群青とリグレット
毎日が退屈な主人公、斉藤日向は何もかもやる気になれない。高校生というのに、未来に理想像なんてものは彼の性格からして出来やしない。ぱっとしない日常にも飽きていたころ、突如として現れたのは早乙女みやびという女子だった。みやびは明るく気さくな性格の持ち主。しかし、どこか漂っている闇。日向のモットー《深追いはしない》により、それは触れなかった。かくしごとだらけで、いつか本音を言えるかな、なんて。純粋に、日向はみやびと過ごす時間が楽しかった。そう思った。それだけだった。嗚呼、神様は、なんて無情なのか――。
一話. ライラック
2022/05/01 20:03