第二十二話 「ついで買い」を、労働契約と対価の論理で切り捨てる男
すみません、それは業務外です。
ついでに買ってくるのだからいいだろう?
なるほど、確かに私の労力はたいしてかわりませんね。
ですが対価がなければそれは無償労働です。
あいにく私は業務に含まれていない作業はしない主義です。
冷たい人間だ?
いえいえ、私は極めて合理的な人間なだけです。
私が提供しているのは、労働契約に基づいた時間とスキルです。
そこに「これぐらいいいだろう」という、曖昧な物差しで指示を追加されても困ります。
注文してもいないのに勝手に大盛りにするようなものではないでしょうか。
期待外れだ?
それは、あなたが私に対して勝手な理想を投影していたからではないですか?
私は入社以来、一貫して契約の範囲内で成果を出してきました。
契約書に「上司の個人的な雑用を笑顔で引き受けること」という項目があれば喜んで対応しますが、
あいにくと見当たりませんでした。
おや、どうされました。
そんなに苦虫を噛み潰したような顔をされて?
虫歯ですか?
では、私はこれで。 定時を1分過ぎておりますので、
ここから先は1分単位で超過勤務手当が発生しますが、よろしいですか?
あ、もういい? 承知いたしました。お疲れ様です。
なお、その後の飲み会の誘いも、労働基準法を盾にすべて回避した模様。
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