【第十四話〜夢で会った君〜】
今回はサイドストーリー的なお話です
ぜひ気軽に読んでみて下さい
今回は15回目の話という事で後書きでは恒例のコーナーを行っています
綺麗な満月が俺を照らしていた。
そこは見覚えのある土手だった。そして、俺の少し前に空の後ろ姿が見えていた。
『空…』
俺の声に空は振り向いてくれなかった。そして、空は俺の存在に気付かないのか、どんどんと前に進み出した。
『空!』
俺はゆっくりと空を追い始めた。しかし、全く詰まらない距離を感じ取った俺はいつの間にか走り出していた。
『そ、空!待てよ!』
必死に走って、手を伸ばしても俺の手は空の温もりに触れる事は出来なかった。
追い付こうと更に必死になった時、自分の足がもつれたのが分かった。
俺は倒れながらも空へと手を伸ばしていた。
ドシッ
「空!!」
俺の目の前には先程とは違った闇が広がっていた。
すぐにそこが自分の部屋だということに気が付く。
「何だ…夢か…」
何て嫌な夢だ…まだ体全体がドクドクいっている。ベッドから落ちた時に背中を打ったのか少し息苦しい。
伸ばしていた俺の手はベッドのシーツ端を掴んでいた。
「ちっ」
俺は一度舌打ちをすると、立ち上がり、ベッドに潜り込むと、再び眠りの中へと落ちていった。
『燈也…燈也…』
『空…か?…』
後ろからの声に反応した俺が振り返るとそこには空が一糸纏わぬ姿で立っていた。
『お、おい空っ!何てかっこ…ングッ!』
俺の言いかけた言葉は空の唇によって急に塞がれた。
ゆっくりと離れた空が頬をピンク色に染め、目線を俺から外しながら話し始めた。
『と、燈也…君になら…いや、君に…その…わ、私の全て…全てを…あ、あげてもいいぞ…』
『えっ!?』
俺は目を見張った。しかし、何かがおかしい。俺は頭の中の靄を払うために目の前の空をじっと見つめた。
『燈也…い、嫌か?…』
空は、空はこんな風に顔を真っ赤に染めるだろうか。
空はこんなにも恥ずかしがるだろうか。
きっと
きっと
空はこんな時でも…
俺がそう感じた瞬間、俺の目には前に再び天井が映し出された。
「やっぱり夢…か?」
ボーっとしていた意識がやっと戻ってきた。今、俺は俺の部屋にいて、ベッドで横になっている。そして、空は病院のベッドにいるはずだ。
「今日は変な夢多いな…」
上半身を起こした俺は自分の下半身の膨らみに気がついた。
「あっ、や、やべぇ…」
俺の頭の中に先程まで夢の中で見ていた空が鮮明に浮かんできた。
俺は頭を数回振り、記憶からぬぐい去ろうとしたが、そんなに簡単に消えるような事でもなかった。
「明日どんな顔すりゃいいんだよ……」
横になりながら、天井を見上げる。目を閉じても浮かんでくるのは空の姿だった。
「寝れね〜」
カーテンの向こうの空は少しずつ明るくなり始めていた。
俺の今日という一日はこうして色々な意味で元気で、しかし昨日の疲れがなくならないまま始まった。
('A`)「今回も」
川 ゜-゜)「お読みいただき」
('A`)「ありがとうございます」川 ゜-゜)
('A`)「今回は前の話で登場した岡川鶫ちゃんことツーちゃんが来てくれています」
川 ゜-゜)「ツー」
ツー「は〜い、皆さんこんにちは!!岡川鶫ことツーです!!」
('A`)「ツーちゃんがいると場の空気が良くなるよね」
ツー「ほんとっ!?にぃに、ありがと!!」
(*'A`)「ふひひ」
川 ゜-゜)「ほほう、ドクオはロリコンか」
('A`)「ちゃうわ!」
川 ゜-゜)「私なんかよりツーちゃんの方が好みなんだな
覚えておこう」
(;'A`)「何でそうなるんだよ!」
ツー「にぃにが困ってるー
あははー」
川 ゜-゜)「あはは」
(;'A`)「クー、顔が笑ってませんよ?」
川 ゜-゜)「それよりドクオは何て夢を見ているんだ」
ツー「にぃにの夢に裸のお姉ちゃんが出たんでしょー?
にぃにえっちー」
川 ゜-゜)「エッチー」
('A`)「ちょっと待て!!あれは作者のせいd…」
作者「はーい、今日の座談会はこの辺りで終了でーす」
(#'A`)「作者…てめぇ…」
ツー「次話からも僕もいっぱい出るから皆さん宜しくお願いします!!」
川 ゜-゜)「今回もお読みいただきありがとうございます
では、次話でまた会いましょう」
('A`)「あっ!俺の言葉!」
川 ゜-゜)「せーの」
一同「ばいばーい」