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第3話 ウィンリー


 ウィンリーが泣き止んだ後、今度はウィンリーが謝るのを止めるのが大変だった。そしてすっかり冷めてしまった料理を完食して、俺は自室に戻っていた。


 とりあえず、服を脱いで風呂場に向かった。


 流石は王族のレイド様だ、自室には専用の風呂場を造らせていた。


 まあ、俺は一人でゆっくり風呂に入りたい派だから嬉しいんだけどね。


 服は適当に脱ぎ捨て、たりはせずに、しっかりとクローゼットに掛けて、着替えはどれがどれなのか分からないので、下着だけ用意して風呂場に来た。


 そこは正しく大浴場ーーーーとまでは言わないが、一人用にはかなり広々とした造りになっている。かぽーん、と効果音が聞こえた。


 とりあえず服を脱いで、軽く身体をお湯で流してから風呂に浸かった。


「あああああああぁぁぁっ」


 おっさんみたいな声を出してしまったが、日本人ならわかるだろう、この気持ち。風呂に入るとその日の疲れとかストレスとか、全部が身体から出て行く感覚になるんだ。


 風呂、最高だぜ。


 そんな感じで10分ほど温まっていると「レイド様、お背中を流しに、来ました……!」と言って、ウィンリーが風呂場に入って来た。


 タオルで大事な部分は隠しているが、その上からでもわかる程に綺麗なスタイルをしている。胸もあり、出る所は出ていて、とても美しい。


 見ない様にしようと思ったのに、凝視してしまう。目が離せない。くそっ、俺の目玉、抉り出してやろうか!! …………(チラッ)。あああ! 俺のクソ目玉がああああ!!


「あ、あの……」

「あ、ああ、背中を流したいって話ね」

「は、はい」

「別に俺はいいから、ウィンリーは休んで……」

「いえ、これもメイドの仕事ですから!」


 ふんすと鼻息を荒くするウィンリー。

 そう言えば、ウィンリーは清純な子だったっけ。


「じゃ、じゃあ、少しだけな」


 前を隠して、絶対に見えない様に押さえ込んで、俺はウィンリーに背中を見せる様に椅子に座った。


「んっ、しょ……!」


 しかし、距離が近いんだよ!


 小さな手で一生懸命洗ってくれているが、力を入れて洗うせいで、ウィンリーの吐息とかが背中にかかる。ウィンリーは美少女なんだ、それが欲情を駆り立てられて、今にも俺の俺が暴れ出しそうななる。


 よせ、俺の俺!


 耐えるんだ! 暴れるな!


 今はその時じゃないんだ!


 静まれぇえええええ!!!


 そんな寸劇をしているとウィンリーが背中を洗い終えた様で、石鹸の泡を洗い流してくれた。ふぅ。これで終わり……


「前もします!」

「いや、いいから……」

「します、よ……?」

「…………」

「…………」

「……その、ごめん、なさ「そうかそうか。そんなに前もしたいのか。よし、ちょっとこっち来なさい」

「ふぇ?」


 俺はウィンリーを抱いて風呂場を出た。

 向かう先はベッド一直線。

 流石に気付いたのか、顔を真っ赤にするウィンリー。

 しかし抵抗する様子は無い。

 

 そのままベッドの上に優しく寝かせて、上から覆いか被さった。


 もう、ダメ。我慢無理。


 レイドはかなりの好色家で性欲も強い。


 それがウィンリーの誘惑に耐え切れると思うのか?  


 無理だろ!!!


「ウィンリー、食べるぞ」

「あっ」


 とりあえず口を塞いだ。


 それからゆっくりとウィンリーの身体を見て、所々にキスマークがあるのに気付いた。


 レイドが付けた痕跡だろうな。


 しかし、何だろう。無性に腹が立つ。


 自分自身が付けた跡のはずなのに、他人に貶された気分だ。


 俺は、レイドの痕跡を上書きする様に、何度も何度も首筋にキスを重ねた。


 俺はその夜、朝まで時間を費やして、レイドの跡、ウィンリーの全部を塗り替えた。


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