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二十九話「第二公回式大会《2》」

前回のあらすじ


第二回公式大会がスタート、バトルロイヤル形式で進む大会の中、異様な存在として紅月は開幕二体のプレイヤーをキルする。



 (さて。さっさと移動しよう。戦闘の後だと悟られたら、すぐに行き先がわかってしまう。)


        [ピピーーッ!!!]


 (上!?!)


咄嗟にきた刃、しまった。もう少し手早く移動しておけば、っと後悔する。しかし相手は待ってくれない片手に持っていたビームサーベルでぎりぎり受け止める。


 


互いの刃が当たると同時に周りにエネルギーが拡散する。稲妻のようなエフェクトを発しながら、周りに対立を表す。相手が使っていた剣は普通の剣だったがたちまち溶解している。耐えていられるのは2秒程度が限界だった


 「なんだぁ!?!」


相手の声だ。どうやら奇襲失敗したことよりも、俺が使っているサーベルに驚いている様子だ。しかし動きを止めたな。




 俺は片手に持っていたビームマシンガンを連射、この至近距離では即死だろう。相手は体がもう一度中に上がり少し奥へドサっと落ちていった。2秒のうちの出来事とは思えないくらい長かった気がする。

 死体を確認したいところだが、そんな時間は無い。急いでスラスターを吹かし、森から抜け出そう。

問題はこの森に何人のプレイヤーが潜んでいるかってことだが、、


 「隙あり!!!」


 (あるわけないだろ!)


またもや空中から来た敵の腹を一刀両断何体くるねん!


 「こっちには何重にも重ねた特殊装甲と全方位レーダーがあるんだからなー!!!」


と、この通り、さっきから敵のヘイトがやばい一体どういうことだ。やっぱり森の中のスラスターは目立つということか、、?だとしても多すぎるいつの間にか5キルも稼いでいる。

だが、あと少しで森を抜ける、光が見えてきた。!


…、しかしそこに待って居たのは。チーミング部隊だった。


 『撃てぇ!!!ーーーー』


ドドドドドドドド!!!!。っと

大量の魔法攻撃が正面から襲ってくる、なんとぉー!?!?!


 (チーミング多すぎだろっ!)


この大会は個人参加型、つまりチーム戦ではないのだ、しかし前回の大会でチーミング行為がそこそこいたことから今回も少しはいるだろうと踏んでいたが、、まさかあんなに居るとは誰も想定できまい。どれだけ勝ちたいんだ全く。

さて、

唐突すぎて若干麻痺ったが、なんとか回避に成功しているのが現状。しかし被弾するのも時間の問題、いや、別に被弾しても多少なら問題ないのだが、、。そしてこういう時、どうするかは決まっている。


 「スラスター全開。」



スラスターの加速音が鳴ると同時に体が前へ飛び出す。


数十メートルあった敵との距離がわずか2秒半という時間で目前まで来ていた。あまりの加速性に理解が追いつかなくなるところだ、やはり実戦と模擬戦では違いがある。

そう考えながらビームサーベルを抜く。この際近接戦だ。


 「n!」


ザシュッ!!!っと、、その者は通り過ぎるように一人の魔法使いの頭部を豪快に切り伏せる。

相手は驚くことが限界だった。それ以上のことを考えるにはあまりにも時間が足りなかったのだ。そしてその見るも無惨に頭を溶解された。味方を見て隣にいた、プレイヤーは恐ろしさで固まる。仮にこれがゲームだとしてもリアルな殺され方をしたのだ、怖がらずにはいられないだろう。




(さて、ぼちぼち速さに慣れながら対処するか。)


また俺は大衆の中へ突っ込む。狙うは、止まった奴からだ。




 ──第二回公式大会・観客席──




仲間の顔が次々と潰される、敵は緩んだ隙に入って気、一瞬のうちに1〜10人の仲間を殺していく。先ほど自分達の周りにいた仲間の姿はもういない、時期に殲滅されることが約束されているように…


大武器を持った男が体を十字に裂かれ倒れた。


7人の精鋭揃いのチームも敵に一度の攻撃も当てられず。銃の形をした魔法で形すら残らず消えていった。


指揮をしていた隊長は体に、光る爪を突き抜かれ倒れた。


敵のやり口は様々だ、一体一体切り裂きながら潰しに行くこともあれば。少し下がったところから長距離の射撃で一撃。まるでこちらの殺しを試しているようだった、子供が新しいおもちゃを手に入れてはしゃぎ回って試しているような、、いや敵からはそんな無邪気さは微塵も感じられない、それどころか生まれた時から無邪気さなど存在しないかのよにも思える。


