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【7章開幕】“VR MMO RPGってなに?”〜ほのぼの理想を目指してプレイしていたら『死神』扱いされた?!〜  作者: ハンブンシタイ
1章 プラモ好きが妹と始める最初の町編 初級
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九話「水と油みたいな俺とアイツ。【翻訳】犬猿の仲。」

前回あらすじ


暁は一週間を終え、1日の疲労を回復する準備をしながら【SAMON】第二公式大会に出場し、[永久の結晶]を入手する計画を立てていた。翌日いつものように迎えにきたナミとゲームの話をし、ナミが今回から手伝ってくれると知り、豪邸へ向かう。そしていつものようにアタックしてきたルカを、ナミが捕獲、そして方法があまりに自分の身顧みない行動であったため。ご当主の執務室へと足を運び5時間くらいかかる説教を始めた。


一方【SAMON】では、一人の少女がルルカを待っていた。

 

 


 [ガチャ…バタン。]


ご当主の執務室から、俺、ナミ、ルカの3人は退出し、とりあえずルカの部屋に向かう。


 「うぅ、。」


ルカは長いこと俺とご当主のダブル説教を受けて、いつものような元気はなく、少しやつれた感じがする。


 「結構時間かかったなぁ〜。」


 「そうですね、。ルカお嬢様!よおぉーーく反省して、次からは気をつけてくださいね。」


 「ふ、ふぁい。」


ルカは覇気のない返事で返した。これに懲りて危ないことは控えて欲しいものだ、。高校生としての自覚をもう少し持ってもらわないとな。


 「それよりお嬢様、今日は誰かとやる予定では…。」


 「────あ、あーーーー!!!!。お兄様!早く行かないとっ!!待たせている人がいるのっ!!」


 「はぁ!?、それを早く言ってくれ!!」


ルカは急に元気になり急いで自室へと走り出した。俺は状況を察してルカの後を追うように走り出す。


 「お嬢様…。」


ナミさんも走りながら、少し頭に手を置いて小声で言った。ナミさん…。お疲れ様です。


 「お兄様早く!!」


 「ハイハイ!!」


俺たちはほぼ全力疾走状態で、ルカの部屋に向かった。




 ──同刻・執務室──




 「はぁ。ルカ、高校生になれば少しは落ち着くと思っていたが…中々上手くいかないな、。」


私は不安な独り言を呟き、机の上にあった写真立てに少し手を置いた。


写真の中には私と、娘のルカ、そして今は亡き妻が写っていた。


 「お前が死んでからは、ルカはワガママになったよ。だが若葉くんがよくここにくるようになって、少しおさまった。タックル癖は治らないが、な。」


私は写真立てを手に持ち、机の真ん中に移動させた。


 「…。若葉くんには迷惑ばかりだな。…彼も辛いだろうに。」


私はふぅ〜っと息を吐き、黄昏どきになるであろう空を窓から見つめた。


 「そのためにも、彼をサポートしなければな、、。お前もそうだと思わないか?、『ゴーーン』、、。」


私が妻の名前を言ったのと同時に部屋に立てかけてある時計が鳴った。それは私に仕事をしろ とも、愛すべき妻の名を呼ばせないようにも聞こえた。




 ──【SAMONN】──




 「お兄様!こっち!」


 「ルルカ足速い!俺、全力疾走してんのに追い付けないんだけどー!!」


 「お兄様!Eエネルギーを使えば一時的に早くなれるからそれで追いついてー!!」


ルルカは俺にそう告げ、先へ行ってしまった。


 「ハァ、。ハァ、めっちゃ疲れる、なんで、、?(ゲームなのに疲れるのなんで?)」


俺は手を膝に置き、息を整える。ルカはEエネルギーって言っていたが、肝心の使い方が…。


 『Eエネルギーは脳内で強く意識することで使うことができます。また振り分ける量も同様にできます。』


目の前に画面が出てきた、チュートリアル以来の説明画面だ。って脳内で強く意識ってなんだよ、。


 『心の中でEエネルギーを俊敏性に30っと強く思ってください』


想定すんな、ええっとEエネルギーを俊敏性に30…これでできるのか?


