表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心霊コレクター  作者: 呼霊丸
夕凪の日常
29/46

人骨銛(前)

長くなってしまったので前と後に分けました

幼女は自分が気を失っていることには気づいていない

ただ必死にもがいている、苦しい、とても苦しい

とにかく上へ上へ水中でいるような感覚で必死にもがく

やがて目の前に明るい光が見えてきた



美和は地方から出てきて大学へ通うために一人暮らしをしている

今まで生きてきて特に霊感など無く、幽霊などというものには関心もない


朝、いつものように駅から降り、大学までの通学路を歩く

駅前の大通りを歩いていると、突然、その先の左に曲がる通りが妙に気になる

歩きながら左を見ると人通りの無い路地

少し奥の方のビルの影で薄暗い、その先のマンホールの上に人が立っているのが見えた

その姿は小さく幼い女の子のようで、鳴き声が聞こえないのに泣いている風に感じた


美和は立ち止まって見てしまう

偶然そこに人が通るが気にする様子もなく歩いていく

都会の無関心な人たちは子供が泣いていても関わりたくないのだろうと思ってしまうほどだ


美和は幼女の近寄り「大丈夫?」と声をかける

幼女は泣きながら必死にマンホールの下に指を指しているように見える

それがなんなのか美和にはわからない、が、幼女の肩に触れようとした瞬間幼女の姿は消える


美和はふっと気が付く、時が遡ったかのように大通りに立っており

さっき見た左側の通路の手前に居た

美和は気になったのでゆっくり前に進み左の通路を見てみる

通路は行き止まりになっており奥の薄暗い通路にはさっき見たマンホールはあるが幼女の姿はない


≪あれ?私ってもしかして立ったまま寝ていた?≫

夜更かしのせい疲れているのだろうか・・・


午前中の講義も終わり

友達とお昼を食べているときに

ある友達が朝駅でビラを配っていたのをカバンから出してきた


友人A「これ見た?」

友人B「見た見た、行方不明で探してるんだって」

友人C「なんか最近そういうの多くない?」

友人A「まさか、駅のあたりで変質者がうろうろしているとか?」

友人B「えーそれってキモ過ぎでしょ」


友人たちの会話にあまり関心がない美和にビラに写っている幼女の姿が飛び込んできた

その幼女の写真の服の色がさっき見た幼女の写真の色と同じだ

美和は思わず「あー!」っと声をあげ、ビラを手にした

ビラの内容をよく見ると顔ははっきりとは覚えていないが、服の色といい身長などの特徴が似ている

行方不明の幼女の名前はミル


今朝の出来事を友人達に話をすると友人AとCは相談に乗ってくれたがBは怖がってしまった

警察にも相談しようという話になったが誰も信じてくれないだろうと却下

放課後行ってみようという結論に至った


授業が終わり、念のため、懐中電灯などをそろえ3人はマンホールのある場所へ集合する

友人Aの絵里は好奇心が人一倍強い、友人Cのミオは慎重な性格だ


ミオ「美和、どう?ミルちゃんの姿は見える」


美和「んー、なんにも見えない、やっぱ夢だったのかな」


絵里「マンホール開けてみよっか?」


ミオ「えー、怖いよー」


絵里「大丈夫、大丈夫、なにもなかったら閉めればいいし」


絵里は好奇心からか半ば強引にマンホールを開ける

マンホールの下は意外にも薄暗いが明かりが付いており歩けるくらいに広そうだ

このことが絵里の好奇心に火をつけてしまう


絵里「降りてみようよ!」


ミオ「私は遠慮しとく」


絵里「美和はどうする?」


美和は少し悩んでいた、もし変質者が住んでいたらどうしようか

幽霊より人の方が怖い


美和「とりあえず降りてみて携帯が通じれば行ってみてもいいかな」


絵里「よっし、じゃあ私が先に降りてみるから降りたら携帯鳴らすね」


絵里はゆっくり梯子を下りていき、下に付いたときに携帯を鳴らす

電波は問題無いようだ


その時、絵里の携帯から悲鳴が聞こえた


美和とミオは「大丈夫!絵里!絵里!」と携帯に必死に呼びかける


