第22話 騒がしい学院
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
グランディア王国戴冠式から帰ったあたしは、日常生活に戻っていた。
いつものごとくナンシーさんに、学院へ送ってもらった。学院の周辺には取材陣や、ファンたちが集まっていた。
「うぐぅう、ここも人だかりだあ」
「まあしばらくは仕方ありませんね。でも一般人は学院内に入れないので中は大丈夫ですよ」
ナンシーさんに車から送り出され、教室へ向かう。久しぶりの教室だ。なんかちょっと落ち着くなあ。
「おはようクリスティちゃん」確かに教室の中はいつも通りだ。
いつも通りなのだが、マリアちゃんはまだ学院に戻ることはできない。近々戻れるかどうかは、あたしたちのダンジョン攻略にかかっているのだ。あたしはダンジョン攻略について考え込んでいた。
エレナ先生が教室に入ってきた。
「今日は、まず編入生を紹介しますね。さあ、どうぞお入りください」
みんながザワザワした。
「えっ! あれってまさかあ。うそ! 何で?」
「エデュラン・ディ・エレンリルだ、皆今日からよろしく頼む」
「あーーー! エロエルフ」
「あそこを希望する」
一直線にあたしの方へやってきた。
「こらこら、ここはマリアちゃんの席なんだよ」
「空いてるではないか」
「今だけなんだよ。また、すぐ帰ってくるんだよ」
「仕方あるまい」っと言って通路を隔てた、となりの机の生徒に「ここを譲って貰えないかな?」そして、悪戯ぽい笑みを浮かべる。
「は、はい、どうぞお座りください」
っと、男子生徒は席を譲った。
空いた席に身を置くとこちらを見た。満面の笑みを浮かべている。
「なんで隣に来るんだよ。それに、また、わがままを通したな! そう言うとこを直せ!」
「キミが婚約してくれたら、そうするよ」
カァァァァアっと体が熱くなる。
「このーーー! エロエルフ!」
「ちょっと、コトコちゃん」っと、クリスティちゃんに服の袖を引っ張られた。
クリスティちゃんが周囲を見渡した。
それに合わせて、あたしも周囲を見渡した。クラスの視線が冷たかった。完全あたしの方がアウェイになっていた。
「うぐぅう。なっ、なんであたしが……」
昼休みのチャイムがなった。あたしはエロエルフを教室から校内の庭園へ連れ出した。
「一体何しに来たのよ! キクノさんが、話しをするって言ってたでしょ」
「分かっている。ただ親睦を深めに来たまでだ」
「もー、ほんとこの忙しいときに」
エロエルフは、コテッと首を傾げた。
二人で会話していると、バタバタバタバタと爆音が近づいてきた。上空を見上げると大きなヘリコプターが頭上で静止していた。
ものすごい風圧があたしたちを地面に押し付ける。あまりの風圧によろめく。よろめいたあたしをエロエルフが支えた。
「あっ、ありがとう」
「素直な反応のコトコを初めてみたよ」っと言って、あたしのほうを不思議そうな目で見た。
「あたしをなんだと思ってるの? キミが何時もあたしを怒らせてるだけなんだよ」
「…………」
「ん? 思ってた子と違った?」
「ますます、妃にしたくなったよ」
あたしは、また、真っ赤になった。まったくコイツは!
「ん? グランディア王家のヘリ?」
なぜ王家のヘリが? エロエルフは怪訝な目を向けた。
そこへグランディア王家のヘリコプターが降下してきた。
「リサさん! ヘリコプターで来ないでくださいよ! 無茶苦茶目立ってるじゃないですかーーー! ただでさえ、目立って困ってるのにーーー!」
もともと、あたしはひっそりのんびり暮らしたかっただけなのに、何でこんなことに……。
「申し訳ありません、これが一番効率的だったもので。とにかく、ダンジョン攻略の手配をしますので、準備が整ったら攻略開始お願いします」
エロエルフは、先程からこちらのやり取りを見つめていた。
「ダンジョン攻略とはなんだ?」
「わーーー! ほら、目立つ登場するから」
あたしは、リサさんの耳元でささやいた。
「いいんですか? 機密事項じゃ無いんですか?」
「確かに、でもエデュラン様なら、手伝って貰えるなら願ったり叶ったりではあると思いますが? ちょっと確認しておきますね」
「あたしの気にしているところは、そこじゃないんですけどね……。とにかく、隠密に、せめて目立たない様にお願いします」
エロエルフは、そんなあたしとリサさんのやり取りを眺めていた。そこへ、こないだの爺がやってきた。爺はエロエルフの耳元で囁いた。
「坊ちゃま。ドワーフ国に不穏な動きが、一度エルフ国へお戻りください」
あたしには話の内容がうっすら聞こえた。能力的に五感は鋭いのだ。ドワーフ国に何かあったのかな? 少し気になった。クリスティちゃんのおじい様、おばあ様の国だもんね。
「コトコ、余はちょっと用事ができたので失礼するよ」
「はいはい、もう当分帰って来なくていいからね」
エロエルフはあたしに苦笑いを浮かべたのち、身をひるがえした。
そして、エルフ国の大型ヘリに乗り、自国へ向け帰っていった。
バタバタバタバタと轟音を轟かせて去っていった。
「もぉぉぉお、静かで美しい佇まいのアメリア学院がむちゃくちゃだよ!」
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話もよろしくお願いします。