【俊敏性に30プラスされました】


できたらしい。なんなんだこの機能。


 「紅月様、大丈夫ですか?」

後ろから声がしたので俺は振り返ったそこにはメイド服を着た一人の女性が俺を心配そうに見ていた。


 「ああ、大丈夫。で、、あのぉどちら様で。」


 「これは失礼しました。私、マスターメイドのウミと申します」


ウミはニコニコと俺に笑顔を見せた。そして俺はなんとなくこのひとが誰かわかった。


 「…、、ナミさんですよね。」


俺の鋭いツッコミにウミさんは固まった。


 「ウミ…、、。ウミです。」


ウミさんは少し躊躇い俺の発言を否定した。


 「…。そうですか、じゃあ俺は行くところがあるのでこれで、、。」


 「ちょおおおっと待ってください!、、紅月様、ご,ご名答です。私がナミです、」


 (デスヨネー)「えっとじゃあ、行きましょうかn、、ウミさん。」


 「はい。ところでどちらに…、、。」


 「…、、。俺にもわかりません。」

 「仕方ありませんので手当たり次第探しましょうか、。」


ということで、俺たちはどこかに行ったルルカを探すことに…なったんですが。


※俊敏性は元に戻りました。


 「…。あれだな」


 「…。左様ですね」


 「だーかーら!!私は謝ったんだから許していいじゃんーーー!!」


 「なん時間待ったと思っているの!?、せめてお詫びの印くらいもらったっていいじゃない!!」


 「だからって、なんで激レア素材あげないといけないの!?それ手に入れる為に結構周回したのにぃーー!!」


 「そんなことは分かりきっているの!だって私も周回に参加したんだから!!少しくらいいいじゃないー!!どうせ、在庫まだあるんでしょ!?」


 「ダメなの!!これはお兄様の分だしぃ〜〜!!」


人がいっぱい通るであろう噴水前でルルカとルルカより少し身長が高い少女が取っ組み合いになって喧嘩している。近くにいる人たちもなんだか、近寄りたくないような顔をしながら通り過ぎる。


 「何やってるんだ…。」


 「とりあえず止めましょうか…。」


 「そうだな。」


 「で、いつそのお兄様はくるの?!」


 「だから! もうすぐ来るって、。『ルルカー』あ!兄様ー!!」

ルルカが俺の気も知らずにこちらに向かってくる、そこで俺がとった行動は。


 「ふにゃ??」

ルルカの頰を掴んで、、。


 「なぁ〜に、ひと様に迷惑かけてんダァ〜。ル、ル、カ。」


 「ひ、!?!?!?ひにゃーーーーーーーー!!!!」


思いっきり叱るだけだ。

その後、俺たちはルルカの工房に移動した。理由はもちろん周りの人の迷惑にならないようにするためだ。

 



 ──ルルカの工房──




 [ガチャ]


 「ふぅー終わった終わった。」


俺は手を叩きながら一室から出た。出たところにはウミさんがいてまるで俺が出てくるのを結構待っていたようだった。


 「おつかれさまです紅月様。ルルカお嬢様はどちらに?」


 「後ろの部屋で魂だけ抜けた状態でいる。」


俺は扉の方に視線を向けてそう言った。


 「承知しました。」


ウミさんはそう言うと扉を開け、俺がルルカを説教していた部屋に俺と入れ替わるように入って行った。

 部屋を見渡してみると、さっきの少女が椅子に座り、飲み物を飲んでいた。


 (ルカが迷惑かけたし、謝罪の一つくらいしなければ、)

