第30話 王家の記憶
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
「マリア、なぜこのような者が城内にいるのですか?!」
「母様、彼女なら大丈夫です。コトコは、僕の友人です」
「どういうことなの? しかも、落ち着いてよく見ればエデュラン王子まで……」
エデュランは女王陛下に恭しく一礼をした。
マリアちゃんは、女王陛下に現在の状況を説明した。
「あなたたち、それは封印を解除してるって事よ」
イシス様が話しを始めた。
「母様、その事については私の責任です。私たちの魔力だけでは供給が補えなくなったため、マリアに対応させました」
イシス様は、魔物が封印の間に侵入し、損傷を与えていたこと。結果的に魔力供給量が抑えられたことなどを伝えた。
「三カ所のうちの一カ所の封印解除だけならばと安易な考えでした。申し訳ありません」
「なるほど、その闇の魔物たちが封印の間を傷つけていたのであれば、仕方がないわね。結局封印を破られてたと思うから、結果的には良かったんだと思うわ」
「母様、僕たちはこれからどうしたらいいんでしょうか?」っとマリアちゃんが女王陛下に聞いた。
「あなたたちのおかげで、アイテムはこちらの手にあります。それを使うことでもう一度ヒッポグリフを封印することも可能です」
「よかった封印が可能なんだ」
あたしたちは、喜びあった。
「そして、封印はマリアあなたが行わなければなりません」
「魔力が使えないからですか? 母様?」
「それもありますが、今はあなたが適任です」
「お姉様では無理なんですか?」
女王陛下は頭を縦に振って答えた。
「母様、なぜですか?」
「それはあなたが封印を解除したからです。あの封印は、王家のものでしか解除することができません」
「えっ? あたしたちは封印を解除したんですけれども」
「コトコさんたちが封印を解除したときには、許可なく封印を解除したということで、封印の守護者が現れたはずです」
「た、確かに現れました」
「それを、コトコさんたちは倒しましたが、普通ではなかなか倒せないものです」
あ、あたしたちは普通じゃなかったってことか?!
「しかも、ふたつ目までの封印は王家の者でなくても、困難ではあるが解除することができます。しかし三つ目の封印は必ず王家のものでしか開けないようになっています。二つ解除された時点で、三つ目の封印には王家の血筋の者でしか入れないように、封印が変化します」
あたしたちは顔を見合わせた。だからマリアちゃんでないと開けなかったのか。
「みなさん、何か思い当たったみたいですね。そういうことです。最後の封印を解除したマリアは、封印への適合率が高い状態なのです」
「現状では、マリア、わたくし、イシスの順に成功率が変わります。魔力が万全であれば、私がおこなっても良いのですが、今の私では……」
「なぜ、母様はそのことをご存じなのですか?」
「王位を継いだ者には、王の記憶も引き継がれます」
「マリア、こちらに来なさい」
マリアちゃんは、ベッドに横たわる女王陛下の元へ近づいた。
「マリアにも、国を統べる者の記憶を分け与えます」
女王陛下は、身を起こそうとした。
「母様!」
マリアちゃんとイシス様は、女王陛下が起きるのを手助けした。起き上がると、マリアちゃんの額に自分の額を近づけた。女王陛下の額の宝石が光った。
女王陛下の頭部に飾り付けられていたのは、只の宝石ではなかった様だ。
額と額の間に魔法陣が広がる。今まで見たものとは違って、複数の魔法陣がランダムに散らばった感じだ。
その魔法陣一つ一つの中を時計の針のような歯車がくるくると回転していた。
マリアちゃんは「ううっ!」っとうめき声を上げて膝をついた。
女王陛下はマリアちゃんの両肩をしっかりとつかみ、離れないようにした。マリアちゃんは、逃れようと身をよじった。
額や首筋からは、珠の様な汗が浮き出ていた。マリアちゃんは、叫んだり、女王陛下から離れようとした。最後に「うっ!」っとうめき声を上げるとぐったりと女王陛下にもたれかかった。
「マリアよく頑張りました。明日儀式の間へ一緒に参りましょう。それまでに、充分休養をとっておきなさい。その時段取りを教えます。あとは、あなた一人で儀式を行うのです」
マリアちゃんは頷いた。
「そして、三つのアイテムに魔力を込め、封印のアイテムを作り上げるのです。それを持ってマリアあなたは、ヒッポグリフに向き合い封印するのです」
マリアちゃんは「分かりました。母様」っと、かすれた声で言った。
「で、コトコさん、マリアをサポートしてもらえませんか?」
「えっ? あたしがですか?」
「あなた方は二つの封印を解除しました。充分な力があることを証明しています。そして、コトコさんの魔力は大きな武器になります。それほど大きな魔力を持ったものはもうこの国にはいません。それに、マリアもコトコさん達と一緒の方が戦いやすいでしょう」
「はい、わかりました。やってみます」
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話もよろしくお願いします。




