「恋人たち」
ボケ=彼女
ツッコミ=彼氏
公園のベンチにて
彼女「私、最近気になるんだよね」
彼氏「うん」
彼女「地球人類の未来について」
彼氏「設定壮大すぎるわ」
彼女「なんで気になるかっていうと……子供の事なんだけどね」
彼氏「いや、聞いてない」
彼女「最近多いじゃん、子供を叱れない親って」
彼氏「そこから?! そこから地球人類の未来について考えだしちゃったの?!」
彼女「この前もファミレスで、どっかの子供が私のカバンについたキーホルダーを見つめてきたのよ。おい、親叱れよ……って感じじゃない?」
彼氏「お前どんだけ器ちっさいの。いいだろ別に、そんくらい」
彼女「だってそのキーホルダー……子供にはとても見せられない、物凄く卑猥な形を……」
彼氏「なんでお前はそんなの鞄につけてくよ! 俺がお前を叱るわ!」
彼女「今もついてるよ、ほら」
彼氏「仕舞え! っていうか捨てろ! そんなのつけて俺と歩くな!」
彼女「あ、今私傷つきました。心に31くらいダメージ食らいました」
彼氏「数字が微妙すぎる」
彼女「でも31って結構大きな数字だと思わない? 私が31人居たらどうよ」
彼氏「どうよって……まあ、不気味でしかない」
彼女「一か月……全員で交代しながら毎日デートするの」
彼氏「マジか、超疲れそう」
彼女「なにそれ、毎日私と会えるんだよ。ハッピーでしかなくない?」
彼氏「いや、俺だって一人の時間欲しいし……」
彼女「フン……っ」
彼氏「何今の。鼻で笑ったつもり?」
彼女「私は一か月で一度しか会えないんだよ。でもあんたは毎日私と会ってるの。一か月ぶりにあんたと会って、私は超テンション高め。でもあんたは毎日デートして疲れ果てて……」
彼氏「うわー、毎日テンション高めなお前の相手するの辛いわ」
彼女「でも浮気は確実に防げるよね。毎日私と会ってるんだから」
彼氏「んな事しなくても浮気なんてしねえよ」
彼女「だよね、してたら既に土の中だもんね」
彼氏「怖っ! お前怖っ!」
彼女「流石に冗談だよ。私は浮気には寛容だと思うよ。だって男ってそういう生き物じゃん。その中で私が一番なら別に言う事は何も無いよ」
彼氏「ほーん。じゃあ俺が堂々と浮気しても構わないと?」
彼女「…………………………うん」
彼氏「嘘下手か。何だよ今の間」
彼女「やっぱり駄目、浮気なんてしたら許さないから」
彼氏「分かってるって」
彼女「浮気といえば……最近気になる事があるんだよね」
彼氏「何が」
彼女「同じ大学の後輩君が凄い気になる」
彼氏「お前が浮気しそうじゃねえか! 誰だその男!」
彼女「まあ落ち着いて。ただの後輩君だって。ほら、あんたは既に社会人で働いてるわけじゃん。だからご飯とか毎回奢りじゃん」
彼氏「まあ、お前は金無いだろ」
彼女「あるわよ、ご飯代くらい。それで、私としては不満が募ってたわけよ。私だってたまには、あんたにご馳走してあげたいって。でもあんたは払わせてくれないから……後輩男子とディナー行ってきた」
彼氏「なんだディナーって! お前、それ浮気?! ねえ浮気?!」
彼女「ご飯食べただけだって。ディナーって言っても、ただのフランス料理だから」
彼氏「ディナーで最初に連想する奴だろそれ! お前俺という物がありながら……!」
彼女「何よ! ぶちのめすぞ柴犬!」
彼氏「すげえ逆切れされた!」
彼女「私だって奢りたかったのよ! でもアンタは奢らせてくれないし! 私の事そんなに好きか!」
彼氏「う、うん……好きだけど……」
彼女「……………」
彼氏「……………」
彼女「そ、それでね、地球人類の今後だけど……」
彼氏「お、おう。地球人類だよな……そこに戻るんだな」
彼女「やっぱり、私達に出来る事と言えば限られてくるじゃん。せいぜい地球に落下してくる巨大隕石を砕く事くらいかな」
彼氏「お前一体何なの? 何処のヒーローだよ」
彼女「それでね、私達の子供はそんなパパに憧れて育つの。隕石砕くパパに」
彼氏「俺?! 俺をそんな未知の存在に……って、パパ?」
彼女「パパ」
彼氏「……え? ちょ……」
彼女「三か月目」
彼氏「……お義父さんに土下座しに行くぞ! 今すぐ!」
彼女「待って。その前に……いつも良くしてくれるから……ちょっとサプライズを考えてみました」
彼氏「も、もう既にサプライズ成功してるわ。もう俺ヤバイくらい驚いてるわ」
彼女「後輩君に選んでもらったプレゼントなんだけど……凄い斬新な」
彼氏「あぁ、さっきの後輩君とディナーって……そのためか」
彼女「そうそう。これ」
彼氏「ん?! 指……輪?」
彼女「私と結婚してください」
彼氏「後輩ー!!! つーか俺のセリフー!!」




