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十六話「なんで、砂漠に列車があるんだよ。教えはどうした、教えは?!。※教え=『機械はない』」

前回のあらすじ


オアシスキャンプへたどり着いたルルカと紅月、二人は屋台のことを考えながら合流地点は向かう。そして合流、しかしレナの相変わらずの態度に対して紅月怒りの説教が始まった




 ──数分後──




 「〜〜〜であるから集団行動が大切で、もっとも今のは最悪のケースの一つであり、このケースが絶対起きるとは限らないがぁ〜ってちゃんと聞いてるか?」


 「…、。」


 「こいつ、、死んでいる。」


レナは真っ白になり燃え尽きている、おかしいな、まだ説教は始まったばっかりだと言うのに、。


 「死んでないわよ、いい加減解放して。」


レナは今にも意気消沈しそうな声で俺に言ってきた。肉体は色をなくしておりまるでこの世界から迫害された様な見た目になっている(もっとも俺がそうしたんだけど。)


 「生きていたなら続きを話すから集中して聞け。」


 「お兄様、そろそろレナを解放してあげたら、」


俺が喋ろうとしたその時ルルカが口を開き、レナのカバーに入った。ルルカの様子はまるでこの風景を見慣れすぎて一周まわってつまらなくなってしまった様な、それを全身で体現した様な感じになっている。


 「ぇ、──まぁいいか。」


レナがこの調子じゃ、いつまで経っても説教は終わらなそうだし、(ルルカに説教しているときは止めないけどな、)そしておそらくルルカは俺が説教してると先に進めないことも考慮して言ってるのだろう。うん良妹いいもうと


 「レナさ〜ん!。」


燃え尽きたレナにナズナが駆け足で近寄り心配する。まるで俺からの解放を待ち望んでいたかの様に、


 「ナズナちゃん、あとはたの、、む。」


真っ白になったレナはそう言い残し、(多分)気絶した。


 「っ!レナさぁあん」


ガクッとしてレナにナズナは大きな声で空に叫んだ、これが劇場だったり、映画だったら感動の一シーンだっただろう。大勢の観客たちが涙を流しながら拍手をしていただろうに、残念ながらここは現実。観客はいなく物珍しそうな、心配そうな、憐れむような瞳を持った1〜5人程度の通行人しかいない。


 (思ったより注目を引いてなくてよかった。)


っと自分の心配しかしていなかった。

もしこの現場が大勢の人たちに見られ、俺が羞恥心でどうにかなりそうになる。それにルルカもいるからできるだけ人目を避けたい、この間の『ルルカ教』の、、。あ〜、、なんだっけアイツ。思い出せない、いや思い出せなくていいんだが、、。 まぁそういうやからがいるから警戒しないといけない、砂漠を日が出ている時間帯で横断しようとしたのも基本人を避けるためだ(みんな夜移動するし、、)まぁ結局は夜移動することになったが、。


 「ナズナ様、レナ様、とりあえず移動しましょうか。」


ウミさんが肩にポンッと手を当てて、誘導慣れしているかの様な鮮やかな声で言った。


 「は。はいぃ〜、。」


ナズナは顔を少し赤くして、恥ずかしそうにレナをおんぶして移動を開始した。


 (あれやっぱ恥ずかしかったんだ。)




 ──4〜5分後──




俺たちはとりあえず、さっきの集合場から街の中を歩いている。今、ウミさんが先頭になって移動しているのだが一体どこへ移動しているのだろう、?ルルカに聞いてみたものの、どうやら心当たりがないようだ、。もしかしたらこのまま砂漠を横断するのかもしれない、はっ!そうしたらあれが食べられないッ!!さっき気になっていた『サボテン焼き』がぁ〜、、。いや!この若葉暁わかばあかつき絶対にしょくしてみせる!


