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心霊コレクター  作者: 呼霊丸
夕凪の日常
25/46

同級生からの相談

夕凪の元に同級生から相談があった

同級生の名は高橋ミク

彼女から話を聞くこととなった


彼女は学校から帰ると毎日犬の散歩をしているとのこと、犬は12歳の柴犬でヨミと名付けられていた

ヨミとの散歩コースは毎回同じで近所の公園探索して帰ってくる


その日は普段と違いとても暑い日で、日が陰ってからの散歩でもよかったのだが


ヨミが散歩に行こうと泣き、いうことを利かないのでしぶしぶ散歩に行く事となる


あまりにも暑くボーっとしてくるので公園で一休みした、ヨミも公園の水を飲み頭に水をかけると


ブルブルと水を弾き飛ばした


公園のベンチで一休みしていると、ヨミは早く帰ろうとリードを引っ張る、今日はいつもと違い積極的だ


公園を抜け、アスファルトの道に来るとヨミも暑さでハァハァいっている


後、角を2つ曲がると家に帰れる、1つ目の角を曲がろうとしたときに


ヨミが家とは反対方向へ向かおうとした


いくら引っ張ろうとしても言うことを利かない


遠回りにはなるがしぶしぶヨミに付いて行く事になる


少し歩くとあれだけ晴れていた天気が曇ってきておりなんだか暗い、暑さも不思議と感じないくらいだ


やがて大勢の人の集団が歩いてきていた、ヨミとその場に止まりその集団をやり過ごすことにした


その集団は全身黒い服を着ており、先頭の人は頭に何かお札のような物を貼っている


その後ろに小さな鐘を鳴らす人はお坊さんが被るような傘を被っていた


すこし顔を覗こうとすると物凄い形相でにらまれた、その後ろに白い服を来た女性が続いており


その後ろに桶のようなものを担いでいる姿が見えた


行列後方の桶の方を見ていると、下の方から声がかかりびっくりして正面の下へと振り向いた


それは小さなお年寄りの恰好をしていた


小さなお年寄り「この辺りに高橋さんというお宅はご存知でしょうか?」


自分と同じ苗字だ


しかし、来た道を振り返ってみると道が分からない


するとヨミがいつの間にかリードから離れていた


小さなお年寄り「ほうお前さんが道案内をしてくれるのかね、お嬢さんすまなんだな・・・」


そういうとヨミは行列の先頭に立ち進んでいく


ミクはヨミを追いかけようとするがなぜか行列の足が速くて追い付けない


どれだけ追いかけたか分からないが息を切らしていると桶に名前が書いてあるのが見えた


「高橋珠代」


母の名前だ


名前に驚いた瞬間、いつの間にか行列は無くなっており、近所の道に戻っていた


しかし、すでに日が暮れており、母の名前を見たことに不安を覚え急いで家に帰ると


母は帰宅しており「遅かったけど、どうしたの?」と声を掛けてきた


母は無事だったがヨミの姿はどこにもなかった、家族と近所を隈なく探しても見つからなかった


翌日もヨミが帰ってくる気配がなく夕凪の元に相談がきた



話を聞いた夕凪はミハルと共に雪音や神様の所に訪れていた


雪音「田舎の方へ行けばこういう心霊的な話は聞いたことがあるね」


夕凪「相談を受けたんだけど実際どうしたらよいのか分からなくて・・・」


ミハル「犬さんは身代わりになったのでしょうか?」


雪音「この場合、そう考えるのは妥当なんだろうね、死神とまではいかないかもしれないけど、迎えに来たと思うのがだとうなんだろうか」


雪音「わんちゃんの気持ちを考えると下手に関わらない方が良いのかもね」


キト「あんまし関わりたくはないんやけど、なんや辛気臭いから話するけど」


キト「たぶんやけど、ずいぶん昔から見かける奴らやな、あれは人の寿命に関係なく、名前に書かれてる奴の魂を持って行くんや、元気な人間であっても強引に連れていきよるエゲツナイ奴らやで」