っと思い。俺は少女に近寄る


 「すいません。ルルカがご迷惑を(あれっ?どこかで見たことがあるような)」


 「いえ、私もルルカにいいすぎちゃ……って。」

俺たちは顔を見合わせて1秒くらい止まった。そして


 『あああーーーーーーーー!!!!』

俺と目の前の女は理解した。互いがどういった関係なのかそして目の前にいるのはどういう奴なのか、


 「アンタだったの?!ルルカがお兄様って言っていたの!?」


 「こっちのセリフだ!生意気女!!」


 「生意気女じゃないですー!、私には!!、レナっていう名前があるんですー!!」


 「プレイヤーネーム、本名と一文字違うだけじゃねーか!!(本名は麗奈)」


 「あんたなんて漢字変えただけじゃない!!」


 「俺はカタカナで書いたら、機体名になるから漢字変えるしかねーんだよ!!察しろ!!」


 「知るか!!」


 「っ!!、それを解るんだよレナ!!」


 「わかってたまるか!!、人の心の光でも見せてなさい!!」


 「若葉暁わかばあかつきは伊達じゃない!!」


 「変なノリを始めるのやめなさい!!」


 「ノった奴が言ったって説得力ないんですけどー!!」


 「お互い様でしょ!!」


俺たちはグギギギっとお互いの手を掴み口論による攻防戦(?)をしていた。


 「ちょっと待ったーー!!」


 『!?!?』


さっきまで虫の息だったルルカが大声を出して、止めに入ってきた。


 「ハイテンポすぎてついていけないのと!!二人とも知り合いなの?!ていうかどうして喧嘩している!?」


 『こいつのせいだ!!。』


俺たちはお互いに指を指し合った、側から見れば主張の違う二人、そして全く同じタイミングが故に判定が難しいことこの上なかっただろう。


 「…、、どっち?」


ルルカが首を傾げて少し迷ったようにそう反応してもおかしくないほどに。


 『こっち!!!』


互いにルルカを見て自分の主張が正しいと言わんばかりに俺たちは言った。


 「う、ぅん。えっとじゃあ二人は知り合い?」


ルルカは微妙な表情をして、話を切り替える。

俺はその言葉に何よりも早くこう答えた。


 「こんな知り合いは正直持ちたくないがな、、。」


 「こっちのセリフ!!だいたい。アンタが私の作品にケチつけなかったこーーんな!喧嘩もなかったのに」


 「ハァ?!、あんな作品でいけると思っていたのか?もしそうなら、相当なバカだな!!」


※紅月は口が悪い時は口が悪いです。


 「なんだとぉ!?!」




 ──数十分後──




 「つまり、お兄様が参加した、以前の大会でお兄様がレナの作品に小声でケチをつけて、それが偶然聞こえて、喧嘩に発展。そして今も続いている。って感じ?」


 「御明察ですルルカお嬢様。」


お兄様とレナはいまだに取っ組み合いになって喧嘩している。ウミは私の隣で控えていたり、たまに空になったティーカップに紅茶を注いでいたりなど、私の世話をしている。かくいう私は二人の喧嘩の内容を拾いながら椅子に座って見ている状況。下手に入っても止められないから、待っているけどなかなか二人の喧嘩は治らないもう1時間半は喧嘩をしていると思う。にしても…


 「なんというか…。お兄様の悪い癖が出たっていう感じだね。」


お兄様の悪い癖、それは自分より技量が下だったりすると、見下してしまう癖。お兄様曰く「大会に出すならそれなりに完璧な作品でだせ。」って意見だと思うけど。お兄様は基準を自分に合わせているから、そんなことが言えるのだと思う。お兄様ができの悪い作品っと自分で評価していても世間からは神作と謳われているため、一般の人の限界ではお兄様には絶対に敵わない。お兄様もそれは自分自身でわかって…いると思うけど、妹の私的には、お兄様は憧れの存在なので直して欲しい気持ちがあったりする。まぁ、そんなお兄様も素敵でかっこいいんだけどね…、。


 「見てみろよこれ!!RGなのに筋彫りめっちゃサボってるじゃん。」


お兄様が写真を出し、レナに見せて言っている。


 「いやいや!、いくらRGでもこれ以上筋彫り入らないから!!」


 「入るって、!!だってまだ1㍉もあるやんけ、このキット手抜き工事多すぎだろ!」


 「いや!十分すごいからねこれ!?」


 「知るか!!訴えてやる。」


 「やめんか!!」


 「…、、(なんか喧嘩やめて、お互いに語り合ってる…。)


