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二十話「さて、本題に入ろう(キリッ)」

前回のあらすじ


変人が現れたぞっ!!




 ──数十分後──




 「、、ふうぅ。素晴らしい出来だった。ありがとうな紅月。」


 「…、ぉう。」


俺は数十分間エズの手に渡っていた、ビームマグナムを手に取り、後でしっかり手入れ(掃除しよう)と思った。正直、エズの絵面で数十分固まってしまっていた自分に驚く、あいつが俺の大事な大事なビームマグナムにベテベタ触っている間、椅子に座ったり、何かネットの情報を調べたりなど適当なことができたはず。しかし、俺はただただ、自分の作品が汚されるのを(あくまで個人の感想)黙って見ているだけだった。、、虚しい。


 「、、話を始めましょうか。」


レナがそういうと、俺たちは近くにある向かい合いになっている二つのソファーにそれぞれ座った。


 「エズ、まずは自己紹介ね。あんたの知っての通り、こいつが(あかつき)。今回の依頼者よ。そして、護衛のルルカとウミ。以上。」


 「ふぅむ、なるほど。ルルカとウミ、か。」


エズは二人をじっと見つめ、数秒固まった。


 「次行くけど、今回に依頼の件。『あぁ、別に話さなくてい。』え?」


 「"仕事は引き受けた"、最高の出来を約束させてやる。」


 「えぇえ!?いいの?」


レナはエズの言葉を聞いた瞬間、椅子から立ち上がり、目を見開きながら言った。


 「紅月のライフルを拝見した、お礼。とでも受け取っておくがよい。」


エズは腕を組み、目を細めてたドヤ顔をしながらレナに向かって言った。


 「はぇ〜、あんたがそこまで言うか、、。てか、最高の出来って言った?。あんたも手伝ってくれんの。」


 「ふぅむ。想像にまかせるぞ。あれはいものだ。」


どっかの壺大好き人間みたいな発言をし、エズは紅茶を啜りながら黙る。まさか戦力(技術面)が増えるとは、、。そこまでいい出来だったかこれ?。背負っているビームマグナムへ意識をむけ、そう考える。


 「、、とりあえず、依頼を受けてくれるってことでいいんだよな?」


俺は顔を少し前に出し、レナの顔を伺いながら聞いた。


 「え!、えぇ。、こうもあっさり行くなんて。ていうかもちろん、そっちモチよね?!」


レナは興奮した様子でエズに迫りそう言った。


 「当たり前じゃたわけ、言ったじゃろ"仕事は引き受けた"今回はこっちが全部経費で掛け持ちじゃ。それと、いい加減離れた。」


 「ぁ、っと──らしくなかったわね。ごめんなさい興奮したわ、」


レナはエズの言葉でハッとなり下手に身なりを整えてはおとなしく距離を置き椅子に座った。


 「さて、早速向かおうか。」


 「行くって?どこへ?」


俺は何事もなく、行こうとするエズへ問いをかける。


 「、、妾の箱庭じゃ。」




 ──エレベーター内──




 「おぉ、全部ガラスかこれ、。」


 「わぁ〜」


 「あんたまた凝ったもの作ったわね。」


 「ふふん。こういうのは凝ってなんぼもんだからな。」


部屋から移動した俺たちはまた別の隠し部屋にあった、全面ガラスのエレベーターに乗り地下にうかって降下中だ、バスク砂漠の時と打って変わって一気に近未来感が増した。俺もルルカもレナも静かだがウミさんも結構興奮している。ファンタジー世界にこんな凄ものがあると誰が想像できただろうか、。そしてこんな凄いものを制作しているエズがいう『最高の出来』とは一体どのようなものなのだろうか、俺の期待値がどんどん高まる、こんな凄いものを作ったやつが手伝ってくれる、ということは完成品もこれと同等、もしくはそれ以上のものと期待してもいいと言うことだからだ。


 「わぁ〜、!お兄様、下に何かある!?」


 「えっ!?」


m、まさかこれは、、。


そこに広がっていたのは、SFで親の顔より見た(みていない)コロニーの様子だった。


 「ぇええ!!、何あれ都市か!?」


 「ふふ、驚いているな。そうあれは妾が作った、地下大型制作都市、『ゲレームMK~Ⅱ』!!おそらくこの【SAMONN(世界)】最高の技術都市!!妾の最高傑作だ!!!」


