第33話 王宮の書庫
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
「ま、マリアちゃん……、マリアひめえ」発言よろしいですかあ。っと、クリスティちゃんがおっとり言った。
「クリスティ。いつも通りマリアちゃんでいいよ」
「わかったよお。で、では、マリアちゃん。この装備、今のコトコちゃんだと、サイズが合わないよお」
「ほんとだ、確かにサイズが合わないな。どうしましょう母様?」
「本当ね。困ったわね。これ以上に最適な装備はないっていうのに……。リサ。装備を今から発注すると、どうなりますか?」
「コトコ様に合った装備を作るとなると、数カ月はかかると思われます」
あっ! いいこと思いついたかも! こ、これは、変身の魔法を教えてもらうチャンス。
「あ、あのー、女王陛下。変身の魔法があるって聞いたのですが……。変身してサイズを合わせ、装備するのはどうでしょう?」
女王陛下は首を傾げ、人差し指を頬に当て少し考えて言った。
「なるほど。では書庫へ参りましょう。王家に伝わる魔導書をお見せします」
女王陛下は王宮の書庫へあたし達を案内してくれた。
おっ、上手くいったぞ。変身できると、いろいろ便利だもんね。簡単にマスター出来るといいんだけど。
「書庫へ通じるエレベーターです。これに乗ります」それは、金銀に彩られた鳥籠状のエレベーターだった。王宮ともなると、エレベーターひとつとっても綺羅びやかだな。
みんなが乗り込むと、リサさんがエレベーターを稼働させた。
クラッシカルなエレベーターなのか、移動に合わせてカタカタと音がする。
しばらくすると、ガチャコン! っとひと揺れれし、最上階と思われる場所に到着した。
そこは薄暗く周囲が確認できなかった。しかし、図書室だと分かる。本独特の、インク? 埃? カビ? の様な匂いがする。
皆が、ざわざわした。その状況を感じ取り、リサさんが注意を促した。
「皆様すぐ照明を点灯させますので、そのままお待ちください」
そう言うと、エレベーターの扉を開いて、暗がりの中を慣れた足取りで歩いていった。しばらくすると、照明が点灯した。図書室が、明るく照らし出された。
豪奢なライトに照らし出された図書室は、アメリア学院の図書館に匹敵するほどの広さがあった。
アメリア学院は円形の図書館だったが、王宮の図書室は四角形だ。
梯子や階段があちらこちらに掛けてある。高さは3階まであった、蔵書も同程度はありそうだ。
まあ、豪華さは圧倒的にこちらが勝ってるけどね。
「ここが王宮の図書室です。リサ、エフ35の本をお願いします」
女王陛下の指示に従ってリサさんが魔導書をとりだした。表紙には魔法陣やよく分からない細工が施されている。女王陛下は、リサさんから魔導書を受け取ると、パラパラと中身を確認した。
「確かこの魔導書に変身の魔法が記載されていたはずです」そう言って魔導書のページを次々確認した。
「やはりこれですね。はい、コトコさんどうぞ」
あたしは、女王陛下から魔導書を受け取った。
「次々と貴重なものをありがとうございます」
恭しくお辞儀をし、開かれたページに目をやった。魔導書は、どっしりと重い。しかも、これは手書きだ。丁寧に記述されてはいるが、文字の大きさや書体が一定でないので一目で分かる。大切に保管されているのか、状態は良好だ。
「コトコさん、どうですか? 理解できますか?」
「ひと目見たところ、説明不足な印象です」
「やはりそう感じますか。変身の魔法は感覚的な魔法ですので、曖昧な印象を受けるのでしょう」
身近な人に変身して見る。とか。好きな人、好意をもっている人に変身して見る。とか。記述してあるだけだ。
「コツとしては……、そうですね。コトコさんだと、シールドの魔法を発生させる直前の状態で我慢します」
「魔力のスイッチを入れて、発射状態で待機するってことでしょうか?」
話しながらあたしは、その通りにしてみた。
魔力回路のスイッチを入れ、スタンバイ状態で待機してみる。
「そうです! 良い例えですね。その状態で対象の人物をイメージします。好きな人物や、良く変身している人物だと案外簡単なんですが……!」
女王陛下が驚いた顔をして、こちらを見ている。あたしは、首を傾げ周囲を見渡す。
皆が、あたしを驚いた顔で見ている。
そして、目線の違和感に気づく。なんか、高くなってる。
「あ、あれ?」
エデュランと目があった。そして、ハグしてきた。
瞬間的に、投げ飛ばす。
「コトコ、お姉様!」
ヒナちゃんは、受け止める。
同じ大きさだ。
「ひょっとして、変身した?」
皆が頷いている。
あたしは、ヒナちゃんに変身できたようだ。
「はい、これで元通り」
みんながパチパチと拍手をした。
考えてみれば、あたしはヒナちゃんに何度も変身してるんだから、イメージはカンペキだったってことだね。
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話もよろしくお願いします。