 「ウミさん、今俺たちどこに向かっているんですか?」


俺は『サボテン焼き』が食べれないことがそこそこ気がかりだったので思わず聞いてみた。いやだってしかたないじゃん、あんな果肉がジュウジュウ焼けている音が耳に入ってきたら。それに鼻からくる、若干の草臭っぽさを残したどこか肉肉しい様な匂い、、たべないのは…、勿体無いしぃ。


 「あぁ、紅月様はご存じておりませんでしたか、。実はこの先にいい移動手段があるんですよ、今回はそれを使うんです。最近できたばかりでかなり移動が楽なんだそうですが。」


 「あ!、もしかしてあそこですか?、あの〜〜、」


ウミさんの言葉に花を咲かせる様にナズナは話を持って行った。話す二人の姿に横から入ろうとも思わなかった。


 「へぇ〜。(それにしてもルルカは知ってる提なんだ、本人は全く知らない様な顔してるけど。)」


それとなく、分かった様な言葉を口に浮かべ。それとは別にルルカのことを考える。それはそれとしてお腹が空いた、


 「ねぇウミ、少し時間があるなら、近くの屋台で、お兄様となんかかってきていい?」


 (ルルカ、ナイス!)


 「えぇ、まだ時間に余裕があるので、どうぞ行ってきてくださいませ、目的地はマップのほうに送っておきますね、。」


ウミさんが少し視線をずらしながらルルカに向かって言った。余裕の声だ。


 「それじゃあ、お兄様、屋台でなんか買ってこよう!。」


ルルカはそういうと、アラレちゃん走りで屋台が並んでいる方へと向かっていく。


 「あぁ。それじゃナミさんここは失礼して、。」


俺はウミさんに一言、言ってルルカが向かっていった、屋台の方へと後を追うように向かった。


 「はい、いってらっしゃいませ、。」


 「あ!、気をつけてぇー」




 ──屋台広場──




 「お兄様ぁ〜!早く、早く!」


 「ハイハイ。(元気だなぁ〜、。)」


ルルカは駆け足気味で屋台を次から次へと回っている。、どれも美味しそうだ、、。


 「お兄様、あれ買お!」


ルルカは俺の手を引き、目の前の店を指差した。『サボテンパン』っと店の看板に書いてある、見たところサボテンとパンをそのまま融合したような料理だ、。


 「へぇ、結構美味しそうだな、。」


 「いっぱいあるぅ〜、。」


ルルカが目を輝かせて言った。

ルルカの言った通りトッピングがかなり豊富に見える、クリームを中に入れたやつや、チョコをかけたタイプもある。そして案の定この世の欲望を全て詰めたような、爆弾カロリーバージョンもあった。他のと一線を隠すほどのヤバさがここからでも伝わってくる。フルーツをふんだんに乗せ、生クリームと混ぜ合わせ更にはパンの中にクリームとチョコが混ぜ合わさって入っている。なぜ、パンの中を見ていないのにわかるかって?、溢れてるからだよパンの隙間から、ドロドロと、。

 パンというよりはもはやパンケーキの方が意味合い的にはあっているのかもしれないい、そのくらいやばいボリュームだ、そして俺はその巨大なパン(?)をどうやって食べるのだろうかと思う。絶対手に持てないレベルの大きさだし、明らかに空腹ゲージが埋まるくらいやばいし、なんならひと口だけで病気になりそうなレベルだ、オートマタだったら食べれることもないかもしれないだろうが、(オートマタは状態異常無効な上、空腹ゲージ等が存在しない)1日かけても食べれるか食べれないかだろう。まぁ俺は頼まんが、、。

 そんなことを思いながら俺はルルカと共に2〜3人が並んでいる列に並ぶ。


 「お兄様、どれにするか決めた?」


 「う〜ん、、カボチャサボテンパンにしようかな、俺は。」

カボチャとサボテン、合うのだろうか、。


 「なら、わたしはぁ〜、クリームサボテンパンにする!。」

クリームサボテンパンって言いにくいと思うの俺だけだろうか、。




 ──購入──




 『いっただっきまーす。』


俺とルルカは近くのベンチに座るとそう言い、ほぼ同時にパンを口にした。

そして肝心の味はというと、結構美味しい。カボチャとサボテンの相性がどうとか思っていたが、、うんいける。正直現実で出しても結構いける気がする、サボテンをどこで入手するかを考慮しなければの話だが、。にしてもサボテンを食うのは生まれて初めてだったが、こんなに美味しいとは。…今度ルカの家の人に交渉してみるのもいいな、。


 「…お兄様それ美味しい?」


 「ん?うん。」

ルルカが俺の食べているパンをじっと見て言った。


 「なら一口ちょうだい、私のも一口あげるから、。」


 「あぁ、いいぞ、いや少し待て!。」


 「?、うん。」


…これはもしかしたら教育に悪いのでは?。今までというか昔はよくこういうの交換していたりしていたが、今の俺は大学生でルルカは高校生、精神年齢が幼い気味のルルカだから騙されかけたが、この絵面ってあんまりよろしくない?。

何を警戒しているのか俺自身もわからないが、なぜだかやってはいけない様な気がする。


 「どうしたのお兄様?、」


 「いや、うんなんだろうな。」


俺はルルカから自分の顔を見せないように手で自分の顔を隠した。

 (ん?まて今俺ルルカのことを『そういう目で』見たのか?!、)


おいおいオイオイ、流石に俺でもこのくらいは理解できるはずだろ!?ルルカは妹!い・も・う・と!!


