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#1-2 目覚めたらそこは5万年後

 -約5万年後



ピピピッピッ

ガシャ・・・




 白い部屋の中央に冷凍カプセルがからロックが解除された。




 そしてそのカプセルが電子音を合図にカプセルが開かれた・・・中に格納されてた者が目を覚ます。 


 『・・・』



 中に眠っていた人物

 ――――速見晶




 「・・・っ!」


 ここは一体・・・うっ頭が・・・。


 『オハヨウゴザイマス、調子はいかがでしょうか』

 「?!」


 どこともなく女性の声をが部屋全体を木霊し、俺に問いかけてくる。


 「・・・」

 『調子はいかがでしょうか?』

 

 声の主は、どことなく心配そうに声を掛けてくる。


 「・・・ここは、どこだ」

 

 混乱する頭を振り絞って、俺は声の主に尋ねた。


 『ここは座標283365-F224 生命保全局修復部門の治療施設です、わたくし人工知能Ω式 マリア がアキラ様の冷凍治療担当の思考AIとなります』



 「冷凍?どうゆうことだっ!」


 たしか電車事故で、俺は冷凍睡眠されてたのか・・・

 とりあえず居心地が悪い棺のようなカプセルから出たかった、重い体を奮い立たせなんとかカプセルを這いずるように出たが。


 『あっ、危ないです』


 覚束ない足取りでカプセルから降り歩こうとした俺は、転倒しそうな所を地面から機械のアームが伸びてきて体を支えてきた。

 

 「おっと?!」

 『冷凍睡眠中も晶様の筋肉には電気信号は送り、筋肉の退化を防いでますが、まだ起きて間もないのですから、体を慣らしてないうちは無茶はいけませんよ』

 「・・・詳細が知りたい、俺はどれぐらい眠ってたんだ」

 『検索します・・・カルテデーターによりますと、晶様は18253228日14時間33分12秒前に、南都心線電車間の接触事故により体の大部分が損傷し、用臓器修復のため冷凍保存処理を行いました』

 

 数字がでかすぎて、具体的な日数が判らなくて、俺の脳はさらに混乱を起こした。


 『年数で言いますと、グリニッジ標準時間で約5万年前と理解して頂ければと。』

 

 ご、五万年・・・だと・・・、あまりにも途方もない時間の流れに吐き気がしそうだった。

 だがあることを思い出した。


 「・・・そうだ妹っ!妹の舞はどうなった!?」


 『検索します・・・晶様の親族、速見舞様 は最終記録だと10954423日11時間29分41秒前に、筋肉硬化症の治療はすで完治済と登録されてます。』

 「完治・・・そうか・・・よかった・・・妹の舞は完治したんだな・・・」


 安堵と同時にそれは諦観へと変わる、時間が5万年も過ぎてたことがほんとなら、妹はとっくに生を全うしこの世にはいないはずであり、それが酷く現実味がない事実に胸を押しつぶされそうになった。


 「その、妹は生きて・・・ないのか?」


 そして妹はもう生きてないのだろうと思ったが、駄目元で声の主に尋ねた。


 『検索します・・・晶様の親族、速見舞様 ですが現在も生存中と確認しました』

 「えっ?」

 

 だがあまりにも以外な返答に、驚いてしまった


 『舞様は完治後、冷凍睡眠から一度覚醒を行った記録がありますが、再度冷凍睡眠についた記録があります』


 再度冷凍睡眠に入ったて・・・舞、に何があったんだっ!。


 「舞いは完治したのに、なんでもう一度寝たんだ?!」


 アームに支えられた俺は、やや興奮気味に声の主に尋ねた。

 まさか他の病気に掛かったとか・・・悪い予想がが俺の頭に過ぎったが・・・。


 『記録には注釈がありませんので、ご質問にもは返答しかねます、ですが、舞様から晶様宛てのビデオメールがカルテデーター上に残されてました、ご覧になりますか?』

 「・・・あぁ、開いてくれ」

  

 何が、あったんだ舞・・・。

 

 『承知しました、では映像を晶様の網膜に投影します』


 そう声の主が言うと、目の前のなんでもない宙に立体映像が流れ始めた。




---




 『・・・・・・AIさん、これ声出てるかな?』

 『はい、記録開始されてます』


 映像に写ってたのはす妹の姿だった、妹はマイクテストをしいろいろガサゴソしてた。


 『ゴホン・・・おはようございます お兄ちゃん・・・、もしこれを見てると言うことは、私が冷凍睡眠してる事でしょう』

  

 そう一語言って、すこし沈黙をし次の言葉を考えてるのだろう・・・

 

 『舞は・・・お兄ちゃんの署名で寝てる間に病気が治って救われました、でも・・・起きたら世界のどこもかしこも戦争をした後で、人間が生きるのに辛い世界になってました・・・』

