第4話 秘密大公開!
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
ディナーを食べ終わるとあたしたちは、部屋に戻った。
「でっ、そろそろ秘密を教えてもらおうかなあ」っと、マリアちゃんが言った。
「えっ! やっぱり教えるの?」
「うん」
「よし、ふたりは一度見てるから大丈夫でしょ。じゃあ衝撃の事実から行くね」
「あたしは人間じゃありません」
自分で言ってて悲しくなってくる。あたしの頬を冷たい物が伝って落ちた。
マリアちゃんとクリスティちゃんがあたしに抱きついた。
「コトコもういいよ言わなくって」
「いや大丈夫、大丈夫だから。そんなに気にしてないと思ってたんだけどなあ……。でっ、あたしはこの首から下げているアクセサリーなんです」
二人は頭を縦に振って頷いた。
「なんとなく、分かってたんでしょ?」
「うん、まあ」
「でこの人間の体に見える部分は量子をコントロールして構築してるの。だから見た目も機能も人間そのものなんだよ。参考にしている量子の設計図がヒナちゃんだから、あの子にそっくりなんだよ」
「すごいね」
「じゃあちょっとクリスティちゃん、あたしのアクセサリーを預かってくれる」
クリスティちゃんがあたしに近づき首からアクセサリーを外した。
「じゃあ見ててね今から姿を消します」
あたしは姿を消して見せた。着ていた衣服がどさりと床に落ちた。
「おおー!」
「こんなこともできるよ」っと言って、アクセサリーの方から音声をだした。そして、猫に姿を変えて見せた。
「凄い!」
あたしは「ニャーーーン!」っとひと鳴きすると、マリアちゃん、クリスティちゃんの足元にまとわりつき、スリスリした。
「か、可愛い」
また人間に姿を変えた。マリアちゃんが驚いたような表情をして、こちらをガン見した。あたしは少し首を傾げクリスティちゃんの方を見た。クリスティちゃんの表情は平常運転だ。
「わっ! コトコが裸だよ」
「なに言ってるの、さっきお風呂で一緒だったじゃないか?!」
「コトコ部屋で裸でいると、なんかエッチな感じだよ」
「ちょっと変な目で見ないでもらえますか!」
ひょっとするとマリアちゃんはそっち系か? っと、いらん想像が一瞬頭を過ぎったが、気にせず続けた。
次のデモンストレーションのために、クローゼットから古めのパンツを探して履いた。
「普通に消えると着衣が残っちゃうんだけど」
っと言ってパンツごと消えて見せた。
「パンツごと消えることも可能、でも消えたパンツはもう戻らない。分解してしまってるだけだから」
そして、また裸で現れた。
こんどは、服を作りだして見せた。「服もいろんなものを自由自在に作り出せる」
「えっ! コトコ服いらないじゃないか、買う必要ないじゃないか」っと、マリアちゃん。
「ペンデルトン家の人はこの事を知らないから、ちゃんと買ってもらってるんです」
「他は物理現象を作り出せる。炎を出したりできるんだよ」っと、言って指先に炎を出してみた。
「コトコ、それだけできたら魔法なんか、いらないじゃないか」
「でも、あたしはマリアちゃんみたいに怪我を治したりできないし、コントロールするのを止めたら消えちゃうし、ただのイリュージョンだよ」
「あとはこの茶々丸かな。茶々丸出てきて」
机の横に置いていたケージから、ひょっこり顔を出した。
「茶々丸さっきから話し聞いてたんでしょ。この二人にはもう秘密は無しだから、全部公開するよ」
「はい自己紹介よろしく!」
「コトコのお守りをしている、ハムスターの茶々丸です二人ともよろしくね」
「ちょ、ちょっと! 誰があたしのお守りしてるって?」
「凄い! ハムスターがしゃべった」
「茶々丸はロボットだからね」
「えっ! ロボット? キャーでも可愛い! しかもふかふかだよお」
「あたしを作った技術者。その天才が作ったロボットハムスターだからね」
茶々丸は2人に愛想を振りまいていた。
「はい、あたしの秘密はこんなところだよ。さあ、二人の秘密を教えてもらおうか!」
「だからぼくたちには、秘密なんかないんだよ。なっクリスティ」
「嘘だ絶対あるはずだ! あくまでしらを切るなら今すぐ服を脱げ! 変わったところがないか隅々まで調べてやるーーー!」
「わー! やめろ、変態だー、変態がいる」
すったもんだしていると……。
「あ! コトコちゃん、マリアちゃん、明日休みじゃないよ! 学校だよ! 宿題やってないよ!」
「あ、やばい!」
「誰か見せて!」っと、マリアちゃん。
「誰か見せてじゃないよ、誰もまだやってないよ!」
「今から一緒にやろう!」
「うー、せっかくのお泊まりなのに!」
私たちはそれから必死に宿題をやったのだった。
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話も読んで下さいね。よろしくです!