 「あんたのネーミングはともかく、これほんとに1年以内で作ったの!?」


確かにエズのネームングはともかく、これを1年以内で製作できるとは思えない、できたとしてもどれだけの時間をこのゲームに注いでいるのやら、。そして、頭の片隅にあった疑問。、やはりエズはプレイヤーだったか、このゲーム。NPCがよく出来過ぎていて、たまにプレイヤーと判別するのが難しい時があるんだよな、従来のゲームみたいに頭の上にアドレス名とかプレイヤー名とかが常時出ていないから、、。


 「"クリエイト・マイ・ワールド"というスキルを知っているか?」


 「何それ?。」


 「私知ってる!、確か書いただけの設計図を、材料と場所さえ確保していれば自動的に作ってくれる。スキルだよね!?、"クリエイティブ"の完全上位互換で超希少スキルだよね!!」


 「yes!その通り!。少しばかりの制約はあるもののかなりの便利スキルであることには変わりなし。」

エズが先ほどの部屋でも見せた見事なドヤ顔を俺たちに見せる。


 (、、もうお前一人でいい気がしてきた。)


 「、、で制約は?」


レナが少し呆れた様子でエズに訪ねた。俺だってそんな反応するいや、している。それとこのゲームの凄さというか、なんというか。行き過ぎ感をなめていた気がする。考えを改める必要がある。


 「制約は…、」


エズが総口にすると黙った。そして俺(とルルカ、レナ、ウミさん)はおそらく、とんでもない制約があるのではないか。と心の中で思い。エズが

口を動かすのをじっと、まつ。(2秒の出来事)


 「特に大きなものとかないんじゃな、これが。」


 [ズコーーーー!!!]

 

エズはえへへと少し照れくさいような、。顔をして答えた。


 (照れんな。)


 「。。あんたねぇ〜。」


レナがすんごいヤレヤレ、とした顔で言った。


 「いや,あるにはあるんじゃよ制約。でもほとんど気にならん程度のやつだから、、。」


 「それにしても、なんかそれっぽい雰囲気出していたけど、。」


 「m、まぁ、何もなくてよかったじゃないですか、、。」


 「、、なんとも、おかしなやつだ。」


 [ピーンッポーン]

 

 「おっ、ついたようじゃな。あ、ちなみにインターホンの音なのは妾の趣味じゃ。」


 (ソウカイ。)


エズがそう言葉を漏らすと、扉が横にスライドしていき、開く。そこから広がるは、広大な一室。いや、もはや地下コロニーという括りに分類するほど大きい箱庭。


 「、、思ったんだけど。これいつから製作してたの?」

ルルカが少し、前へ歩き。俺たちの方に振り返ってエズへ質問した。


 「うむ、半年くらい前に開始して、3ヶ月前くらいにやっと完成したのだ。」


 「リアルタイムで3ヶ月!?」


 「うぅむ。おかげで、運営からクレームが届いたわ。」


あー、重すぎるとサーバーダウンするからか、にしてもよく持ったなサーバー。


 「もしかして半年前の大型メンテナンスって、、」


 「。彼奴等きゃつらには悪いことをした。」


 (たんかったんかい。)


心の中で俺はそうツッコむ。


 「さて、まぁそんな小話は置いておいて、早速だが施設見学と行こうか、。」


エズはそう言うと、目の前のゲートにいる人に話を合わせると次の瞬間、目の前にあった壁かと思っていた扉は横に開き、エズは俺たちを中へ誘導する。どうやらセキュリティもそれなりにはあるらしい。

 ゲートは人がかの遊園地のような感じの鉄の柵状の扉ではなく、ガッチリとした。鉄の熱い壁で守られている、また高跳びできないようになんらかの『魔法』がかけられており、どんな力技でも、どんなスキルでも通れないように工夫しているとエズが自慢していた。その内、監視カメラのようなものも作れたらいいなぁとも言っていた。そしてエズはなんの迷いもなく入って右方向にある大きな建物へと入っていった。

俺たちはそれにただただついていく。


 「最初に案内するのは生産、および加工ライン。お主たちが乗ってきた、地下列車のパーツもここで生産しておる。」


 『おぉ』


建物の中はザ・工場と言った感じにベルトコンベアに乗せられた製品たちがさまざまな工程を経て形が変わっていく様がみられる。そしてこんなところで、こんな時に思うことではないのだが、なぜ人はこんな全体像を写す場所を工場のどこか一箇所には作っているのだろうか。


