第12話 封印の守護者1
転生したら人工知能AI幼女になっていた。って話です。 こちらは続編、第2部となっております。
<a href="https://ncode.syosetu.com/n9155ge/">こちらが前作になります</a>
また、通路内の台座の上にアイテムがあった。
「どうします?」
「これは先で必要になりそうだね。ヒナちゃんだと危ないからあたしが取るよ」っと言って台座から外した。何も起こらなかった。
「ふーっ、よかった」
「これ、前のパーツの部品みたいですね。こことここがくっつきそうです」
ヒナちゃんが、二つのアイテムを一つにくっつけた。
「まだパーツが揃ってないみたいですけど、何かの鍵みたいですね」
「まさにキーアイテムかもだね。ヒナちゃん管理お願い」
「お姉様了解です」
「よし、先に進もう」
「この部屋の出口はあそこみたいだよ。ここは簡単に抜けられるみたい」
「コトコちゃんちょっと待ってそこ危ないかも! またも、クリスティちゃんが、有名なひみつ道具の様にタラララッタラー、っとドライバーを取り出した。それを通路へ放り投げた。スパリと半分になるドライバー。
「一番恐ろしい通路じゃないか! なんて物騒なしかけ作るんだよ!」
あたしは身震いし、ヒナちゃんに抱きついた。ヒナちゃんは、あたしを抱きしめ返してくれた。
「ここを突破するとゴールなんじゃないかなぁあ」
「なるほどだから厳しい仕掛けってことか」
クリスティちゃんが頭を縦に振った。
「ここはこの部屋にある水路を変更し、水圧を下げて通路を解放するんだと思う」
早速作業に取り掛かるクリスティちゃん。
「この水路を閉じて、こっちの水路を開いて、そして、あの水路をせき止める」
またクリスティちゃんの指示通りにあたしたちが動く。水がせき止められ通路が開いた。
「やったー! クリスティちゃん凄いよ!」
あたしたちは慎重に次のエリアに進んだ。
また、通路内の台座の上にアイテムがあった。
「欠けていたアイテムのパーツみたいですね」
「おおー、よし、くっつけてみよう」
きっちりとした鍵の形になった。
通路を抜けると一際大きな空間が広がっていた。しかし、そこにもマリアちゃんの姿はなかった。
その部屋の壁のあちこちに、亀裂やひび割れ、砕いた穴があった。その傷や穴からは光が漏れだしていた。祭壇の中心に祀られた石像の台座も傷付き、その傷からも眩い光が漏れ出していた。
あたしたちは呆然とその光景を眺めていた。すると、クリスティちゃんが話し始めた。
「石像の足元にあるあの鍵穴、さっきのアイテム、あそこに使うんじゃないかなあ?」そして、クリスティちゃんの指先はその一点を指していた。
「ほんとだなんだろう? しかも鍵穴から何か漏れ出してるよ!」
その鍵穴からは、オーラのようなものが漏れ出していた。
「うーん、この部屋のあちこちから漏れ出しているものは、魔力のような気がするう」っとクリスティちゃんが言った。
「あの光に触れても大丈夫なのかな?」
「マリアちゃんが使う回復魔法のオーラに似てるかも?」
「眩い光だから、悪いものではなさそうな気がしますね」っとヒナちゃんが言った。
「じゃああたしがこの鍵で解除するよ。あたしなら少々悪いものでも大丈夫だと思うから」
本当は怖いけど、常人の二人にやらすわけにはいかない。
あたしは、恐る恐るオーラに手を差し入れた。暖かなぬくもりがあたしを包み込んだ。凄く幸福な気分になる。疲れなんか吹っ飛びそうだ。いかんいかん、あたしは頭を左右に振った。気を取り直し鍵を挿入した。
回転させるとガチャリと音がした。すると、石像から声が響き渡った。
「封印を解除するものよ、許可なく封印を解除する者には罰をあたえる」
そう言うと石像は唐突に殴りかかってきた。
石像の動きに気づいたあたしは、ヒナちゃんをお姫様抱っこしそのパンチを避けた。
「なんだよ、危ないなあ」
あたしは、脇にヒナちゃんを降ろした。
そして、石像へ向けて、駆け出した。移動しながら一旦縮小し、巨大化する。服を破く訳にはいかない。ギュウウウウウン! っと大きくなった。
次のパンチが振り下ろされる前に、石像にタックルをぶちかました。石像はのけぞったが、タックルでは致命傷にはならなかったようだった。
「ヒナちゃん、服お願い!」
「ハイ! お姉様」
体勢を立て直した石像は、あたしにつかみかかってきた。その両手を真っ向から受け止めた。取っ組み合うあたしと石像!
