ちょ・・・待ってください
暑いので夏バテや熱中症に気をつけてくださいね~
「彼がいるのここですね。…ああ、あそこで横になっている者ですね」
と女の声がする。
「そうです。暴れたり、逃げ出したりしないようにしっかりと拘束していますのでおそらく安全でしょう」
男の声もする。しっかりって…過剰にしすぎだろこれ。
「それにしても過剰にしていますね。こんなに厳重にした理由を教えてください」
女の人も気になったようだ。もっと言ってやってください。
「はっ!何分死人を拘束するのは初めてですので、通常通りでは拘束が破られる恐れを考慮したため、このように厳重にしました」
「…そうですね。死人となった者は生きている時よりも数倍の力を有すると聞いたことがありますから、厳重にしておいて問題はないでしょう。それで、なにか食べ物か何かを食べさせたり話したりはしましたか?」
と話しながら近寄ってくる…気がする。足音がないから声の強弱でしか近寄ってきているかわからない。
「いいえ。死人はなにも食べないはずです。そのため、トイレ等は必要もないので大丈夫です。会話はしておりません。長老から禁止されていましたので。ドアの前で番をしておりましたが、物音もしていないのでまだ起きてないのでしょう。まぁ、動けないのでわかりませんが」
いやいやいや、起きていますよ?!結構前からね?!未だに声を出さないのは、別に怖いからじゃないからね?!
「ふむ、分かりました。とりあえず、起こしてから長老のところへ連れて行きましょう。これからのことを話さないといけませんので」
「拘束はどうしましょうか?」
「動けるようにすればいいでしょう。足だけ解きましょう」
「分かりました」
と近寄ってくる。俺はどうしようかな…起きるふりをするか、ここで驚かすか…驚かしたら後々めんどくさそうだから起きるふりをしようかな?
俺の肩に手が触れる。
「おい、少年、起きなさい」
「う…う~ん…こ…こは?」
と起きるふりをする。
「大丈夫かい?すまないが、我らの長老にあってもらうために起きてもらいたいんだが…大丈夫か?」
と意外にも優しい言葉をかけてくれた。
「は…はい、大丈夫ですが…ここはどこですか?」
とさりげなくここの情報を聞こうとする俺。すると女の方が、
「ここは、死神の国だよ。そして、今この場所は、長老の家の地下の部屋だよ。あいにく、我らの国には牢屋というものが今まで必要なかったため、牢屋がなくてね。そのために、ここまで厳重に拘束させてもらったんだよ」
と言って、足の拘束しているところに手を置いて何かをつぶやくと、今まで俺の足を拘束していたものが無くなった。女の方を見ても、拘束していたものはどこにもなく、上の方に僅かに光の粒子が上がって行き、そして消えていった。
「あ…ありがとうございます。ところで、俺を拘束していたものはどこに?」
と女の方を向きながら聞く。しかし、この女性…綺麗だな…長いストレートの銀髪で、整った小顔で色白。間違いなく美人だな。まぁ、部屋だからよく見えないんだけどね。
「ああ、あれか、あれは君たちの感覚で魔法?みたいなものだと考えてくれたらいいと思うよ?実際には光の粒子を集めて何かを固めたりするものなんだよ。これでも、一応神に数えられる者だからね」
と笑顔で言われた。うわ~とってもかわええ…と見とれていると
「レン様、そろそろ、長老の元へ行かなければいけませんよ。あまり長老を待たせると、後で長々と話を聞かされることになりますから」
と心底嫌そうにしている男。この人もイケメンだ…整った顔で茶髪。目がキリっとしていてかっこいいな…。俺もそんな顔で生まれたかったな…。
「ああ、そうでしたね。では、悪いですが一緒に来てもらいます。そうそう、手をそのままにしておくのは、他の人に見られたときに、何か言われないように、一応形だけでも捕らえているという風に見せているだけだから、安心してくださいね」
と言って、レンと言われた女が俺の後ろに来る。そして、男が前にいる。そういえばずっと足音がしてないのはどうしてなんだろう?と思いながら部屋をでる。部屋を出ると、やや暗めな道が続いていた。夜道に似ている。ところどころ光があるからか、余計そう感じる。
「足元に注意してくださいね?危ないものはないとはいっても、転ぶと痛いと思いますから」
痛いとは思うけど…今の体で痛みは感じるのかわからないな…なんかちょっと自分が化け物のような感じでなんかやだな。
「わかりました。ありがとうございます」
と頭を下げる。と足元を見るとなにか足の裏が光っているように見えた。
「足の裏が光って…いる?」
と俺が疑問を言った。
「ああ、私たちは死神ですから、常時足の裏に光を固めているんですよ。それで足音が聞こえないんですよ」
と教えてくれた。
「そんな大切なこと、俺に教えても大丈夫ですか?」
とちょっとあせって聞いた。そんな普通に教えても大丈夫なの?神でしょ?!
「ああ、別に大丈夫でしょう。あなたは死人ですから。教えても、次の生では覚えてないでしょうし。気にしなくても大丈夫ですよ」
と笑っていた。やっぱり生き返ることはできないのか…ショックだな。
と歩きながら話していた。すると前を歩いていた男が扉の前で止まる。
「こちらに長老がお待ちです。では行きますよ?」
ちょ…心の準備とかさせてくださいよ~?!
誤字脱字などありましたら教えてください