 「お嬢様、紅茶のおかわりを。」


隣にいたウミが空のティーカップに紅茶を入れた。冷めたティーカップが徐々にあったかくなるの感覚が手を通ってわかる。紅茶で適量まで溜まったティーカップをただただ見つめた。飲みたいと感じてもなぜかの向きにはなれない、どうしてなんだろう。っと一度考えるも答えは出ない。…、私は少し二人の感じが羨ましいと思ってしまった。




 「そういえばこの前発売されたキット、古いパーツ流量多かったなぁ〜あれで販売するとか…、。」


 「?…。」


俺はルルカの方に視点を移した。椅子の上でつまらなそうに俯きながら、両手で持っている紅茶でいっぱいになったティーカップ飲みもせずただただじっと見ている。俺はルルカから何かしらのことを察した。そのことを頭で整理する前に俺の体はルルカがいる方へ歩き出していた。


 「ルルカ、、。」


俺はルルカと頭の高さが同じになるくらいに少し屈んでルルカの名を口にした。ルルカは何も言わずに頭を上げ、こちらを見た。


 「ごめんな、レナと二人で話、、。いや喧嘩しちゃって。つまんなかったよな。」


 「!、そんなことないよ、、。ただ。」


 「ただ?、、。」


 「お兄様が、なんか楽しそうで。」


…つまり嫉妬しとしていたのか?、、。もしそうなら可愛い奴だな。


 「レナのことコロs…。、ちょっと。ね」


 (今、「殺したいと思った。」って言うつもりだったよな。やっぱりルルカは「普段」、「普段」は可愛いけど、ちょっと怖い部分があるな、メンヘラっていうんだっけ。あれヤンデレだっけ?。とのかく気をつけなくては…、。)


 「…。ルルカかなり当初の時間から遅れたけど、今からやるか?」


 「っ!、やる!!」


ルルカが元気よくそう言うと俺はいつものように頭を撫でた。ルルカはさっきまで気落ちしていた感じが嘘のように元気が戻った。そして少し頰が赤くなっていた。俺はそのことにハッと気づき手を戻そうとしたしかし戻そうとする手をルルカがティーカップを瞬時にウミに渡して、俺の手を頭の上に戻した。俺は察し、ルルカの頭をまた撫で始めた。


 「二人は本当ホントの兄妹じゃないんだよね?」


 「あぁ、まあな。」

俺はルルカの頭を撫でながら返事をした。


 「じゃあ。ルルカはなんで紅月のこと『お兄様』って呼んでるの?」


 「あ〜…。話すと長くなるけどいいか?」


 「う〜〜ん。ならいいや。それで、アンタが作った設計図は?」


 「あぁ、、はいはい今出すから。ルルカ、手伝えるな。」


 「!、もちろん!!」

ルルカは元気いっぱいな声を上げ、椅子から降りて。俺の横についてくる。


 「私もお手伝いいたします。」


 「ありがと、。で、これが一応設計図。まだ試作段階だけど。」

俺はスマホの中にあった設計図をアイテム化させ、机の上に置いた。


 「何これ!?、すっご。てか細か!?」


設計図にはこれでもかというほど精巧な内容が詰め込まれており、細かいパーツから最低限の科学技術力が必要だということが一目でわかる。作った俺でさえゲームにここまでの心血を注いだのは久しぶりだった。


 「これ作れるの?」


 「ほとんどレア素材ですしね。」


 「俺的理論で行くなら『作る』正解かな、、。」


ルルカや他の力を過信しているわけではないができると言えばできる領域での設計を目指して作っている。しっかりとした算段を積めば完成できることは間違い無いと俺の直感も言っている。


