四十話「地下遺跡《5》」
前回のあらすじ
紅月vsトランス○ォーマー
勝者「紅月」!!!
──遺跡ダンジョン3F──
[ドン!、ドン!、ドガーン!!。]
「やっと抜けたわね。」
私はいかにも破壊できそうな壁を破壊し、暗闇で広がる向こう側に歩いて行く。
「まさか隠し部屋だったとは。」
ウミさんが一言そう言う、それもそのはず私たちはさっきまで同じ道を歩き続けていたのだ。ちなみに単純に迷っていたわけじゃない、要は出口を探し彷徨っていたという感じ、どの道、どのルートを通っていったとしても最後にあるのは壁、不思議に思った私は何か仕掛けがあるんじゃないと踏んで壁をしらみ潰し探し、今に至る。
ルルカが現状使えない状態、その為この壁を探すのにもかなり時間がかかった。魔法によってダンジョンを探索したりギミックを解除するのは全く持って珍しくない、その為ダンジョン攻略には魔法使いが一人は必要とまで言われている。
まぁどんなに偉大なる魔法使い様でもメンタルが、、ねぇ。
「うぅ。」
ルルカの泣き声を聞くのは正直もううんざりだ、早いとこあのバカ(紅月)と合流しないと、、
広範囲レーダーを常に展開し、反応を探す。変なところでくたばってないと良いけど…
そう思いながら私は警戒心を緩めず進む、ベタだけどこういう長そうな一本道に限って敵が来るのよね。
「…、」
しかし私の予想は外れているように敵が出てこない、あるのは妙に精巧にできた人型の石像。多分オブジェクトだと思うけど、ホラー映画で動いてきそうな類の石像、手に構えている剣で今にも叩き切ってきそうな勢いだ、まぁ構造上石だから切り掛かってきたとしても結果は見えている。
そんな不気味時みた通路を辿っていくと、先から光が見えてくる。
よく近づいてみると木の柵のようなもので入り口が塞がれている。左にも道が一応あるようだけれども私はその柵の奥に『あるもの』が気になった。柵から見える範囲で私は目の前にある光景を分析する。
「、、こちらの扉は開かないようになってます。」
ウミさんの声が左側から聞こえてくる、扉、っていうことはそっちが次進む場所なんでしょうけど、、でも通常では開かないとなると、何かギミックを解かなきゃ開かないタイプなんでしょうねと納得する。
となると今、柵の向こう側にある機械?ゴーレム?、、どっちにしろそいつらが関係しているということが見ずともわかる、柵のせいでしっかりとはみえないが、一目見た感想はまるで戦闘後、しかも丁度さっきあたり。…ということは!。
私は頭の中に一つの考えが浮かんだ瞬間、すぐさまこの柵を破壊しようと、腕を伸ばす。
「このくらいの柵くらいなら…」
っと言い、木製でできた柵をギィギィ音を立て引っ張る、私のアームは大型ガトリングを持てるくらい強く調整してある。なのでこのくらいの木の柵くらいなら。
[バギィ!!]
