

農場で暮らしてたあの娘は今頃何してる?


足音が聞こえ、腰に手をやる。

ランプを持った旅人が声をかける。


大丈夫さと答えると旅人はまた歩き出す。

ランプの灯りが見えなくなった。


木は誰にでも優しく、何も言わない。

月を撃つ、それでも月は平然としている。

道中の事は思い出せない。 


吹き荒ぶ砂嵐の中。

無精髭を生やした男は、月夜の晩に、

静かに目を閉じて、風穴を作った。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 読んでいくにつれてどんどん情報が得られていく感覚が面白かったです。 表現、文の書き方がめっちゃ好きです。特に街は昼に眠るってところが。 素晴らしい作品ありがとうございますm(_ _)m
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