 「ふーん。ていうか、ルルカから聞いたんだけどビーム兵器って作れるの……?」


レナが設計図を見つつ俺にそう言ってきた。間近で見ていないコイツからしたらそれが一番な疑問か、、っと思いつつ俺は素直に答える。


 「一応作れはするんだが、、。ビーム発射時にライフルの方が耐えられない。」


 「意味ないじゃない!!」


レナが俺の耳元でそう叫び、俺は一瞬湧いた怒りを落ち着かせ話を続けた。


 「──だが、少なくとも大会で優勝するにはこの道を通っていくしかないと俺は思っている。」


俺がそう言った直後、設計図を見ていた視線は一瞬で俺に向けられた。


 「………?なんか変なこと言ったか?」


 「えっと、聞き間違いじゃないわよね、今大会に優勝するって聞こえた気がするんだけど。」


 「??。いや、優勝するって俺は言ったぞ。」


─────。あれ?


 『ええええぇぇ!!!!????』


俺の耳元だとまではいかないが、俺以外の3人は声を合わせてめちゃくちゃ大きな声で言う。それこそ近所迷惑を考慮した方がいいくらいには、、


 「お兄様それ本当なの?!」


 「本当d…」


 「紅月様それはいささか難しいと、、。」


 「えっそうn…」


 「アンタ、バカァ!?」


 「ちょっと待て!!、俺は聖徳太子じゃないんだ。結論から言ってくれ…、。そんなに難しいか?」


にしてもいくらなんでも俺が話をしている時くらい静かにしてもらいたいものだ。そして一人聞き覚えがあるセリフを吐いたヤツがいたような、。まぁ多分だが大会で優勝するのはそんなに難しくは…。。


 『難しい(よ)(わよ)(です)!!!!』


えぇ〜マジで…。 


 「お兄様!大会は日本サーバ、と海外サーバの二つに分かれているけど!日本サーバーでもとんでもないくらい強いんだよ!?。私は今SSランクだけど、。第一回の大会で、50位内に入るのがやっとだったし、第二回となればきっと前よりもSSランクに入っている人だって多いし、SSSランクの廃人ゲーマーだってすごく増えているよ!!」


廃人ゲーマーって、、。


 「紅月様、大会ではチーミングと呼ばれる、非道行為があります!!。なので申し上げますが、優勝できる可能性はかなり低いかと、、。」


運営仕事しろ。


 「紅月!!アンタはオートマタよ!?、オートマタは魔法を使えない、それすなわち近接戦闘しかできないってこと!!そんなアンタがいつぞやの神経接続系による圧倒的反応速度みたいなPSプレイヤースキルがないのに全員近接っで倒すのはほぼ不可能!!正直言って無理の一言に尽きるわけ!わかった!?」


俺は阿頼耶識あらやしきなんてついてないんだが、、。


 「──うんうん、つまり優勝すれば全て解決ってわけだな。」


俺はとりあえず全員の意見を飲み込むだけ飲み込んでそう言った、しっかりと理解したかと言えばそれは紛れもなくノーだ。


 『違 (う)(うわよ)(います)!!!』


 「─。みんなして言わなくたってそれに、そのための装備と武装だここに書いてあるやつで勝つる。」

俺がそういうと三人はもう一度俺の設計図を一斉に見た。仲良いのかな?


 「──ぅん、、確かにこれがあればいけなくないし、少なくとも装備としては完璧に近い。でもかなり改修を利かせないと、、。」


 「そりゃあ、対PVP戦を想定して設計してるからな、、。武装は近距離型にした。」


 「あれ?、ビームライフルを完成させるなら、近距離戦型にしなくてもいいんじゃないの?」


 「確かにそうなのですが、近距離戦ならば、実質PSプレイヤースキルでの戦いになるので、逆に言えばPSが高い方勝つ、っという感じになります。ですので、紅月様のPS次第になります。」