結構軽く折れる。折った木の柵を蹴飛ばし、私は強引に入室する。音を聞いたウミさんも私の後ろにつくことがレーダーを通してわかる。そして、このゴーレムもどきの頭に刺さっているヤツ…。
私はゴーレムの裏手側に周り確認する。
「見つけたわよ、バカ月。」
案の定、ゴーレムと戦闘していたのは紅月だった、しかもかなりボロボロ、戦ったのが私じゃなくてよかったわと心底思う。
「、お兄様!?」
私がそう言ってから1秒もたたずしてルルカがウミさんの背中から飛び出す。そして大破状態の紅月にすぐさま寄り添う。
「お兄様!!お兄様!」
何度も体を揺らし起こそうとするルルカ、確かに心配なのはわかるが声がでかい、ウミさんは目の前の状況を把握するのがかなり遅れているようで、少しおぼつかない動きで固まっている。
「安心なさい、一時的に"落ちている"だけよ、多少修理すればまた昨日みたいに戻ってくるわ。」
って言っても私は完璧に修理できるわけじゃない、正直エズの見様見真似って言っても、今この場にあるのはリペアトーチくらい、、でも多分ウミさんとルルカは修理できないし。
「とりあえず、やるだけやって見るわ。ウミさん、手伝って。」
私は馬鹿でかい装備を地面に下ろし、体を動きやすくする。サブアームが背部からリペアトーチを取り出してくる。「ありがとう」と小声で言う、自分の癖が隠しきれないことを少し悔やみながら私は紅月を修理する。
「あ、はい!。」
止まっていたウミさんは私の一声で、すぐさま動き出した。
《修復モードシュミレート》
頭の中でそんな機械音声が流れる。すると画面に工程指示が出てくる。エズ、まさか…ね。
私は指示に従い胴体部のコアの状態を確認すべく、開ける。もちろん強引に…ではなくしっかりと手順を踏んで。
(自分の体を改造したことは多少あるけれども、、)
エズの努力の賜物、といえば聞こえは良い。しかしながら複雑化した内部構造を見た私が最初に感じたことはソレではなく。ただ単純に「めんどくさい」と言うコメントだった。
数多のコードが樹海のように絡まっている、ただの整備不良による不十分な整頓なのか、どちらにせよエズのせいにする私。
内側の方はそんなに損傷はなかったのでやめにする。別に探したらキリがなさそうだったから訳じゃない、うん。ちなみに今のは胴体部の話だ。。脚部位、背部位に損傷が見られる。なんでわかる、って質問にはこの優秀なバイザーのおかげ。まぁそのバイザーも今回の修理対象なんでしょうけど。
とりあえず、ウミさんによって仰向けになった紅月をサブアームとウミさんアームでうつ伏せにする。そして適当にリペアトーチで修復する。ちなみにルルカはさっきから紅月の手を掴んだまま動かない、高校生になったって聞いたけどまだまだ子供なもんなのよねぇ〜。
《脚部位修理完了》
(よし、次は背部なんだけ、、どぉ〜。一体何をやったら主装甲が砕けるのかしら。)
このバカのことだから下手な戦い方はしないはず、そんなのは自分が一番よく知っている。
…近くの壁にクッキリとこのバカと同じサイズの跡が見られる、。
「…はぁ〜。」
本当に私が戦わなくてよかったわ。っと心の底からそう思う。そして考えを一旦いておき、紅月の背部の修復に取り掛かる、と言ってもやっていること変わらず、リペアトーチでちまちま修理する羽目。
背部についている装置は、、とりあえずエネルギー動力源くらいでもっと思い、少し修理する。
《背部位修理完了》
「あとはメインカメラ。」
サブアームが動き始めるとウミさんも動きを合わせて紅月をもう一度、仰向けにし。私はバイザーをしっかり手順を踏み外し、
手順に沿って不手際ながらもリペアトーチで奮闘する。
このバイザーシステムは個人的に気に入っている。戦闘街であれば瞬時にはずし、それ以外の時でも探索などで大幅に役立つ。プログラムを担当しているのがエズかどうかはわからないが、すごい技術だと私は思う。
それゆえか、画面に表示される手順が異様に多い、正直ここまで成功な指示を出せる時点でこのバイザーの凄さを体験できる。それとメカニックの辛さが…、
メカニックといえば、装備を作ってもらう上でコンセプト、並びに設計図を書いたのは私だ、あとはエズとメカニックの仕事(お遊び)なので、まぁこんなゴテゴテした装備になっている。正直言って邪魔、完全にだだっ広い砂漠なんかで異質を放ちながら敵を蹂躙する姿が一番絵になるはず、決してダンジョン攻略向きじゃないと私は思う。
ちなみに、私が要求したのはスナイパータイプ…、、いやバイザーしか合ってないじゃん。
まぁ詳しくはまた今度にして…(エズを問い詰める。)
《バイザー修復完了》
《全行程終了》
「、これで多分大丈夫よ。」
私はふぅ〜っと胸に溜まっていた気持ちを吐き、一気に落ち着く。
なんか久しぶりに集中した気がするわ。それと変に集中したせいで疲れた。