「・・・・・ごめん、びっくりした?」


絵里のいたずらだった


「もう、ほんとうに心臓が止まるかと思ったんだからね」2人とも怒っていた


ミオが地上に残りもしもの時は警察に駆け込む手はずとなり、美和も下へと降りていく

降りた先はまるで地下道のように広かった

通路は右左に分かれていたが行方不明になった付近の地図を確認し現場まで地下道を歩いていく


地下水路は幅は広いが水は少なく遠目で見ても人が横たわっていたら発見できるくらいだ

途中横道はあったが薄暗く、明かりを照らして奥の方を見ても何もなさそうなので通り過ぎていく

チャット機能を使い、キラにまめに状況を報告していく電波も問題がない


現場付近の地下に到着


地上に通じるマンホールなどはなく、大きめの排水路から水が流れてきているだけだ

そこで絵里は金色に光る小さな筒を見つける、筒には首から吊り下げるストラップが付いており

こんな場所で誰かが落としていったとは考えにくい、

ただ金色に光る部分に何かの価値を感じた絵里はそっと手の中にしまう


地下水路の奥を照らしてみてもなにもない


幼女を目撃したあたりがやはり気になるので、戻って反対側の通路を進むことにする

絵里の最初は警戒していたが、人の痕跡がまったくなさそうなことに安心したのか

次第に声が大きくなり


「だれかいませんかー」などと叫びながら歩いていた


降りてきた場所に戻り、反対側の通路を歩いていく


まっすぐの通路を少し歩くと右に曲がる通路が見えてきた

右に曲がるとさらに下へと降りる通路が見える

2人はどうするか相談し、絵里がまた先に降りていく


絵里は梯子を下りると、下から「すごいすごい」と声を上げている


特に問題なさそうなので美和も降りていく


そこには地底湖のように広々とした地下ダムが広がっており

周囲の通路には点々と明かりはあるが水のあるところは暗闇が広がっている


懐中電灯で水を照らしてみるが濁りが反射してまったく水中は見えない

仮に幼女の遺体がこの水の中にあったとしても発見することはできないだろう

遠くを明かりで照らしてみるが水面に何かが浮いている様子もない


こんな状況を見せられるとさすがに手におえない


美和は諦めようとしたときに絵里が地面になにかを見つける

うっすらと積もった埃にあきらかになにかが歩いたような跡が見える

美和は幼女の歩いた跡だろうかと考えている間に


絵里はなにかに取りつかれたように足跡を追いながら歩いていく

「絵里ー待ってよー」と声をかけるが聞いている風にない

あまりにも躊躇なく歩いていく姿に次第に絵里との距離が離れていく


それは一瞬の出来事だった、まっすぐ歩く絵里が横の通路のある所に差し掛かった瞬間

通路から飛び出てきた黒い影に手に持っていた金色の筒が引っ張られ

そのまま水の方へ引っ張られ落ちた


絵里は一瞬なにが起きたのかわからなかったが水の冷たさで我に返り

必死に泳ぎふちに手をかける

足が届かないくらい深く底が見えない恐怖が絵里を襲う


美和は懐中電灯を照らし、必死に手を伸ばす、かろうじて手が届きそうだ

水面を照らす懐中電灯の明かりが美和の後ろにある大きな黒い影を照らした


絵里は水中に写る大きな影に恐怖しながら必死に美和の手を掴み、美和は絵里を必死に引き上げる

2人は必死の行動のせいか荒い呼吸の中、水中を見るとその大きな影はこちらを狙っていると感じた


5-6メートルくらいある影には前足の様なものも確認できる


2人は立ち上がり走り出す、途中影を見るとこちらを追っているのが見えた


上へ上る階段までが遠い


すると前面の視界の水中に新たな影が見える、後ろから迫る影より小さいが2メートルくらいはある

2人は恐怖のあまり先に進めずその場に立ち止まってしまう


影は水中にいつくも浮かび上がり徐々にその数が増えてきていた

2人は化け物の巣にでも入り込んでしまったのだろうかと後悔していた


ミオは急に2人との連絡が途絶えうろたえていた。

ありがとうございました、後へ続きます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