 「鉄血の、、死神。」


きっと奴の血は鉄でできているのだろう。そしてその鉄から繰り出される死の宣告。

奴は間違いなく…死神だった。



 ──第二回公式大会・荒野ステージ──




 (、これで最後か。流石にずっと高速戦闘していると疲れる。エズからデータの収集も頼まれているのでできるだけ、色々な武装で倒してみたが、、少々オーバーキルに感じる。、トッププレイヤーも出ているというのは一体よ。…)


 「!っ」


唐突にくる光の光線に、俺は盾を向けた。


大きな圧力が盾の方からくる、そして盾が焼き焦げるかのように弾く音が聞こえる。防御には成功した。次は、、!回避!!。



続いて立て続けにくる閃光、これくらいなら。盾を正面に、抜けたところはマントに喰わせる。正直さっきの戦闘で被弾しなかったわけじゃない、マントの方にも若干の耐久が下ずれているのでこの際回復させていただく。


 しばらくして敵の攻撃が止んだ。唐突にくる無に反応が遅れる。


 (…ん?収まった??)


弾切れのような感じはしない、感じ的に手応えを感じなくなったからやめたって感じか?。

俺は飛び上がり、レーダーを使用し索敵をする。


 (どこだ、どこにいる。地上からの放物射撃…。どこかに魔術師が…)


 [ピピーーッ!!!]      

 

その時レーダーが大きく鳴る。指し示した方向は上空。


 「また上!?!?」



 瞬間、全身を包み隠せるくらいの極太の光が向かってきた!!!


これを俺は間一髪のところで回避する、しかし高エネルギー反応は止まらない、どうやら何発か打ち込んできているらしい。回避回避回避、空中で右左と動き続けながら回避する、止まったら確実に当たるほどの正確な砲撃、、。しかしこちらとて余裕がないわけじゃない、カウンター射撃を!!!


俺は手に持っていたビームマグナムを集束、2発発射させる,続いて様子を見ながら相手が被弾するまで撃つ。


 (集束ありきだがビームマグナムの火力なら、たとえ上空にいたとしても、、。)


 ドーン!!!っと大きな音と爆発の光が敵を包む、直撃だ!流石に落ちるはず、


しかし敵から来るのは無でも落ちていく体でもない、高出力の光線が再度弾幕を形勢しつつこちらに放たれてくる!


 「な!?!?」


馬鹿な直撃のはずだ、岩すら容易く溶解できる威力だぞ!?!?たとえこのアーマーですら直撃時はかなりダメージを負うほどの、、。

そうか、結界魔法!、二重結界か!?、、ルルカクラスの魔法の使い手、、!!!。


 「そりゃ、自由に空を飛べますことでしょう、、ね!!」


スラスターを更に吹かし上空へ、残量とオーバーヒートの事を考えると5分が限界か、


 (相手が魔術師である以上懐に入り込みさえすればっ!)


そうして上空からの弾幕を回避しつつ接近する、それにつれて敵の姿が明確になってくる。しかし相手はただ佇んでいる。


 (あれはっ……!?。)


そこにいたのは白と金色の衣装、、いや装甲を纏っている天使だった。かっこいいという言葉が似合う事さながらのデザイン、しかし背中についている羽根は紛れもなく本物、つまるところ天使族、、エクストラタイプの種族だ。エクストラタイプは条件付きじゃないと慣れない種族、つまりガチ勢だ、、


しかし相手はやる気満々のご様子、近づいたと思ってボーッとしている俺に喝を入れるが如く光線が放たれる!!。


 (、呑気に観察している場合じゃなかった、やってみせる。)


敵の攻撃を避けつつ俺はビームマグナムを打ち込む、が案の定効いていない、しかしさっきは分からなかったがどうやら魔法で防いでいるというよりか、、どちらかというと特殊な何かで防いでいるって感じだ、魔法のエフェクトではない何か神々しいバリアが天使の周りを覆っているように、、そして見た感じ、飛ぶこととバリアにそこそこ割いているのか、攻撃は高出力の魔力砲、もといなんか光っている光線だけだ。


 (近接に持ち込めば!)


サーベルを両手で引き抜き、二刀流、敵の攻撃が激しい中接近していく、。


 「!!」


こちらが接近していくと同時に相手はどこからともなく槍を取り出してきた、そして俺たちはつばり合いに発展した。相手が取り出した瞬間は見えなかった、ゆえに俺が驚いたのはビームの刃が当たった瞬間だった。


相手は大きく、槍を振り払い自ずと鍔迫り合いを解く、瞬間また弾幕が飛んでくる。

下がりながら回避するのは流石に困難だ、5〜8発程度被弾し、さこちらは大損。しかしこれくらいで壊れるほどやわに造られてはいない、マントの耐久は正直不安だがこれは戦いだ、勝つか負けるか、それだけ今は目の前の敵を屠るのみ!!