「お兄様はこれで大丈夫なんだよね?」
「さぁね。でもまぁ死んでないだけマシよ。」
私はそっけない態度でそうルルカに返す、
──???──
「またか。」
真っ白な、どこまでも続いている空間。ここがどこだかもちろん俺にはわからない、そしてなぜ俺がここにいるかということも…無論それらは永遠に解決しないような果てしない問題であることは、この見飽きたわけじゃない空間が語ってくれる。
だが、仕方ないので本能のまま歩いてみる…前は確か一定の場所まで行ったら足が止まりそこから───、
また足が止まった、この間はここで振り返って終わった。なら、逆に振り返らずにいたらどうなる?、
[………]
どうにも起きない。なるほど何もしないと何も起きないってことか、、っと俺は平然とそんなことを考える学生としていろんなことに興味を持つことは褒められたことだと言われてはいるものの、俺自身研究職のはだではない。
ここにいる理由もここにいるわけも、いたここから解放されるのかも俺にとっては予測不可能な事態であり…当然することは何もないのだ。
(にしても)
感覚が無い、この空間では俺の全てが無効になっているかのようだ。存在、記憶、経験、関係、いずれも全てが打ち消されマイナスにもプラスにも傾かないいわばゼロの状態に成り立たせられている。
そんな感じ、もう少し具体的にいうのなら…全く手をつけていない新しいキャンパスをもう一度描くようなもの……自分専用のキャンパスではなく他人の人生をどう描くかを決める。
そう言った感じなのだ。
実際に違和感を拭い切れない、他人の方向を決める権利を持ち、好き勝手に決められるという自由を与えられながら俺はキャンパスに描かないようにかなり抵抗を感じている。
まるで真っ白なこの状態こそ、正解であると言わしめさせられているような…しかしそれでいて描かなくてはならないという謎の使命感が拮抗している。
…描くという行為がこの世界において何を意味するかはわからない。だがなぜかやるべきことは脳内で明確化されている、それは………
「進め、。」
その言葉に俺の足は反応し動き出す、しかし重い枷が邪魔になって、少しも動くことができない。
いつのまにかくくりつけられていたという程が俺の中で確立していた。記憶にも経験にも存在しないというのに、───いやこの世界ならそれが否定されている。
ならば何も不思議ではないのかもしれない、
「進め、。」
もう一度俺は言う、足はもう一度動き出す。グググっと足から感じる背後に広がる空間、俺を確実に引き止めようと前の方から重力がかかってくるような感覚が肌を通して伝わってくる。
前に進むことをどうしても拒み続けている。誰が?
(俺自身が?。)
あり得なくない、三度目にになるがここは"記憶"という存在が曖昧になり、俺という存在の中では全くの輝きを放たない無意味なものと同等になる。つまりは無いという表現で=(イコール)になっている。
だが動機が変に気になる、どうしても、この場所に繋ぎ止めたいのか。なぜ繋ぎ止めていたいのか、なぜそうする必要があるのか。
ルルカからめんどくさいとたまに言われる俺の思考回路がこの時ばかりは変によく働いていた。それこそ俺という人格が否定されて勝手に埋め込まれた変な部分が強く引き出されたような感じがする……激しい思い込みかもしれないが、、
「進め、。」
そしてそれでも俺は言う。進まなければいけないから、進むべきだと、、そう感覚が命令を下す。
確かに俺のほとんどは否定される状況下になっている、だがこの反応にも似た何かだけはどうしても俺を向こう側に引っ張っていきたいらしい、たとえ世界がそれを防ごうと行手を阻んだとしても。
[ギリギリギリギリ。]
皮膚が枷と摩擦を起こし、人体的に不味い音が四肢から聞こえてくる。でも俺はそこまで恐怖心があるわけではない、なぜならここには感覚が無いから。故に俺の足は「痛み」と言う概念を無視してでも足を前に繰り出そうとする。
恐れ知らずという解釈ができなくも無い。それにたとえ痛みがあったとして俺は積み重ねてきた行いを無碍にする行動は決してしない筈、それつまるところどう足掻いても自分は前に進むしかしないのだ。
たとえ命を失った後でも頭を抉られた後でも、そう…直感的に感じ取った。
同時に人間的感性の元、そお俺という人格人間性が妙に怖くなった。
だが、今更だ。っと俺は無視してさらに足を動かす。
[ギギギギ…ギギギギ…]
この先に何が待っていようと進むしか無い。
進まないと、進まなければ、一体俺に何が残されると言うんだ。っとそう使命感に駆られる、全てにおいて若葉暁に許される行為が進むことだと…進むことしか許されないとまるで世界から自分から言われているような気がして、それを達成できなければ待っているのは死よりも恐ろしいことだと。なぜか確認した。
[ギギギギ…ギギギギ…、、]
[ギギギギッー! ギィン!]
