できると出来る
文化祭中に書きました∠(゜Д゜)/イェーイ
「待ってください!!」
僕は立ち止まってそう言った。
「どうした?」
浅賀先輩は振り返らずそう言う。
僕には気になっていたことがあった。
暴走状態になってしまった人間がものすごく危険だからといって、殺してもいいのだろうか。
殺していないとしたらどう対処しているのか。
「浅賀先輩、倒した暴走状態の彼らはどうするんですか?」
恐る恐る聞いてみる。
「もちろん決まってるだろう、生かしておくさ。」
良かった....本当によかった。
元に戻せる可能性があるんだ...。
「ただし、それは今だけだ」
え?
「一応人間だから生かしているだけで、もし政府が許可したならば問答無用で殺す。それだけだ。」
浅賀先輩はクールに言ってみせた。
「で、でもそんなのってあんまりじゃないですか!」
そんなのありえない....許されるはずがないじゃないか。
「じゃあお前は、相手が自分を殺すかもしれないのにそいつを生かすのか?たとえ自分の命を落としてでも?」
「そ、それは.....」
「弱者に決定権はない。できないことはあっても、出来ないことは無い。人間は何だって挑戦することは出来るんだ。強くなれ、咎峰田鶴。」
「できないことは..ない...??」
僕なんかにできるのか..誰も殺さず、誰も殺されずに全員を元に戻すことが。
「無駄話は終わりだ。早く行くぞ、そいつが目覚める前にな。」
「は、はい!!」
別人のようになってしまったおばあちゃんを見る。
もう誰も...あんな風にはさせたくない..
いや、させない!!
僕は歩いた。
決して後ろを振り向くことなく。
眠いぃ