 『なんとか大気にナノマシンを散布して、地球のテラーフォーミングを試してるみたいですが、どうやら地球環境が回復するまでこのままじゃ人類は滅びる試算て、担当のAIさんが言ってた・・・』


 そう現状を解説してる舞はどこか苦笑いしてた、起きたら世界が壊滅状態だったなんてそりゃ笑うしかないよな。


 『1000年掛けて人類の99%が地球を脱出する計画に、どうやら私はギリギリ乗れるみたいです、・・・今月で太陽系脱出の巡航船が最後の便になるみたいです』

 『でも私は船に乗らない・・・だってお兄ちゃんを、この星を捨てるなんて私には出来ないから』


 そう言って舞はすこしクスって笑った。


 『えっと・・・用意した説明の原稿はここまでしか書いてないから、ここから舞の適当なおしゃべりするよ』

 

 『最初兄ちゃんが事故て聞いて悲しく心が裂けそうな思いだった、でもこうして冷凍睡眠でまた会えると信じて兄ちゃんの冷凍睡眠に署名したんだ、べ、別にが勝手に舞を冷凍睡眠することに署名したことの仕返し、だって思わないでね!』


 『でもこうして舞はお陰様で病気が治って元気になりました、お兄ちゃん・・・ありがとう!』


 妹が普通に笑顔で笑った、筋肉が硬化する難病で笑うことも泣くことも激痛を伴う、あの舞が笑っていた。

 自分の選択したことに間違いはなかったのだ。


 『でね、舞考えたの、お兄ちゃんの細胞レベルの修復には』


 そこで舞がすこし言葉を溜めて。


 『ん~と凄いなが~い時間掛かるらしいだって』


 大げさに時間の長さを表現したかったらしい。


 『だからね・・・舞、お兄ちゃんが起きる時代まですこし二度寝しようと思うんだ』

 

 ・・・


 『動物園連れてってくれる約束でしょ?』


 そう言って撮ってたカメラの映像が、がさごそ動き、映し出されたのはカプセル。

 カプセルの備え付けのガラスは冷気のせい霜で曇ってて見え辛いが、かすかにそれは自分だろわかった。

 舞は独り言ではなく、冷凍睡眠中の俺に語りかけてたいたのだ。


 『ねぇ、AIさんもういいわ、記録終了』

 『了解しました。映像記録終了』



 ブツンっ

 映像が途切れそして映像のウィンドが閉じる





---





 妹から説明してた世界の有様より、妹の無事がなにより、ほっとした。



 「妹に会いたいんだが」

 『申し訳ございません、そのコマンドは受理できません・・・』

 「?」

 『諸事情により現在面会が不可能になっております』

 

 どうゆうことだ?会うことが出来ない?



 『現在、当システムセキュリティーレベルは《中央ブレイン》にはアクセス出来ますが、一部通信制限が掛かってます』

 「?」

 『また現在他システムが自閉スタンドアーロンとなり、データー通信による情報交換が行えません、よって現在晶様の妹が冷凍睡眠してる所在も確認がとれません』

 「えぇ・・・そんな・・・」

 『現在《中央ブレイン》に確認できるのは現時点の冷凍睡眠継続による生存情報のみで、それ以外の情報は当施設のセキュリティーコードでも開示の呼びかけに応答しません』

 

 妹の生存に安堵したのも束の間、告げられる情報に目の前が真っ暗になってきた。 


 「・・・」

 『各システムの自閉(スタンドアーロン)モードの理由も不明です』


 せっかく妹と再会できると思ったが、もたらせた情報により前途方に暮れてた。


 『ですが晶様が妹様と再会する方法の提案がございます』

 


 なに?。



 「それは一体・・・」


 もう妹と再会するのは絶望的だと思ってたが、声の主はそんな俺に提案をしてきた


 『詳しくまずこちらへ、ひとまずお召しもの諸支度を用意しました』



 そうマリアというAIの声が言うと、真っ白い空間の床に俺を誘導するように、壁の方へ青いのマーカラインが出現する。

  

 「・・・」


 意を決し、ずっとアームに支えられてた体を一歩一歩とその誘導されるがまま歩き始めた。

 支えた機械アームは、俺が誘導方向へいくのを確認すると白い床へアームが格納されていく。


 「はぁ・・・はぁ・・・歩くのてこんな疲れるもんだっけ?」

 『無理をなさらず、ゆっくり歩いてください』


 正直すこし疲れる、5万年も寝てたんだ、体が鈍るのはしょうがない。


 「大丈夫だ、久々に体を動かしたからまだ慣れてないだけさ、それよりあんたはマリア・・・マリアでいいんだっけ?」

 『はい、私は晶様の肉体修復担当の独立演算型人工知能Ω部門 マリア です、マリアで結構です』



 「それじゃ・・・マリア、教えてくれ、俺が寝てた間、この世界がどうなってたのか」

 『承知しました、今の世界の現状を教えします』


 歩いた先は、白い壁。

 そして白い壁に切れ目が入り続く通路が開かれていく。





---


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