明美南高校 生徒会長
モチベ上がってきた
話しているうちに講堂についた。やっとみんなに会えるんだ。
田鶴の心は無事到着出来たことによる安堵とこれからどうなるのかわからないという不安で半分半分だった。
ドアを開けるとそこには何やら不穏な空気が広がっていた。会議?か口論をしているところだったらしい。
「あ!!田鶴、大丈夫だった??心配したんだよ!!」
同じクラスメイトの詩音だ。
「大丈夫。哲平が助けに来てくれなかったら危なかったけど...」
「まあとりあえず席に着きな。」
どうやら大事な話をしていたようだ。
僕は近くの席に座る。
優馬がさっきまで話していたことを教えてくれた。まとめると、範囲はわからないが、少なくともこの街の約4割の人々が何らかの影響で暴走状態となっている。外はとても危ない状況で、とりあえず今は修学旅行中だった高2と行方不明者を除いた142人で学校に過ごすしかないようだ。
さすがにこの話を聞いた時は何人か反対意見もあり、揉め合いになったらしいが、生徒会長である浅賀博人先輩が沈めたらしい。
さっき感じた不穏な空気はこれのことだったのだろう。さすがは生徒会長だ。
その後も食料問題や、学校内や外への出入りなどの説明が行われた。
原則食料は能力制御シールを先生に貼られていない生徒会長、各クラスのクラス会長、副会長で生存が確認されている人達で行うらしい。
そして生活空間は高1はこのまま講堂。高3は大体育館へ明日移動し、構内の移動は理由がある場合のみ会長、副会長の誰かに伝えて同行をしてもらいながらいく形になる。外への出入りは絶対に厳禁のようだ。
構内は彼らが交代で見回っているため、学校は結構安全だろう。
なんて言ったって私立明美南高校の生徒会長、クラス会長、副会長だ。
もともと私立明美南高校は偏差値がとても高く、千葉県でも1、2を争うほどの名門校なのである。そして何より遺伝子による能力値が高いものがとても多く、田鶴などの、筆記の点数がずば抜けて高かったり、紫苑のように他と違う特殊なものがない限りは入れないのである。
なので田鶴はクラスの中でも成績はトップクラスだった。
入学してまもない頃までは....
学校のシステム上、提出物や授業態度どさえよければ、基本赤点をとっても進級出来ないなんてことはないということに甘え、ここ4ヶ月全くと言っていいほど勉強をせず、ビリから数えた方がはやいレベルの点数まで落ちてしまったのである。
能力すら、【隠す】という圧倒的地味なものなため、今の田鶴には何一つ取り柄がないのだ。
それに比べ生徒会長、浅賀博人
彼は成績学年トップ。運動もできて顔も整っている。
そのうえ彼の異能は地質を自由に変換する他とは次元が違うほどの能力なのだ。
集会の様子を見ていて感心してしまったが、今はそれどころの事態じゃない。家族も無事かわからないしいつ何が起こるかもわからない。
これからこの生活がどれくらい続くのだろうか.....。
今回はほぼ説明だったね...
そろそろ盛り上げていくよ(」’ω’)」