あたしと石像は力比べになっていた。なかなかの腕力だった。巨大化し筋力増強しているあたしをねじ伏せてくる。
「うぐぐぐぐぅう」
必死に堪えているあたしにクリスティちゃんが手を振り話しかけてきた。
「なにクリスティちゃん?」
「コトコちゃん、またパンツみえてるよ」
「あわわわ、またやっちゃった。あ、でも今日は女の子ばっかりだから、だいじょうぶ!」
あたしはこの取っ組み合いにケリをつけるべく、相手の力を上手く利用し背負投げに持っていった。ひらりと持ち上がる石像の巨体、あたしはそのまま地面に叩きつけた。地面は陥没し石像もバラバラに砕け散った。
その光景をしっかり確認したあたしは右手に握り こぶしを作り、「よっしゃあーーー!」っと叫んだ。
しばらくすると石像は、光の粒となってキラキラと煌めき消えていった。そして、そこにはアイテムが残されていた。
それは、無数の歯車で形作られていた。時計のようでもあり、でも何処か違っているようでもある不思議な機械だった。
「こんなの手に入れたけど一体何に使うんだろう?」
クリスティちゃんがあたしに近づいて言った。
「マリアちゃんにとって、何か役に立つものなのかもしれないなあ」
「とにかくせっかく手に入ったものだから、持って帰りましょう。そして、マリアお姉様に見せてみましょう」
「うん! そうしよう」
「しかし、ここは空振りだったね。マリアちゃんは見つけられなかったね。あたしの勘違い? やはり、マリアちゃんは休んでるだけなのかもしれないね」
それから数日がすぎた。イチョウ並木からは、葉がなくなり カゼ は冷たくなっていた。
「マリアちゃん全然学校来ないね」
「ほんと、一体どうしたのかなあ?」
「クリスティちゃん、今までこんなことなかったの?」
「時々数日学校休むことはあったけど。でも、こんなに長いのは初めてだなあ」
「クリスティちゃん、ヒメ先輩なら何か知っているかもしれない! 授業後ヒメ先輩に聞きに行こう」
そして授業後。あたしたちは生徒会室にいた。
「マリアのことかしら?」
「そうです! なにか知ってるんですか?」
「あたしもよく知らないの……。昨日やっとメールが来たわ。しばらく休学しますって。それだけなの……。急だったから私も心配してるのよ」
「そうですか……。なんだよ! あたしたちにもメールくれればいいのに」
「コトコちゃん、後で二人で電話してみよう」
あたしは頷いた。
「それから、私の情報網によると、マリアが休学前に何かを調査してたみたい」
ビクリとする三人、あたしは二人に落ち着くように視線を送る。
「私はてっきりまた要らんことを企んでるんだと思ってたんだけどね」
「あ、エイリアス先輩、マリアちゃんがうろちょろしてると、まあそう思っちゃいますよね」
「ちょっとコトコちゃん」っとクリスティちゃんが言った。
「あはは、ごめん」
あたしはペロリと舌を出した。
生徒会室を出ると、あたしたちは早速電話をした。まったく電話に出ない。
マリアちゃんは寮住まいだったはず。
「寮まで行ってみよう」
寮長さんに会うと。
「マリアは実家に帰っているわよ。休学届けもでてるはずよ」
あたしたちは、とぼとぼとロースクールへ戻った。
「クリスティちゃん、マリアちゃんの実家って知ってるの?」
「実家のことは聞いたこと無かったなあ」
「ほんとマリアちゃん、一体どうしちゃったんだろう……」
お楽しみ頂けたら幸いです。まだ続きます。気に入ったら次話もよろしくお願いします。