雪音「それって狙われたらどうしようもないの?」


キト「人の身ではおそらく抵抗しても無駄やろうな、参列者との縁も影響してるようだしな」


夕凪「ヨミちゃんは生きているのでしょうか?」


キト「どうやろな、話の通じなさそうな感じの奴らやからな~、危険なのは確かやろな、人の身で下手に手えだしたら一緒に連れていかれるかもしれへんで」


キト「まぁ、その石とシロが居れば、追い付く事はできるはずやけど」


キト「でも、その時の状況によっては夕凪達の身も危険になるで、その覚悟があるかどうかや」


ミハル「あの、夕凪ちゃんが心配なので私も一緒に行ってもいいですか?」


キト「あかんあかん、犠牲者が増えるだけかもしれへんのにセツに怒られるやんか」


ミハル「だったらキトさんも一緒に来れば安心ですよね」


キト「うう・・・」


キト「かなわんな~、なんやそういう所はムギにそっくりやな、しゃーない私も着いてったるわ」


夕凪「ミハルちゃんキトさんありがとうございます!」


神様はキトが居れば大丈夫だろうと、それを聞いた雪音は安心していた


翌日の夕方、ミクと共に夕凪はミハルは現場付近に来ていた、キトはどこかに隠れているようだ姿は見えない


ヨミの散歩に使ってたリードを石に触れた後、シロに触れる


するとシロがさっそく見つけたのかこっちだと歩きだした


ミハルとミクは夕凪に触れながら歩いていく


やはり世界が違うのだろう、全体的に周りは薄暗く、暑さも寒さも気温は感じない


不気味な中歩いていくと例の行列らしき最後尾が見えてきた、なにやら蝋燭を持っているのかそこだけ妙に明るい


行列は止まっていた、行列の横を静かに通り過ぎていく、やはり桶には名前が書いている


ヨミの姿が見えた、ヨミはうずくまって苦しんでいる


先頭にいる傘を被った人が鐘を激しく鳴らしている


ミクに声を掛けた小さな老人がヨミに向かってなにやら叫んでいた


よく見るとヨミの上に蝋燭が置かれている


その蝋燭は、行列の自分達が持っている蝋燭と同じ長さに見えた


ミクは夕凪の元を離れ、ヨミの元へ駆けていきヨミに抱き着いた


するとヨミが顔を上げ心配するなと言っているように見えた


ヨミにミクが触れると蝋燭が長くなる

すると小さな老人は喜び、鐘を鳴らしている人物は傘の間から喜んでいるのが見えた


夕凪とミハルが近づこうとした時に傘を被った人物に睨まれ指で示された瞬間、2人ともまったく動けなくなり気を失うかと思った、しかしシロが傘を被った人物との間に入って邪魔をしてくれているのか意識は保っていられた


すると小さな老人のところにキトが現れた、


キトは小さな老人に声を掛け、桶の場所はこっちにあるから案内したるわと言い放っていた


キトはヨミの上にあった蝋燭を手に取り、後は任せて「もう帰りや」とミクに声を掛けた


キトは行列を連れて行った、ミクは行列を見送る際に桶の名前が少し変わっている事に気が付いた


「高橋珠伐」


ミクは不思議に思っていた


行列が過ぎ去り辺りを見渡すと元の世界へと戻っていた


ミクと夕凪達はヨミを連れて家に帰った、家に帰るとミクの家族が出迎えてくれていた


ミクの母もなにも変わった様子はなかった


ミクは母から最近身近で誰かが亡くなってないか聞くと、最近小学校の時に中の良かった幼馴染の女性が亡くなったと実家から連絡があったそうで、お葬式には行かなかったらしい


そんな遠くから、本当にそれが原因なのかは確認する方法は何もない



一方キトはというと、あれから行列を高橋家の前まで案内していた


しかし桶の名前が違うと行列が騒ぎ出した、キトにはそんなことは気にせずに小さな老人をからかうように笑っていた


小さな老人と傘を被った人物は怒ったように夕凪達に対し行ったことをキトにした


キトには全く聞く様子がない


小さな老人「おぬし魂が無いのか?」


キト「蝋燭に気を取られ今頃気付いたんか、欲ボケじじめ」


キトは黒い石を取り出した


小さな老人は逃げ出そうとしたがキトの黒い石に吸われていった、残った傘を被った人物の背後に周り石を持つ手で体を貫くと石に吸収され、傘と鐘が地面に落ちた


すると周りにいた行列も霧散しボロボロの桶が残っていた


その桶の隣に男性が家の方を眺めていた、おそらく名前の人物に未練があり今回の原因なのだろう


少しするとそれも霧散して消えていった


キト「さてこの傘と鐘はどないしよ、雪音のお土産にすると喜ぶのかな・・・」


キトは悩んでいた

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