 「つまるところ、PSが優っていれば必ず勝てる、戦闘距離って感じ。」


 「でも、お兄様このゲーム始めたばかりだから。難しいんじゃないの?」


 「…。多分二日も練習すればルルカと同等くらいになるでしょ。」

レナは俺を少し見てルルカにそう言った。


 「?、、。なんで言い切れるの?」


ルルカはなぜか少し辛辣そうな態度でレナに向かって言った、怒っているわけではなさそうなのだが変に微妙な感じだ。


 「──前に紅月とゲームセンターで勝負したことがあるわけ、言い争いだけじゃ決まらないから。そしたらこいつなんて言ったと思う。」


なんかそんな言い争いのあったな確か、内容は機体デザインだったか、、そう考えるとなんやかんやこいつとの遭遇率が高い気がする。最近は会ったなかったが、、。恐らく[SAMONN]をやっていたのが理由だろう。あの時確か俺はゲームを決めるのが心底面倒くさく感じたからアイツにこう言ったな。


 「お前が得意なゲームでいい。って言ったな確か。」


 「心底ムカついたね、だから私が大得意なゲームにしたわけ。」

まぁ、そうだろよ。あん時のお前の顔と言ったら顔面怒りモードそのものだったし、。


 「えっと、?その話と二日で大丈夫って言ったのは何か関係してるの?」


 「ここからがマグマよ。」


 (マグマ?)


 「こいつ、最初にやったことないって言ったくせに私に勝ったのよ。」


 「…えっ?。」


 「3回勝負だったんだけど、一戦目は私の勝ち、2、3戦目は紅月の勝ちで終わった。つまり、紅月は化け物レベルの成長性があるってこと。」


 「化け物いうな。」

今思い出したが、俺が戦いに勝った後。コイツが執拗に「もう一戦!」っと言われたせいでその日は帰るのがかなり遅くなった。確か30戦くらいしてアイツが半泣き状態になって帰って行って終わったのが正しいはずだが〜、、。なんでレナは3戦までしか言ったないんだ?


 「でも!いくらお兄様がすごくたって限界があるよ!!」


 「まぁね、でも紅月アンタは優勝しか目指さないんでしょ。」


 「目指しちゃいけない理由はないしどうせやるなら徹底的に、、。って感じだな俺的には。」

それに弱点がない相手なんて存在しないしな、。仮に弱点がなくても作ればいいってのが俺流だ。


 「紅月様らしいですね。」


 「アンタは少しは敗北しなさい。」


 「やだね。」

誰かに負けるなんてことはあまりしたく無い。なんなら絶対したく無い、


 「ムゥー」

ルルカはなんだか納得していなさそうな感じだ。正直色んな意味で気になるので聞いてみよう。


 「、、。ルルカなにが気に食わないんだ?」



 ((気に食わないって、、言い方ァ。))


※ウミさんandレナ



 「べつに!。」


 「いやっ絶対気に食わないことあるだろ。いってみ──」


 「…、、。(ムー)」

俺がルルカの顔を覗こうとするルルカはそっぽを向く。ルルカが協力的ではないのはいかんせん今後の開発に問題が生じる可能性があるかもしれない、少し大袈裟すぎる考えだと思うがなくはないので俺は最終手段による和解をすることにした。


 「──今日もルルカの家に泊まろっかなぁ〜、、。」


 「、、本当?」

ルルカは一瞬ピクっとして俺に聞いてきた。


 「約束しようか?」


 「お願い…。」


 ((ルルカ{お嬢様}ちょろいな{チョロいです。…。}))


 (最近こればっか言っている気がするが、コイツの将来が心配だ。)

俺は心底そう思う。そしてやっぱりルルカは少しちょろい。



 「っていうか、あんた達本当にどういう関係よ。」

レナが俺たちに向かってそう言う。、もうこの際だから適当に説明しておくか…。


その後俺はレナにルルカとの大雑把な関係を伝える。

本当に内容自体大雑把で向こうも理解してくれたような理解していないような顔を最終的にはしていた。




『topic』


暁はプラモ以外のことで睡眠を妨げられるとすごく機嫌が悪い。相手が誰であろうとめっちゃ怒る。(ルカも例外ではない。)



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