 「にしても、よくこんなに沢山の素材が手に入ったわね。」


 「鉱山から直接パイプラインを引いておるから、今のところは特に不足する事態は起こっていないいんじゃ。だが逆に言えば無くなったらおしまいだから、いつかのために備えねばならん。」


 「あの鉱山がなくなるなんて到底思えないいんだけど。」


 「まぁ、それはそうなんじゃが…備えあればっていうじゃろ。」


でた、地元民トーク。こっちはわからない時あるから識者求みたい。あと鉱山を見てみたい。


 「ねぇ、お兄様。工場って聞いていたから、てっきり結構人がいるのかと思ったんだけど、全然いないね。」


ルルカは俺の服をひっぱり、運ばれている製品の方を指差しながらそういった。


 「まぁな、できるだけ機械や、人口NPCを頼りにしておるから、こんなところに人はさけん。」


そう言葉で漏らすと、エズは次の場所に向かわんとする。俺たちはさっきと同じようにエズの跡をついていく。


 「?、、人口NPC。」


また新しい単語だ。


 「人口NPCとは最近実装されたシステムじゃよ、かなりコストが高いんじゃがこっちの要望オーダー通りの性能に知能、なんなら好きな服だって着せることができる。いわゆる、ホムンクルスみたいなものじゃ、あっちより数段高性能が売りじゃがな、」


そのホ、。ムンクルス?、とかいうやつですら俺知らないのに、、。


 「ホムンクルス、確か戦闘サポートAIでしたよね、主にソロ(で活動する人が)の人が店番やら、『離脱状態』に周りを守らせる時に使う。」


 「うぅむ。このゲームはソロプレイヤーも多いからのぉ。しかしあんなものとは比較にならんおど人口NPCは優れておる。細かい作業もできるのが魅力的だしな。」


 「随分過大評価しているんだな。」


俺がそういうと、エズはピクっとし、一時停止して、こっちを向く。


 「実のところ、魔法より、機会派なのでな。」


そう言うと何事もなかったかのように進む、エズ。またついていく。


 (、。確かに、魔法はあまり好きじゃないな、興味深事に変わりはないが、、。)


少し進んで、次は結構人が集まっているところに来た。ほとんどの人が白衣を着ており、胸元の部分に自分の証明カードを付けている。


 「ここは、製作発案兼安定部門。簡単に言うと次の作るものを決めたり、それにどのような需要があるか、またそれにかかる予算やら〜、、まぁ全部じゃ全部!!。を決めたりする!。」


後半全く説明になっていない話を聞きながら、俺たちは建物の中へと進んでいく。和マリの建物と比べてかなり大きかったため、ここが何か重要な施設であると俺は当然の如く感じていた。


 「エズ様、おはようございます。」


 「うぅむ、おはよぉ。」


一人の職員がタブレットを片手に、エズへ軽く頭を下げ、挨拶をする。


 「こちらの方々は?。」


 「客人だ。」


 「左様ですか、珍しいですね。」


 「まぁな、。それで、早速なんだがクリエイト・プロトの準備をしてくれ。」


 「了解いたしました。すぐ準備します。」


そういうと職員は部屋の奥にあった『関係者以外立ち入り禁止』のドアへと入っていった。


 「さて、ほったらかして悪かったな、中を案内しよう。」

エズは俺たちにそう言いかけると、スタスタと建物を移動する。


 「ちゃんと会話できてたね。」


 「できなかったら、もうアイツには何も残されてないだろ、、。」


レナが言っていたことが信じられずにいた俺とルルカはヒソヒソとそう言う言葉を交わす。しっかり王様できるのは本当だと、。


 建物内部にもかなりの人が集まっており、それぞれのミーティングルームで何あら話し合っている。部屋にはそれなりの数があり、『開発部門』、『アイディア部門』、『予算部門』、『外・内デザイン部門』、『外部・内部構造部門』、『スケジュール部門』、『総括部門』、と、このほかにも様々な部門が存在していた。習字き説明していたら日が暮れることをエズも理解していたのか、名前とざっとの形程度だけ言ってポンポン進んだ。


 「さて、一通り回ったことじゃし、早速本題のお主の依頼について詳しく聞かせてもらおうか、。」


エズはそう言うと『会議室』と書かれた部屋の扉を開け、中は他のミーティングルームと大差ない内装で、縦長机ひとつ、椅子が6つのくらい形だった。俺たちを中へ誘導する。適当にあった椅子に座り、さっきのあの場所で話した方が良かったんじゃないかと今俺は思った。


