第39話 作戦開始
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
ではみなさん、作戦通り行動してくださいね。
そう言うとイシス様は詠唱を始めた。
イシス様の足元に白く眩い魔法陣が現れる。その魔法陣がゆっくりと回転しながらイシス様の頭上まで移動した。
次々と足元から魔法陣が現れ頭上に立ち昇っていく。イシス様の周囲を魔法陣が取り囲み輝きを増した。
どんどん魔力密度は上昇した。そして、溜った魔力を一気に解放した。暖かな光があたしたちを包み込んだ。
これはこの前、マリアちゃんが付与してくれた守護の魔法だ。
続けて同系統の魔法を詠唱するイシス様。
あたしたちに防御力上昇や魔法ガード等の強化魔法を施していく。一通りの魔法を終えると皆の顔をみて頷いた。
守護の付与された、あたしとエデュランは空中に飛び上がった。
あたしたちに気付いたヒッポちゃんは、こちらへ向ってきた。
あたしとエデュランは、散開する。
ヒッポちゃんは、どちらを攻撃するか迷っている。
エデュランが、光魔法で照明弾のようなものを発生させた。眩い光で興味を引く、ヒッポちゃんは、エデュランを目標に決めて向かっていった。
あたしは、魔法の攻撃を開始する。覚えた土魔法を使用した。手の平から、こぶし大のツブテを飛ばす。ヒッポちゃんに命中! コチラに向かってくる。すごい速さで迫ってくる。
「うわ、目が赤い。我を忘れている。きちゃだめぇぇえ!」
エデュランが風の刃を飛ばす。また、エデュランの方へ向かっていく。
「ふぅぅう」額の汗を払う。そして、マリアちゃんの方を確認する。
マリアちゃんは、三つのアイテムから作り上げた封印の鳥かごを足元に置いた。そして、ヒッポちゃんに対して封印の術式を開始した。
マリアちゃんの詠唱に連動して、封印の鳥かごが光りだした。封印の鳥かごを中心に巨大な魔法陣が展開される。
あたしとエデュランは交互に魔法攻撃を加えヒッポちゃんの注意を引く。ここまでは作戦通りだ。
ヒッポちゃんは以前戦った時よりも肉体はより強靭に、パワーはより強力になっていた。現状の魔法攻撃では傷一つ付いていない。
注意を引くのが目的だからこれでいいんだけど。あたしとエデュランが、交互に攻撃を繰り返えす。
マリアちゃんの術式が次の段階に入った。
封印の鳥かごが巨大化していく。
それに気付いたヒッポちゃんは、あたしたちの攻撃には目もくれずマリアちゃんへ向かって行った。
あたしたちは、慌ててマリアちゃんの方へ向かう。
ヒッポちゃんは、マリアちゃんに対して一定の間合いで静止した。そして、羽を大きく一度羽ばたかせた。
槍のようなものが、マリアちゃん目掛けて飛んでいく。
あたしとエデュランがその間合いに割り込み、ヒッポちゃんの攻撃を払い飛ばす。
わずかに残った槍は、イシス様の魔法の盾によって防がれた。
これは羽か! 恐ろしい羽だ! あんなにモフモフだったのに……。ヒッポちゃんの方を見る。今もモフモフに見える。飛ばすと固くなるのかな?
アメリア軍が、マリアちゃんの反対方向から集中砲火を浴びせた。集中砲火によってヒッポちゃんの動きが一時的に止まる。そして、アメリア軍の方へ注意が向く。
マリアちゃんは、はじめての自分に向う攻撃だったのに、一歩も動かず詠唱に集中していた。
詠唱中は無防備だ。あたしたちを信じて詠唱に専念しているのだ。
マリアちゃんの期待を裏切る訳にはいかない。あたしたちは、全力でヒッポちゃんの注意を引く。
マリアちゃんの術式が無事に成功するようにサポートする。
巨大な魔法陣や鳥かごからは、光が漏れ出し、眩い粒子が立ち昇った。
「これほど難解な術式とは、あとどれくらいかかるんだ?」
「15分程かかるって言ってたじゃない」
「あと7分程耐えるのか」
あたしは、ヒッポちゃんを見た。
アメリア軍の集中砲火によりその場に釘付けされていた。
集中攻撃を受けるヒッポちゃんが心配になるが、大きなダメージは受けてないようだ。
こうなると、そもそも倒せたのかどうかも怪しい。ほんと封印が可能で良かったよ。
あたしは、視線をマリアちゃんの方へ向けた。
あまりにも長い詠唱に、マリアちゃんが膝を崩した。
クリスティちゃん、ヒナちゃんがそれを支えた。魔力も大量に使うのだろう。
クリスティちゃんとヒナちゃんは、マリアちゃんの最終防衛ラインだ。あたしやイシス様の盾で止められなかった攻撃を振り払う役目だ。
そのために武装はしているが、基本的にはマリアちゃんの汗を拭ったり、励ましたりしている。
マリアちゃんは次の段階へ術式を進めていった。魔法陣に新たな変化が起こる。鳥かごがろくろのように回転。上部が開きすり鉢状になった。
再び、ヒッポちゃんの注意がマリアちゃんに向かった。
あたしはハンマーを振り上げ、ヒッポちゃんに一撃、ニ撃と攻撃を加えた。ヒッポちゃんは、魔力のガードも体に、展開している様子だ。
ほとんど手応えがない。なかなかこちらに注意を向けてくれない。
「なっ、なんだよこのハンマー、地震を起こす程のパワーはどこいった」
「エデュラン。こないだのあれを使って。ヒッポちゃんが死なないようにコントロールしてよ」
「分かった。しかし、ヒッポちゃんとは、ヒッポグリフのことか?」
「そうだよ。可愛いでしょ」
こちらを見て苦笑いを浮かべると、エデュランが詠唱を始めた。彼の背後に後光のような魔法陣が現れる。そして、空中からエネルギーを集めた。
それに気付いたヒッポちゃんは、エデュランの方へ向き直り羽根を羽ばたかせた。そして、風の玉を作り始めた。
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話もよろしくお願いします。




