余談 / 呪術、魔術、奇跡、闘気、機工
●.始めに
呪術、魔術、奇跡、闘気、機工。
これらはすべて同列に語れるものである。根源的な生命力、活動エネルギーの大元を使う。
専門家は数多の名前を付けているが、魔術師が付けた魔力という名称をここでは使う。
魔力には必ず魂と肉体、精神によって色や形質がつく。
●.呪術/根源法
呪術。鍵となる要素を核に、魔力を用いて世界に干渉する方法である。
例えば、茨という言葉や物品を鍵に、世界に干渉し、自分の為したいように改変する。
思いこみを押し付けるという技術といえる。なお、その思いこみの補填が呪術要素である。
ざっくり言うと、なんか格好いいこというと効果が上がるし、それっぽい物を補助に使うと安定するのである。
欠点として、自分より思いこみが強い人間には、根本的に効果が薄いという傾向にある。
また自身の魔力を直接使うため、自身の肉体までその形質に侵食される。
本編では“秋”と“植物”の形質を持つウィードがその侵食を受けている。
●.魔術/契約法
魔術とはすべて召喚術である。これは一般的には知られていないことだ。
契約した対象から力を召喚する方法。契約するのは精霊や神々など様々。
そのほとんどが、かつて世界の崩壊と共に滅び、実体を失ったものである。
すでに力なき彼らは、魔術師によって与えられた魔力を吸収し、現世への干渉を為す。
一定以上、魔力を蓄えて復活した神々も何柱かいる。
彼らはそのまま魔術師と契約を続けて、さらに現世への固着を望んでいる。
欠点は契約した者の力に限定されること。契約したものが少なければ、できることは少ない。
しかし、復活や魔力の会得を望む彼らは多くの契約を望まない。
そのため、どんな偉大な魔術師であっても最大でも三柱ぐらいが限界である。
なお、魔術師は呪術師のような反動はない。そのため、呪術師を原始的な術と蔑む傾向がある。
もっとも偉大とされる魔術師達は呪術の扱いも巧みなのだが。
ちなみに迷宮の召喚は“契約も無しに世界に有らざるものを召喚する”という基礎にして奥義である。
●.奇跡
神に祈りを届け、神と同一化する。そうして神と同質の魔力を会得し、その力を行使する。
魔術と違い、信仰していることが条件である。これは互いに強いパイプを繋ぐために必要。
呪術、魔術に比べて力は強い。
最大の欠点、神の方向性に激しく影響されること。奇跡といいながらも、できることが最も限定される。
“畑の男”ならその伝承にある癒しや豊穣の技などが使えるが、破壊は苦手。
機械の雷神ザオウは雷や機械に対して有用だが、人体を癒すことはできない、などである。
なお、奇跡=癒しというイメージが強い。が、実はあまり傷を癒してくれる神はいない。
治癒や蘇生できる神々は凄まじく重宝される。
●.闘気
魔力以前の生命力そのものを活性化してぶん殴る技。
サムライと呼ばれるものは刀剣に生命力を与えることにより、それの持つ属性を活性化することができる。
生命力を大きくすればどんどん威力を上げられる。
欠点は消耗の大きさ。自分の生命力を削りすぎて、死亡することもあり得る。
他の術でも起こりえることだが、闘気は特に危険性が大きい。
これは、闘気使用中は生命力が擬似的に高まっているためである。
●.機工
これは機械の一種である。
機工と契約し、自分の一部とした機械から生命力を動力などに変換する。
銃などシンプルな武器から、全身義体など複雑極まりないものまで遺産に当たる。
かつて神々との戦いにおいて、神を持たぬ一派が生み出したもの。
彼らの兵器は神々との戦いでは脆弱であったため、開発された。
もっとも巨大な機工は“機械の雷神ザオウ”そのものである。
加護によりガドッカは全身をこれに換装している。
欠点は単一機能しか示さないこと。単純に重いことなどが上げられる。