 「、、部外者に知られないためね。特に国王のアンタとして。」


レナが周りを目で見渡し、少しのため息と同時に座るとエズへ向けてそう言った。


 「、。想像にまかせる。」


…、シーンっとしる空間に俺は唾を飲んだ。ルルカや、ウミさん。二人とも何かを察したのか何も言わない。そしてここから空気が一気に変わった。


 「まぁいいわ、さて今回の詳細だけど、、」


レナが俺の方にアイコンタクトをしながらそう言った、俺は『設計図を出せ』という合図だと理解し、アイテムボックスにあった設計図を取り出し、机に広げる。


 「これが今回作って欲しいものの形よ、。」


 「これはこれはご丁寧に、。、、」


エズはそう言うと、設計図を、両手で広げた状態で持ち、近くの引き出しへと入れる、次の瞬間部屋は暗くなり、プロジェクターらしき機械から光が出され、壁に映し出される


 「、アンタの資産ならこれくらい作れるでしょ、。」


 「うぅむ。極めて楽勝だな、しかし、、。訂正がある。」


 「…、何?」


 「この装備で本当に大会に出るつもりか?」


 「。何が言いたいんだ?」


俺は自分のものにケチをつられるのが一番ムカつく、それゆえレナ言おうとしていた言葉を先に言わせてもらった。


 「いや、別にそのままの意味じゃ、こいつのスペックで、もし、、もし優勝を狙うのだとしたら、。飛んだヤツだなっと思ってな。」


エズはこちいらを挑発するように頭をトントンっとする。


 「はぁ〜、わからないのか。飛ばなきゃ勝てないんだよ、」


俺はあえて挑発に乗るように答える


 「ふぅむ、残念じゃがそのとうりじゃな、。」


 「何納得してんのよ、。」


レナがツッコミを平然とかけて行く。


 「、、お主にとってはこくな提案かもしれんが、この設計図をもと妾は大幅改修をしようと考えている。…お主の感想を聞きたい。」


。これは脅迫だ、もしここで俺が首を横に振ろうものなら、即刻殺される。そんな未来が見える。いや、最悪ゲレームに入れない可能性だってある。どうするべきか、。


 「…具体的には?」


 「…。ノーコメント」


、チッ。ハズレか、、なら最後は賭けか。


 「、。なら答えは単純だ。No。それだけだ。」


 「…紅月。」


 「ふぅ〜、妾の負けじゃ…。」


そう言うとエズはかなりぐったりとした、落ち着いたさっき状態に戻る。


 「そうかい。」


 「あぁ、約束通り。この設計図道理に作る、そして。もしその気があるのなら、、」


 「、無論お前たちも作るのに参加する、っというか。もはや作ってもらうんだこっちは、、なら意見の一つは二つ、飲み込む。」


 「、ふっ。お主飛んだ化け物じゃな。」


 「よく言われる。」


 「さて、早速取り掛かろう。この設計図。を見せても、、」


エズが引き出しから再度設計図を取り出す、部屋が明るくなっていくのと同時にそう言い止めると、俺は頷いた。


 「良さそうじゃな、ではしばしここで休憩でもしてくれ、。」


エズはそう言うと、部屋を出て、廊下を走っていく。


 「はぁ〜!緊張した〜。」


ルルカが大きな声を出し、ぐったりとした。


 「ドキドキでしたね。」


ウミさんも胸に手を当て、ルルカに同意するように言う


 「ルルカは何もやってないじゃない。」


 「もっー。だってお兄様がNoって言った時は流石に肝が冷えたもん。」


 「、、実は私もあんまり行きた心地がしませんでした。、レナ様、紅月様はあのような場になれているのですね。」


 「私は、ね。いろんなところで色々してるから、。」


 「俺はテレビに出てる時にもあーいう場になったことがあるからな〜。まぁ慣れてるわけじゃないんだけど、、。」


正直、俺もウミさんと同意。面を貼るのは誰だってできるが正直勘弁だ、しかし。エズを甘く見ていたな、、ありゃもう嘘とは言えん。



『topic』 


エズは仕事以外できない。が、彼女が仕事と認識すればできる。つまり、その気になればほとんどできるのだが、、。

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