金属音か、はたまた自分の体の中で何かが切れた音なのか。それを理解する前に、俺の視界は失われた。結局さっきの世界はなんだったのか、俺の精神世界だったのか、いずれにしても答えは返ってこない…こればかりは神に問かけても一生返ってこない問だと俺は余っている…というよりそう確信を勝手に持っている。
でも今の光景が俺にとっては何かの後押しになったということだけが、ただ不変と言わしめていたあの世界で起きた唯一の変化としかわからない。
でもあり得ざる行いをやったのだ、きっと俺には"何か"が待っている。この先に、この果てに……人として、一人の人格としてきっと────それは許されざることだったのだろうと思った。
(同時に……これでまだ進めると──)
気持ち悪い風に思う自分がいた。
──遺跡ダンジョン──
「知らない天井…って一回言ってみたかったんだよな。」
俺は重くなった手のひらを向こう側にある天井にそっと合わせようとする。ちっとも届かない…
「お兄様ぁぁぁぁぁぁ!!!」
ギューーーッと思い抱きしめが俺を襲う。涙目になりながら俺の胸部で泣くルルカの頭にそっと手を載せる。
「また迷惑かけてごめんな。」
俺はナハハと笑いながらルルカの頭を撫でる。
「うぅ、硬い。」
「鉄板だからなぁ〜。」
ある種のオートマタギャグだ。、これで少しでも気が紛れてくれるといいんだが、
「紅月様、ご回復お喜び申し上げます。」
ウミさんが俺に向かってそう言う、なんか礼儀正しいが恐らく心配してくれたのだろう。
「ほら、。」
で、堅物女、、そっと俺にビームサブマシンガンを渡してくる。お前が予備持っててどうすんだよ、っと突っ込みたくなったが、、まぁそんな気分になれないので言うのをやめる。
「どうも、」
「まだよ、はいこれとこれと、これも。」
…お礼を言ったのも束の間、この堅物女俺にめっちゃ渡してきやがった。
しかもよくよく見ると俺の装備と互換性がいいやつばっかり…。
、、一瞬、堅物女に意識を向けたがよくよく考えてレナが俺の装備を持っている必要はない、なんなら捨てた方がコイツには良い。つまりレナのアイテム欄の方に入れたやつがいる。
、、エズめ、許さん。
そう気持ちを込めて思い、渡された装備一式を確認する。
そして俺はこう思う、
(最初からこの装備渡せよ、)
いや、本当に多分この装備があればゲィザーも壊れずにすんだことだろう。
《改良型ゲィザー》
俺は装備の中にあった、背部につける用の武装を見た。
「…、エズは悪魔か。」
「私もそう思うわ。」
堅物女も同意見被害者らしい、、絶対許さんぞエズ。
紅月
種族 オートマタ
[HP]30000(体力)
[E]100000(バックパック貯蔵)
[A]4000 (障壁耐久値)
[STR] 1300(アームパワー)
[VIT] 4000(魔法物理共通)
[AGI ]3000 (通常歩行)
[LUK] 50(運)
[DEX] 9000(器用さ)
[スキル] [称号]
・無限のエネルギー
・第二公式大会優勝
[身体構造(内)]
[頭] イリアス [胴体] イーズ
[左腕] 硬質アリベート [右腕] 硬質アリベート
[左脚] ミルクス [右脚] ミルクス
[身体] Rアーマー [内部] Rアーマー高速
[劣化部位] ーー [修復部位] 背部
結果 微安定
コア:アスンベルクスコアMK ~7
[身体構造(外)]
[頭] シス [胴体] アズリス
[左腕] ベルフェ [右腕] ベルフェ
[左脚] タイトス [右脚] タイトス
[表面状態] 微弱偏射(100%)
[装備]
・RアーマーHM
【詳細】ライトアーマーに追加軽装備を装着した状態。微弱偏射という高速移動時に影響が出ない表面バリアを展開できる。また燃費も良い。
・ダブルビームサブマシンガン
【詳細】二丁式のビームサブマシンガン、通常のビームサブマシンガンとは異なり、発射レート威力調整などができる。また、二丁を合体させることによって、常に両手持ちをしなくても片手で二丁分の火力を出せるなど、紅月の取り回しの早さにも対応できる。
・背部増設高速スラスター
【詳細】背部に新規増設されたスラスター、ライトアーマー特有の高速戦闘による一撃離脱戦法がより実現段階に近づけるように改良をされている。
スラスターノズルの可動域が高い、また、小型プロペラントタンクによって燃費も良くなっている。ちなみに背中直付け式なので、プロペラントタンクを放り投げて投擲のように使う方法は採用されていない、ので決して紅月はやらないように!!