 「マジックミサイル!!」


シールド内部から解き放たれたマイクロマジックミサイルたちが敵に取りつこうとばかりに前方へ集中する。

続いてビームマグナムと、ランチャーを同時に打つ、総合的にはかなりの火力だ、流石にあのバリアも無事では、、。



しかし相手は槍を向け、ミサイルの爆風の中から颯爽と現れる。


 (っ?!──冗談だろ……!)


構えていたのがランチャーでよかった、ビームブレイドへの移行でビームの刃をいち早く展開でき相手の突撃を受け止められた。


 「このっ!」


ビームブレイドの薙ぎ払いによって相手は下がる、その隙に連撃を入れる。これを相手は難なく受け止める。反応速度がまるで違うようだ。

ジジジジっと互いの武器が鳴り響く、敵の顔は目と鼻の先だ、しかしながらこの武器を手放した瞬間やられる気がしてならない、これが上位プレイヤーというやつか。

だがここで終わるのは面白くない、エズ曰くデータが必要とか言っていたのを今思い出す。そんなに欲しかったらくれてやるっ!!!




 ──第二回公式大会・観客席──




 「な、ななななんという事でしょう!!、ただいまエクストラの天使族と、先の戦いで死神のような強さを誇っていた二組が戦い始めました!これはすごい空中戦だぁ──ッ!!!、死神の近接による猛攻、そして隙を逃さぬ天使!───避けて打ち合って避けて打ち合って避けて打ち合っての……っ大迫力戦闘が未だかつてあったでしょうか────もう私ですらわかりません!!!」


実況が特大スクリーンに出ている二名のプレイヤーに向かってお大はしゃぎで熱説している。

双方から繰り出される、刃はいつしか捉えられないスピードに加速していった、天使族というエクストラタイプは空中戦にとても強い、しかしあの死神はそんなことまるで知らないように敵の懐へ飛び込んでいく、切りつけ、うちつけ、殴りつけ…武器では飽きたらず、肉弾戦までするようになって来ている、幾つも飛ぶ多色の光線が世界を彩っている。両者とも戦っている、本来危惧すべき存在がまるで美しいように見えて仕方ない、死神の赤く光るツインアイが引き伸ばされるように見える、幻覚だろうか、しかし確かに引き伸ばされている。

まるで通った後をなぞるかのように誰にも追いつけないスピードで敵に向かっていく、青白く噴射される光が彼を支える。天使は絶対防御と言わんばかり、落ち着いた様子で的確に攻撃一点のずれもない綺麗な軌道だ、しかしそれがあたかも“見えている“ように死神は躱す。


 どちらが空中戦を制すのか、決められない。




 ──第二回公式大会・ステージ荒野上空──




 「ちぃい!」


集中力が切れてきた、それにスラスター的にこっちは限界が近づいてきている、5分以内に仕留められると踏んでいたのが情けない。しかしそれは相手も同じこと、近接によってバリアが多少削られ、何発か本体へダメージが通っている、対するこっちは正直装甲はほぼ問題なし、スラスターが結構ピンチなだけだ、マントは正直原型がなくなっている。今となってはあと一、二発防いでくれるのが限界だろう。


瞬間、、高出力反応の音が鳴る、さっきまで飛んできてた光線が止み、天使の中央に光が集まっていく。どうやら大技を仕掛けてくるらしい、奇遇だ、こっちもやりたいと思っていた。


 「ビームマグナム、セット!!」


もちろん最後はビームマグナム、じゃない。

銃にランチャー、サーベル等のビーム兵器をドッキングする。そして、銃口型になっていた銃は真ん中を割くように左右に綺麗に割れる。そこからジジジ!!!っと音が大きく立つ。

続いてビームの刃が形成されていき、、いつしかそれは巨大化する。


爆発音のような音と同時に俺は形成された大剣を上空へ、圧力がすごいため両手で抑えるのがやっとだ、しかしその分の火力は期待できる!なぜなら


 (エネルギーの大半を持ってかれるからだ!)


これを使ったらしばらくエネルギーが回復するまで身を潜めるしか方法はなくなる、疲弊した状態での戦闘は間違いなく危険だ。

だがこいつをやるには十分な火力だと願いたい!

ビームの色が俺に当たる、眩しいくらいに光るビームの大剣が体を通して感じる!

相手も準備ができたようにエネルギーの発射をする余興が見える!


 「──《最高出力形成破壊剣エクスキューショナー・ブレイカー》ーーーッ!!!!」


その声と同時に振り下ろされる光は大剣は敵の光線をも包み込む。



『topic』


ビームの大剣こと、最高出力形成破壊剣エクスキューショナー・ブレイカーの発案はエズだ。決して紅月ではない。コンセプトとしてはオールラウンダーが軸の高火力殲滅兵器。

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