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コクハク

作者: こっちゃん 11さい

 

 1 バドミントン部


 パシンッ。やった勝った。

こんな風に、今日も絶好調の私。今は、放課後の部活でバドミントンをやっている最中だった。

「すごいね!あかね。」

「また勝てたじゃん!」

スマッシュが決まると同級生の二人、さやとまゆめはいつもかけよって、ほめてくれる。

「ありがとう。二人もがんばってね。」

今日も、5年2組 山坂あかねの最高のスマッシュが決まったのだった。



2 小高こだかせんぱい


 部活終了後、私はさやと帰っていた。

二人で楽しく話しながら、昨日のこと、部活のこと、いろんな話をしていた。

 その時・・・

「今日も部活つかれたなー。」

「でも、小高のシュートは最高だったよなー。」

と、サッカー部の男子たちが話しながら、私たちの前を通り過ぎようとした。

「きゃああ。」

思わずよろけた一人の男子が私にぶつかった。

「あっ。大丈夫・・・?ごめんね、けがはない?」

と、心配しながら、ランドセルから落ちた教科書をひろいあげた。

「小高せんぱい・・・。」

「えっ。あかね、知ってる人だったの?なら、話せばよかったのに。」

と、くやしそうにさやは言う。

「ううん。会えただけでもいいの。」

小高せんぱいは、ようち園からのおさななじみ。小さいころから、やさしくて運動しんけいも良かった。今までは、そうとしか思ってなかった。

だけど・・・私は今、小高せんぱいの事が気になっていた。なんでか分からないんだけど・・・。

でも、この感情をおさえることはできなかった。



3 ライバル


「じゃあ、また明日。」

「うん。バイバイ。」

このマンションでさやと方向がちがくなる。

私が帰り道をいそいでいると、

「あっ。あかねちゃん。」

「っ。愛媛えひめせんぱい。」

「あかねちゃん。私ね、好きな人が出来たの。」

と、愛媛せんぱいは打ちあけた。

「へー。そうなんですね。それって、教えられたり・・・。」

「うんうん。全然いいよ。私、小高くんの事-、好きになったみたいなの。」

え・・・。小高せんぱいって・・・。

でも、私は言い出す事が出来ず・・・。

「うん、がんばって下さい。」

と、私は言った。

「ただいま。」

はぁ、でも、愛媛せんぱいはかわいいし、小高せんぱいとお似合いだよね。

私と付き合うより、きっと小高せんぱいもうれしいはず。

そうこう考えているうち、私は深いねむりについた。



4 コクハク


 次の日・・・

今日も、部活はあった。

バドミントンラケットは昨日より、重く感じた。

どうしてかというと、たいせん相手が愛媛せんぱいだったから。

もともと、せんぱいとたいせんするのはドキドキするけど、昨日の話を聞いたからか、なんかもうはちきれそうなくらい、ドキドキしていた。

それだからか、今日はスマッシュがうまく出来なかった。

部活後・・・

「あっ―――。あかねちゃぁーん。」

「あ。愛媛せんぱい・・・どうしたんですか?」

なんだか、いやなよかんがした。

「ふふっ。あのね私、コクハクしようと思うの。」

「えっ。」

私は思わず、声を出した。

「小高くんを屋上によび出そうって思って。どうかな。」

「うん・・・。いいと思い・・・ます。」

私はもう、そんな言葉しか、かけてあげられなかった。

二人はお似合いなのに・・・。そう自分に言い聞かせる。でも、やっぱり悲しい気持ちはいっぱいだった。

「なんだよ。愛媛、話って。」

「あのね・・・私・・・。」

まどから、二人が見える。

何、話しているのかな・・・。

どうしても、気になってしまう。

きっと、もう付き合ってるんだろうなー。と、まどをながめながら、私はそう思った。

「あの・・・。私、小高くんのこと好き、でもねっ。」

「うっうん。」

はぁ・・・。二人はどうしているかなー。そう考えながら、まどを見ると―――。

え。

二人はどこ。なんでいないの。

すると―――。

「あかねっ。」

「・・・。小高せ・・・。」

「俺、あかねの事が好き。」

「えっ。愛媛せんぱいとー。」

と、私は聞き返した。

「あのね、それが―――。『あの・・・。私、小高くんのこと好き、でもねっあかねちゃんのこと、小高くん好きでしょ。それに、あの子も好きだと思うの。私はいいからさ―――。ねっ。』って、愛媛に言われて飛んで来たんだ。」

・・・。私は、びっくりしすぎて声が固まった。

「えっ。せんぱい・・・。私が小高せんぱいのこと好きって分かってたんだー。うん、私もせんぱいのこと好き。」



5 それから・・・


 「あっ。小高せんぱいからラインだ!」

明日、デートに行こう・・・え!?うそ!?

いいよ!どこ行く?送信っと!!

あ!きた!うーん・・・あかねの好きな所でいいよ。

って・・・え~!どうしよ~♡

・・・こんな感じでデートに行ったり、付き合ってから毎日が楽しくなった。


 あ、お礼を言わないと・・・。

―――愛媛せんぱい ありがとう―――


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