・改良型ゲィザー
【詳細】背部にマウントされてある、攻撃端末、プロトタイプと異なりこちらはより正確なサポートができるように特殊AIを積んでいる。それに加え、ゲィザーのエネルギー動線はより細くコンパクトになっているため被弾を避けれるようになっている、ちなみに耐久も増加している。
使い方も増えており、搭載者の腕部に接続し、ビームトンファーのような扱いもでき、数秒ではあるものの、搭載者を端末に乗せることができる。威力も増している。
・頭部バイザー改良型仕様
【詳細】頭部に搭載されているバイザー式のセンサー、サーモグラフィ機能とマップ自動製作機能がある。相手の個体を瞬時に分析し、図鑑登録機能もあるため、敵の登録されてある特性を瞬時に画面へ表示できる。他にも[自動照準機能・ASL]がついているため射撃をある程度サポートする、単純な分析にも優れており、自身の修復手順などを簡略化し教えてくれる。
・ビームダガー
【詳細】ビームサーベルのダガータイプ。威力長さ的には劣っているものの、投擲にも一応使えるくらいは役に立つ、しかしあくまで近接戦を仕掛けられた時の防衛手段でしかないので過大評価をするべきではない。
・プラズマミサイル
【詳細】EM技術と化学技術を合わせ、さらに改良を加えた兵装、効果としては相手を一定時間マヒ状態にし、スキルを封印する。
また、弾自体がかなり小型なため、ヒット率も高い。
しかしながらデバフ用の武装であり、攻撃を目的としたものではない、
・超振動ブレード
【詳細】腕部内蔵の超振動ブレード、使用時は腕部のから直接出てき、エネルギーを使い超振動化ができる。
一撃離脱戦法におまけとしてつけるには十分な武装。
「なんて高性能なのでしょう!。最初から欲しいくらいだ。」
俺は若干の嫌味も含みながら、今はいないエズに向かって言う。
「帰ったらエズをという詰めてみるのもありね。」
レナは俺の言ったことに同意する形で、言う。どうやらやるべきことは同じのようだ、
「まぁ、お兄様もかっこよくなったし、そこに転がっている(お兄様を瀕死にやった)機械からも鍵ぽいのを取り出せたし。」
「こ、これで先に進めますね。」
二人はこの物騒な話から本来の目的に戻そうと少々慌て気味にそう言い、俺とレナを先に連れていく。
一方エズはというと…
「うぇぇ!!寒気が!!」
「大丈夫ですか?!エズ様。」
ビクビクっといきなり体を震し声を上げるエズに対して、アンジュはびっくりしながら心配する。
「だ、大丈夫。でもなんか怖い」
「…今頃噂されているんじゃないですか?」
アンジュは少し自分も怖い気がしながらもゆっくりと考えを口にする。
「…間違いなくやばい噂、じゃないかこれ?、。」
エズがそう口にするとアンジュは少し躊躇いながら、ゆっくり一回頷く。それは覚悟と不安が混じった目だった。
「…妾、どうなるのぉぉー!!!!」
エズの魂の叫びは部屋中に広がっていく。しかし誰もがこう思った、
((自業自得なんだよなぁ))
…エズよ強く生きろ。
『topic』
オートマタは、、胸部が硬い!!(うわなにするやめろ)




