第34話 マリアは気になる
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
「シールドの魔法、そして、変身の魔法を見て確信しました。コトコさん、あなたなら数日で魔法を操れるようになるでしょう」
「ありがとうございます。頑張ります」
できそうな気はしてるけど、ハードルが上がっちゃったな。封印までに量子コントローラーが直れば問題ないんだけど……。ジャック遅いな。早く来てよね。
「ここにはこの世界のありとあらゆる魔法の書が所蔵してあります。自由に閲覧してください。私がお手本を見せられるといいのですが、魔力回路がかなり弱ってしまっているので、数ヶ月、もしかすると半年は使えないかもしれません」
「すみませんこんな時に無理を言って」
「いえ、無理を言ってるのはこちらの方です。私がコトコさんの魔法を見ながらコツを口頭で伝えていきます」
「グランディア女王。実技は余が手ほどきしよう」
「エデュラン王子? よいのですか? それは願ってもない申しでです。正直なところ体調の方も良いわけではありませんので。ではコトコさん、実技はエデュラン王子に教えてもらってください」
「えっ?! ちょっと! エデュラン?!」
エデュランはこちらを見てニヤリとした。
あたしは睨み返した。
「コトコさん、何か問題でもありますか? それにエデュラン王子を呼び捨てにしてはいけません」
「うぐぅう」
「はい、ちゃんと呼んでみてください」
「え、え、エデュラン」
「こ、コトコさん」
「あ、はい。スミマセン」
あたしは、エデュランをギロリと睨んだ。
するとエデュランは女王陛下の後ろで、身振り手振りジェスチャーをして、あたしに何かを訴えかけていた。そして親指を立てて見せた。
あたしはそれを見て小首を傾げた。
女王陛下はあたしを怪訝な顔で見た。
「どうしたんですか? ほら、コトコさん、エデュラン王子と呼んでください。この際、エデュラン先生でもいいですよ」
「う、うぐぅう」
あたしが口ごもっていると。また、エデュランがなにやらジェスチャーをした。
そして、頷いてみせた。
あたしは釣られて、ぎこち無く頷いてしまった。エデュランは、いい笑顔をあたしに向け親指を立てた。
あたしは怪訝な顔をした。
「コトコさん、けじめはつけなければいけませんよ」
エデュランが、あたしのピッタリ横へ来た。
「あっ?! ちょっ?! なんだよ?!」
そして、女王陛下に向かって言った。
「女王陛下いいんですよ。コトコは、将来余の后になる女性なので」
「まあ?! そうだったの?!」
「あっ! コッ、コラッ!」
さっきまでのジェスチャーは、そう言うことだったのか。
「女王陛下。ちょ、ちょっと待ってください。まだちゃんと決まったわけでは」
エデュランが、話に割って入った。
「まあそうなんです。正式にはペンデルトン家と話し合ってからになります」
「こんないい話、ペンデルトン家の方々が断ることはないでしょう」
エデュランは、笑顔で答えていた。
「う、うぐぅう」
く、くそー、チョイチョイ婚約の話しを入れてくるから困るよー。着々と外堀を埋められてる気がする……。
「エデュランこんなあたしを后にする気? あたしAI、人工知能だよ。機械だよ。巨大化したところも見たでしょ? お后として全然ふさわしくないよ」
「余は構わない」
「ほんとに変わってるね。キミが良くても家族が許さないと思うよ」
マリアちゃんが、周囲の顔色を伺い言った。
「婚約? 后って何?! どういうこと?」
「と、とりあえずその話はまた今度。その件はキクノさんに任せてあるから」
あたしは、キクノさんを信じてますよ。
「では、ここはエデュラン王子に任せましょう。マリア、あなた体調はどうです? 私が思っていたより元気そうですね」
「はい、今からでも儀式ができそうです。それより、さっきの話が気になるんですが……」
女王陛下は、その言葉をスルーして。
「マリア。医務室で体調を見てもらって問題なさそうなら、こちらも始めましょう」
「はい、わかりました」
マリアちゃんも、お母さんの言葉には素直なんだな。
「エデュラン王子。あとは、お願いします。皆さんの外泊許可はこちらの方で何とかしておきます」
「あっ! ほんとだ! 数日外泊の許可を貰わないとですね」
この問題が解決するまで帰れそうにないよ。
アメリア国は、ヒッポちゃんで騒ぎになってるのに、説得出来るのかな? 大丈夫なのかな?
「こちらで連絡した後、皆さんには直接保護者に声を聞かせてあげてください。安心されると思いますので」っと、リサさんが付け加えた。
そうだよね。さすがにグランディア王家の説明だけでは納得しないよね。
「クリスティ様、ヒナ様はこちらへ、二人もお疲れでしょう。部屋を用意しましたのでお休みください」
クリスティちゃんは、マリアちゃんに近づき手を握った。
「私は、マリアちゃんについて行くよお」
「クリスティ。儀式の間には入れないぞ」
「うん、儀式の間に入るまでついてるよ」
マリアちゃんは、クリスティちゃんをギュッとハグした。
「じゃあ、いってくる。コトコも、頑張るんだぞ」
「わかってるよ。あたしにかかれば造作もないね。そっちこそ頑張って」
マリアちゃんは、お得意のいい笑顔をあたしにみせて。エレベーターで降りていった。
エレベーターに乗るときクリスティちゃんに。
「後でさっきの婚約の話おしえて」って、言ってるのが聞こえた。あたしの耳は感度がいいのだ。
しかし、さらにハードルをあげてしまったな。
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話もよろしくお願いします。




