【プロローグ】
本当に淡く、切ない物語を書けるかは正直まだ分からないし、読者の人達がそう思ってくれるかも分かりません
ただこの作品の全てを読み終えた時にもう一度読みたいと思ってくれる作品を書けるように頑張っていきたいと思います
いつもと変わらないある朝
「ん〜」
俺を夢から無理やり呼び出した携帯の目覚まし機能を止めて、伸びを一回して動きだした。
夏の終わりが近いがそれでも毎朝毎朝うだるような暑さである。
起きた俺は学校の支度を急いでし始める。
少しすると、玄関のチャイムが鳴り、
「お〜い〜燈也、学校に行くぞ。早くしろ〜」と俺には聞き慣れた少女の声が聞こえた。
今呼ばれたとは俺の事だ。一応紹介すると俺の名前は[久遠 燈也]だ。
学校の鞄を持ち、俺は急いで家を飛び出した。
「空、おはよ、今日もありがとな。」
「私が呼んだら、30秒で来いといつも言っているだろう。」
「いやいや、無理に決まってんじゃん……」
俺が今話しているこの美人は[冷河 空]。
この空と俺は俗に言う幼なじみという関係だ。
こんな美人が幼なじみで幸せって言う奴がいるが、そいつは現実を知らないだけだ。
美人って言っても、嘘を知らないのか、どんな事でもワンクッションも置かずにはっきりと言う。その上、無表情で何を考えているのか分からない。それだけではなく…
「早く行こうぜっ」
バゴッ
空はめちゃくちゃ強い……
鈍い音が朝の静かな住宅街に響く。
「いてっ!!殴るなっつうのっ!!」
「遅れた燈也がそう言う事言える立場ではないだろ。」
大袈裟な表現かと思うかもしれないが、本当にこんなもんなんだ。だって、空手や剣道などの段位持ってるんだぜ?
師範にも大会に出たら必ず優勝するって言われてるにも関わらず大会に出ないのは本人曰わく
「面倒くさい」らしい……
まぁ、それでも空はいつもと変わらず今日も俺の迎えに来てくれていた。
家が隣の空とは幼なじみだけあって、幼稚園からの腐れ円だ。
昔は毎朝毎朝俺の所に来て、行きたくないとだだをこねている俺を母親と共に無理やり連れていく空のことが俺は大嫌いだった……
(恐ろしくて逆らえなかったしな……)
だけど今では"あまり"気にならない。むしろそれが俺の日常の一部となっていた。それによって俺はめったに遅刻をしない。
「やっぱ、慣れかな〜」
「どうした?」
「いや何でもない。」
「独り言か?気持ち悪いな。」
「うるせぇ。つかもう少し登校遅くしない?」
「何を言っている。早起きは体に良いんだぞ。」
「いや…そうは言っても、まだ朝6時だぜ?」
「誰が毎日わざわざ早起きして、挙げ句の果てに迎えに行って、さらに学校で勉強を教えているのかな?」
「へぃへぃ、さーせん。」
「何だ?その態度は。」
「ご、ご、ごめんって。」
「許さん。今日は数学とその腐った性根をみっちり再教育してやる。」
表情を変えずに言っているが、長い付き合いの俺には分かる。空はきっと楽しんでいる。
「ハハッ」
もちろん俺もだけどね。
「この状況で笑うとは良い度胸だな…」
前言撤回、まじでやばいかもしれんね……
そんないつもと変わらない会話をしながら俺達は学校に行った。
この日も何気ない、俺達の1日が始まると思っていた。
後書きのコーナーでーす
ありがとうございます
自分の作品が初めての方もそうでない方もそんなの抜きにこの作品をここまで読んで頂きありがとうございます。
この作品は自分が2ちゃんねるのあるスレで書ききれなかった作品を自分なりにしっかりと終わらせたくて書きました。
ただそれにあたり、そのスレでは主人公の事を『男』や『女』などで括ってしまうのですが、散々悩みやはり名前をつける事にしました。
だからこの作品の名前のある登場人物には色々ありますw
これからの後書きではそれの設定などを書いていきながらも、後書きオリジナルのお話(?)みたいのを書きたいと思います。
この作品の半分は書けているので近いうちに少しずつ投稿していきたいと思います。
とりあーえず、以降の作品も少しだけでいいので楽しみにして下さい。(他のたくさんの作品を読み終えた後に流し読み程度でもいいんで……w
まだまだ未熟者と思われる方もたくさんいると思いますが、未熟者なりに一生懸命書いていきたいと思います。
2007.8.28
剣一