 (いやぁ、仮にルルカにその気があるかもよ。)


黙れ!もう一人の邪な考えを兼ね備えている自分!!

断じてルルカがわにその気があるわけじゃない!理由は俺の可愛い妹がそんなことするはずがないからだ!。


 (えぇ〜ほんとぉ?)




 ──同刻同所・紅月葛藤中──




お兄様は突然ぴくりとも動かなくなった。しかしその実心の奥底で何が起きているのかたまに、固まっている中で動こうとする様な意思を感じる。


 (勢いで言っちゃったけど、まさか本当に効くなんて。)


正直自分でも今の発言は少し恥ずかしかった。自然に口から出た言葉であったが、しっかり考えてみるととんでもないことを言っている。




 ──同刻同所・紅月葛藤終わり──


 (っと、とにかく。そろそろ返事をしなければ余計に怪しまれる。)「、、。」


 「お兄様?」


 「な、なんでもない。じゃあ、一口食うか?。」


 「うん!。」


 (…、うん。可愛い、)


ルルカの眩しい笑顔によって、俺の脳裏にあったよこしまな気持ちは、、浄化された。

そして俺はルルカと互いの食べかけのパンを交換する。


 (ルルカは妹、ルルカは妹、ルルカは妹、ルルカは妹、ルルカは妹、ルルカは妹、。)


そのままとルルカは1〜2秒程度固まり、、


 (ええいままよ!)


※ままよ:もう、どうにでもなれ!


っと心に強く思い、交換したパンを口にした。


 『はい。』


俺とルルカはほぼ同時のタイミングで、パンを返した。

そしてそのまま特にフ何も起こらず、




 ──完食──




 「──。(後半、味が全然わからなかった)」


 「、、次行くか、。」


 「うん。」

俺とルルカは少しぎこちない感じで店を後にし、当初の目的だったサボテン焼きの店、そのほかの店を回り、。ウミさんがマップに指したピンの場所に向かう。店を回っているうちに俺とルルカのぎこちなさは自然解消した。




 ──中央広場から少し離れたところ──



 

 「この辺だよな、。」


 「うん。」


※しっかり『サボテン焼き』も買いました。

多種多様な食べ物を買った俺たちははたから見たら、デパート帰りのおばさんみたいに両腕に紙袋を下げている。正直ちょっと重い、なのにさっきから平然としているルルカがいるのはなぜだろうか、、。(俺よりも手持ち多いのに)ステータスの差ってやつなのだろうか。


 「う〜ん、この辺のはずなのに全然ウミさんの姿がないな、。」


人はそこそこいるものの、ウミさんらしき人影が見えない、。いいとこあるのは黒い箱一つといったところか、にしてもデカい、巨人が入るようくらいなのではないかと言うくらいデカい、縦2m、横1mと言ったところか、現代アート、もしくはただのコンテナか、、。


 「一応連絡しとく?」


 「頼む。(マップ上はここなのに、姿が見当たらない。ゲームあるあると言うべきか、。にしても本当にどこにいるのだろうか、、あの服装なら普通に考えて容易に見つかりそうなんだが、もしかするとメイド服は迷彩効果が、、ないな、。もしやメイド服を見すぎて俺の中でメイド服=普段着っていうイメージが定着してしまって逆に大勢の中から見つけられないとか、、。どちらにせよ、ウミさんが見つからないことには…、)」


 「あ、!紅月様、ここにいましたか、。」


 「あ、どもウミさん。っっっってええ?!どこから現れた?!」


おかしい、さっきまでそこにはいなかったはずのウミさんが突如として現れた、魔法か?!魔法なのか?!。それともミラコロか?!それともデスヘルなのか?!←混乱中


 「どこって、そこのエレベーターからですよ。」


 「えは、ぁ?エレベーター?」


 「そんなの追加されたの?!」


 「ええまぁ、はい。追加というか、、ゲレームの技術者が作ったらしいですけど、。あれ、お嬢様、もしかして存じ上げなかったんですか?」


 「えっ!えっと〜それは〜…」

ウミさんは自分のちょうど後ろにあるさっきのドデカイ箱を指差して言った、


 (お前かー!!おまっエレベータだったのか!?普通にコンテナかと思ったぞ、だって現実のエレベーターとにても似つかなすぎだから、っていうか)


 「なんでエレベーターが。」


 「なんというか、すごいね。ゲレーム」


 「あ、あぁ。」


 「さぁ、ルルカ様、紅月様、下に参りましょうか。」

こうして、俺とルルカはウミさんと一緒に、エレベーターに乗り。地下に向かった、そしてエレベーターで驚いた俺だったが、この後もっと驚くことになった。


 [ゴーン]


 「、。内装は現実世界のやつに近いですね」

階を表示するボタン、それと現在位置表示のパネル。それだけ、シンプルと言ったら聞こえはいいが、本当に何にもないゲームの世界なのだからもう少し遊び心を入れてもいいと思うのだが、、。


 「どうやら、製作者側の要望でこうなっているらしいですよ。現実味があった方がいいところもあるから、だとか。」


 「へぇ〜(なんでウミさんが知ってるんだろう。)」


 [チーン]


どうやら着いたようだ、。そう思った矢先、扉が横にスライドし、開くそして広がる世界はというと、、。


 「ち、地下鉄?。」


意外ッ!そこは地下鉄だった!!。広大な駅のホーム巨人でも乗れるんじゃないかってくらい大きい列車、なかなかフォルムがかっこいい。じゃない、なぜ地下鉄!?、。


 「はい!地下鉄を使って行くんです!。」


 「なるほど、、。」


 「今からこれに乗るんですよ〜、お嬢様。」


 「えぇえ!ほんと!?」


 「はい!」


 「──いやサラッと流されたけどやっぱりおかしくない?ファンタジーに地下鉄って、、」


俺は少し食い気味で言い放った。そんなに焦るなよ。というやつがいるかもしれない、しかし俺の気持ちになって考えてほしい、突如として現れた、ウミさん、しかもエレベーターで、、そしてエレベーターで下に降りてみたら、丸の内線を10倍ぐらい広くしたホームand列車!。これで落ち着いていられる人間いるのだろうか…。いたわ。この二人すげーな。


 「この列車のチケット取るの大変でしたよも〜。」


 「チケットなんだね、。」


 「急に、昔に戻ったな、、。」


俺がそんなツッコミを入れると、。


 「ウミさーん、もうすぐ出るらしいですよ〜!!」


ナズナが走ってきた。後ろにはレナも付いて来ている、うん。来なくていい。


 「あんたたち遅い。どこで道草食っていたのよ、、。」


 「うっせ、さっき俺の説教でダウンしていたやつがヨォ〜、。」


 「なんですっテェ?!」


 (目と目があったら喧嘩って、。)


 「ん゛んっ!それよりレナ様、紅月様にしっかり場所を伝えてくださいと、私おっしゃりましたよね。」


 「いや、もう立派な大人が迷うはずないじゃん、だから教えなかったの。」


レナは少し言い訳を言っている感じがする。


 「それとこれとは勝手が違います。」


 「うっ、、っすみません。」


レナは少し申しわけなさ気味に少し横を見きながらウミさんに言った。


 「言う相手が違うのでは?、」


 (ウミさんってたまに強気に出るところあるよなぁ〜)


 「…、。」


レナは無言のまま俺の方へと振り返り、、


 「も、もう、もうしわけ、、ありませんん、でした。」


半沢直樹に出てくる謝罪シーン並みに嫌がる声と全然反省していない顔で謝ってきた。なんかスッゲー

ムカつく。


 「──まぁいいか。それよりもウミさん、時間は大丈夫なんですか?。」


 「正直もう乗り込んだ方がいいですね、行きましょうか。」


 「えっもしかして私スルー?」


 「レナさん、頑張って下さい。」


 「レナぁ〜、置いていくよ〜!」


 「あっちょ!待ちなさい!」


そうして俺たちは地下鉄に乗って行った。

『topic』 


チケットを取るのに最長リアルタイムで2週間かかることがあるそうだ。

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